手帳術やタスク管理に関する本はたくさん出版されていますが、英語学習に的を絞ったものはなかなかありません。英語学習者ならチェックしておきたい本がこちら、『英語が身につく ちいさなノート術』。著者は、仕事や子育てと英語学習を両立させ、TOEICで900点を突破した、ブロガーのMarieさんです。
Marieさんはどんな人?
Marieさんは、2児の母として子育てもしながら、英語や中国語などの多言語学習を実践しているブロガー。手帳術やタスク管理についての情報発信もしています。
この本では手帳に重点を置いていますが、アナログとデジタル、どちらのツールもバランスよく活用して暮らしをマネジメントするのがMarieさん流です。
mandarinnote.comできることを淡々とやる
仕事や家庭を持っている人なら、「とにかく毎日時間がない!」というのが正直な気持ちではないでしょうか。その上、英語学習の時間を確保して、毎日続けるなんて・・・と思うかもしれませんが、それはMarieさんも同じ。
本書にはこんな言葉がつづられています。
自分にないものを嘆くだけでは前に進めません。手のかかる子供も、思うようにいかない職場環境も、手助けが必要になった親のことも、全部込みでかけがえのない自分の人生です。やるべきことをやって、残った手持ち時間で、自分にできることを淡々とやる。TOEICで900点を取るにはかなりの努力が必要だったと思いますが、やはり「残った手持ち時間」に「淡々と」やることが大切なんですね。 毎日少しずつ続けていけば、必ず成果に結びつく のです。
そして、「できることを淡々とやる」ために、Marieさんが活用したのがノートです。
把握する ">英語学習に使える時間を 把握する
本書ではまず、学習に使える時間を 把握する ことを勧めています。現実的な学習プランを作るには、 「英語学習に使える時間がどれだけあるか」を 把握する 必要があるからです。
使うツールは、 Excel で作った表でも、スマホのアプリでもOK。毎日、何にどれくらいの時間をかけているかを記録すると、意外なスキマ時間が見つかるものです。
学習にかかる時間を計測する
次は、「勉強するのにどれくらい 時間がかかる か」を計測します。
例えば、「20章ある本を、毎日1時間ずつ、20日かけて終わらせる」とプランを立てるとします。しかし、実際に始めてみたら1章をこなすのに2時間かかった場合、あっという間にこの計画は守れなくなってしまいます。
だから、 前もって「勉強するのにかかる時間」を 把握する ことを本書では勧めているのです。
勉強した分量と、それにかかった時間を記録しておくことで、「この分量ならこのくらいの 時間がかかる 」という感覚をつかめるようになります。もし、1章こなすのに2時間かかるならば、「毎日1時間×40日」で20章を終えられます。
こうすることで計画倒れになることが減り、学習を続けられるようになるんですね!
計画はこまめに見直す
とはいっても、「だんだんテキストが難しくなり、最初のころのように学習が進まなくなってきた」ということもあるでしょう。
「1章を2時間でやる」と思っていたのに、3時間かかるようになった場合もあるかもしれません。
Marieさんは、「いきなり1冊分の計画を立てず、3章ごとくらいに計画を見直す」ことを勧めています。
スキマ時間でできることのリストを作る
次に 取り組み たいのが、3分、5分という スキマ時間でできる英語学習をリスト化しておく こと。
3分あれば、TOEICのPart3や4の音読ができますし、10分あればPart 5を1セット30問解くこともできるのです。
いざ時間ができたときに「えーっと、何しようかな」と考えているとあっという間に時間が過ぎてしまいます。準備をしておけば、時間を無駄にせずに済みますね。
まとめ
スタイリッシュな写真がいっぱいで、おしゃれな印象の本書。しかし、本書が 提案する 学習法は意外と地道なものです。そして、この 地道な学習を続けることを、ノートがサポート してくれるのです。
あれやこれやと言い訳をして、ついつい英語学習を先延ばしにしている人、三日坊主になっている人には、自分の生活と英語学習を見直す きっかけ になりそう。
新年度が始まった今、ぜひ手に取りたい1冊です。
文:尾野七青子
都内某所で働く初老の元OLにしてフリーライター。学問に王道なし。「地道にコツコツ」が基本ですね。
【トーキングマラソン】話したいなら、話すトレーニング。
語学一筋55年 アルクのキクタン英会話をベースに開発
- スマホ相手に恥ずかしさゼロの英会話
- 制限時間は6秒!瞬間発話力が鍛えられる!
- 英会話教室の【20倍】の発話量で学べる!