「どっちの英語ショー」第2回は「名詞」の使い分けを紹介。breakとrest、意味の違いはなんでしょうか。早速、クイズにチャレンジして、似たような意味を持つ2つの単語のニュアンスの違いを確認しましょう!
目次
名詞【休み break / rest】
問題1:入るのはどっちの単語?
Let’s take a 15-minute( ① ).
15分間休憩しましょう。
You should get some( ② )if you feel sick.
もし体調が悪いなら休んだほうがいいよ。
問題1の答え
① break、② rest
break:休憩
仕事や勉強などの合間に、作業を一時中断して取る「休憩、休み時間」を指します。coffee breakという言葉があるように、ひと息つくための休憩というニュアンスです。時間にすると、短い休憩のイメージです。
breakを使ったイディオムにtake a break(休憩する、ひと休みする)があります。クイズに出てきた Let’s take a 15-minute break.(15分間休憩しましょう)は、一緒に仕事や勉強をしている相手に息抜きしようと声をかけるフレーズ。そのまま覚えて使ってみましょう!
Do you mind if I take a break after this meeting?
この会議の後に休憩してもいいですか?
*Do you mind if ~?:~してもいいですか?
Don’t forget to take a break today.
今日は休憩するのを忘れないで。
*forget to ~:~することを忘れる
rest:休息
疲れを取ることを目的とし、何もせずに体を休めたり、眠ったりする「休息、休養」を表します。期間の長い休みを指すこともあります。breakが息抜きや気分転換という意味合いで用いられるのに対し、restは体調不良のときや疲労がたまっているときにゆっくり休むというニュアンスが強いです。
get some restは「休息を取る、ゆっくり休む」という意味です。You should get some rest if you feel sick.(もし体調が悪いなら休んだほうがいいよ)は、体調が優れない相手に声をかける際に使うフレーズです。
It’s important to get plenty of rest on the weekend.
週末はゆっくり休養することが大切だ。
*get plenty of rest:休息を十分に取る
You look like you could use some rest.
あなたは少し休んだほうがいいよ。
*could use:~を必要としている、~してもらえるとありがたい
「休み」に関するその他の単語もチェック!
We will continue this discussion after a short recess.
短い休憩の後にこの議論を続けます。
*recess:休憩(時間)、休み時間、休会、休廷
The students were given a short respite from testing during lunch.
昼食の間、生徒たちは試験から解放され束の間の休憩が取れた。
*respite:(困難などの)小休止、中休み、一時中断
名詞【予約 appointment / reservation】
問題2:入るのはどっちの単語?
I canceled my( ① )at the restaurant.
私はレストランの予約をキャンセルした。
I canceled my( ② )with the dentist.
私は歯医者の予約をキャンセルした。
問題2の答え
① reservation、② appointment
appointment:約束、予約
医者や美容院の予約や、仕事の取引先の相手との面会・商談など、時間や場所を決めて「人と会う約束をする」場合に使います。例えばdoctor’s appointment(医者の予約)、business appointment(商談の約束)などです。医者や弁護士、美容師のように専門的な技術を持つ人との予約に対して用いることが多いです。
日本語ではappointmentを略して「アポ」「アポイント」のように言うことがありますが、正しい英語ではありません。省略せずにappointmentを使うようにしましょう。ちなみに「アポイント(appoint)」という動詞は「任命する、指名する」という意味で、「約束する」という意味はありません。
Do you have an appointment with Joe today?
今日はジョーと約束していますか?
*have an appointment:約束がある
My tooth is really hurting. I’d like to make an appointment as soon as possible.
歯がひどく痛みます。できるだけ早く予約を取りたいのですが。
* make an appointment:予約を取る、約束をする
reservation:予約、指定
ホテルの部屋やレストランの席、列車や飛行機の座席、コンサートチケットなど、「場所・ものを予約する」場合に使います。appointmentが人と会う約束を指すのに対し、reservationはスペースや座席の確保が目的です。
動詞のmakeを伴ったmake a reservationというイディオムは「予約する」という意味で、非常によく使われます。動詞のreserveも同様に「予約する」という意味ですが、こちらはreserve a room(部屋を予約する)、reserve a ticket(チケットを予約する)のように使います。
I have a reservation under “Suzuki” for five people.
「鈴木」の名前で5名で予約しています。
*have a reservation:予約している
I’d like to confirm my reservation for this afternoon at 3:00.
今日の午後3時の予約を確認したいのですが。
*confirm a reservation:予約を確認する
「予約」に関するその他の表現もチェック!
This bed and breakfast does not have online bookings, so you need to call.
この民宿はウェブ予約がないので、電話する必要があります。
*booking:予約
I’d like to reserve a table for three for tomorrow night.
明日の夜、3名で席を予約したいのですが。
*reserve a table:(レストランなどの)席を予約する
まとめ
微妙なニュアンスの違いを把握できれば、シチュエーションに応じて適切な英語表現を使えるようになります。
次回もお楽しみに!
写真:山本高裕(ENGLISH JOURNAL編集部)
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