イギリスの人気料理番組『The Great British Bake Off(ブリティッシュ・ベイクオフ)』が、2026年9月に新シリーズを迎えます。お菓子やパン作りの勝負はもちろん、出演者たちが交わす自然なイギリス英語もこの番組の楽しみの一つ。今回は、過去のシリーズに登場したせりふから、日常会話でも使える英語表現を紹介します。
目次
2026年、新しい『ブリティッシュ・ベイクオフ』が始まる
『ブリティッシュ・ベイクオフ』(原題:The Great British Bake Off)は、イギリス全土から集まったアマチュアのベイカーたちが、お菓子やパンを作る「ベイキング」の腕を競う人気番組です。2010年にBBCでスタートし、2017年からはChannel 4で放送されています。
2026年には、9シリーズにわたって審査員を務めたプルー・リースが番組を卒業。新たに料理研究家・テレビ司会者のナイジェラ・ローソンが加わり、ポール・ハリウッドとともに審査を担当します。司会はノエル・フィールディングとアリソン・ハモンドです。
日本では、2026年9月現在、Dlifeでシーズン15が放送されているほか、Huluでも過去のシーズンを見ることができます。
※放送・配信情報は2026年9月1日現在のものです。
『ブリティッシュ・ベイクオフ』が面白い!
1. プロではなくアマチュアのベイカーたちの真剣勝負
番組に登場するのは、プロのパティシエではなく、お菓子やパン作りを愛するアマチュアのベイカーたちです。
毎回、「シグネチャー」「テクニカル」「ショーストッパー」という3つのチャレンジに挑戦し、その出来栄えを審査員が評価します。
ケーキを落としたり、時間内に仕上がらなかったり……。思いがけないトラブルや時間的なプレッシャーの中でも、「ベイキングが好き!」という情熱で作品を仕上げていくベイカーたちの真剣勝負に引き込まれます。
2. イギリス英語やベイキング特有の表現を学べる
楽しみながらイギリス英語のリスニングに触れたい人にもぴったりです。
ベイカーたちの独り言や掛け合い、司会者による残り時間のアナウンス、審査員による講評など、自然な会話表現がたくさん登場します。
また、料理や材料の名前をはじめ、混ぜる、こねる、焼くといった調理工程や、味・食感についてコメントする表現など、ベイキングにまつわる英語も学べます。
3. イギリスや世界の珍しいお菓子、パンが続々登場
番組では、スコーンなどの有名なイギリス菓子はもちろん、断面のチェック模様が美しい「バッテンバーグケーキ」など、日本ではあまりなじみのないお菓子も登場します。
イギリス発祥のものだけではありません。スロベニアの伝統的なお菓子「ポティツァ」や、ドイツのケーキ「シヒトトルテ」など、世界各地の珍しい料理やお菓子が課題になることもあります。
時には、「見たことさえない!」と悲鳴を上げながら料理に取り掛かるベイカーも。お菓子の発祥の地を訪ねたり、その歴史を紹介したりする場面もあり、食文化を知る番組としても楽しめます。
日常英会話で使える!番組から学ぶ英語表現
ここからは、『ブリティッシュ・ベイクオフ』の出演者たちの発言から、日常会話でも使える自然な英語表現を紹介します。
That’s missing something.:「何かが足りない」
That's missing something.
何かが足りない。
シーズン1の第1話で、あるベイカーが作った「ヴィクトリアサンドイッチケーキ」を食べた審査員のポールが言った一言です。ヴィクトリアサンドイッチケーキは、スポンジケーキにジャムなどを挟んだイギリスの伝統的なお菓子です。
missing something は、必要なものや期待しているものが「何か足りない」という意味です。
料理について「まずくはないけれど、もう一味欲しい」と感じたときだけでなく、映画や企画、デザインなどについて「悪くないけれど、何か物足りない」と言いたいときにも使えます。
- The presentation is good, but it's missing something.
プレゼンはいいんだけど、何か物足りないんだよね。
hit or miss:「当たり外れがある」「うまくいくか分からない」
Could be ... hit or miss with this.
これは……うまくいくかは分からないな。
シーズン2の第2話に登場する表現です。
ベイカーたちは、与えられた基本的なレシピだけを手掛かりに、「ラム・ババ」という聞いたことのない焼き菓子に挑戦することになります。そのとき、あるベイカーが口にしたのがこの一言です。
hit or miss は、「うまくいく場合もあれば、うまくいかない場合もある」「当たり外れがある」という意味です。結果を予測しにくい状況では、「運任せ」「やってみないと分からない」といったニュアンスにもなります。
そのため、「運任せ=hit or miss」と一対一で覚えるよりも、結果にばらつきがあり、うまくいくかどうか確信が持てないときに使う表現、と捉えると分かりやすいでしょう。
The quality can be hit or miss.
品質には当たり外れがあります。This method is a bit hit or miss.
この方法は、うまくいくかどうか少し運次第です。
You’ve got such a long way to go.:「まだ先は長い」
Don't be sad. You've got such a long way to go.
泣かないで。まだ先は長いわ。
シーズン4の第1話で、カスタードが固まってしまい、思わず泣き出すベイカーに司会者のスーがかけた励ましの一言です。
have got は「持っている」「ある」などを表す形で、ここでの You've got such a long way to go. は、「あなたにはまだ長い道のりが残っている」、つまり「まだ先は長い」という意味です。
have gotはアメリカ英語でも使われますが、イギリスの日常会話では特によく耳にする形です。番組でも、残り時間を知らせる場面などで登場します。
- You've got five minutes left!
あと5分です!
ちなみに、よく似た表現に You've come a long way. があります。こちらは「ここまで長い道のりを歩んできた」というイメージから、「ずいぶん進歩したね」「ここまでよくやってきたね」といった意味になります。
You've got a long way to go. と You've come a long way.。形はよく似ていますが、意味は大きく違うので注意しましょう。
料理番組は英語学習にも向いている
料理番組は、英語の意味を映像から推測しやすいのも特徴です。
例えば、mix や bake といった調理の言葉を知らなくても、出演者が実際に混ぜたり焼いたりしている様子を見れば、何を意味しているのか想像できます。
さらに『ブリティッシュ・ベイクオフ』では、時間に追われたときの独り言、失敗したときの一言、相手を励ます言葉、料理を評価する言葉など、短くて自然な英語が繰り返し登場します。
お菓子やパンを楽しみながら、教科書だけではなかなか出会えない日常の英語に触れられる。 それも『ブリティッシュ・ベイクオフ』の大きな魅力です。
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