難関私立大学の受験を目指している高校生・浪人生に、ぜひ手にとって欲しい1冊。社会人にとっても、英検準1級以上のライティング問題を解いたり、交流の場で社会的な話題について話したりするための語彙力増強として役に立つ、おすすめの単語帳を紹介します。
受験生のみなさん、英語の時事問題対策はできていますか?各社から毎年のように、時事問題の対策本が出ていますが、正直難しいイメージがあって取り組みづらいと思います。
しかも英語の時事問題では、その分野の関連用語を表面的に暗記するだけでは、十分に解答できません。大学によっては、自由作文で「自分の考えをきちんとまとめられるか」という点まで評価しているからです。
今回は、時事に関する長文や自由作文と向き合う力を養える単語帳「話題別英単語リンガメタリカ」を紹介します。
早慶など難関私立大学の受験を目指している高校生・浪人生に、ぜひ手にとって欲しい1冊。社会人にとっても、英検準1級以上のライティング問題を解いたり、交流の場で社会的な話題について話したりするための語彙力増強として、役に立つでしょう。
リンガメタリカはどんな単語帳?
「話題別英単語リンガメタリカ」は10分野の社会的な話題について、章ごとに単語や知識をまとめた単語帳です。
例えば環境問題や死刑論、差別問題などニュースで一度は目にしたことのある社会的な話題ばかりが収録されています。
各章の構成は、単語と意味の羅列だけではありません。
- 基礎知識の習得
- 専門単語のインプット
- 入試で出題されるような長文の読解
この3つのステップを繰り返すことで、語彙力のみならず時事問題への理解力まで磨ける作りです。
ポイント1 話題の基礎知識まで教えてくれる
収録されている時事問題について、理解を深めるための基礎知識を教えてくれます。
「長文は大体読めるんだけど、その話題の知見がなくて思うように理解できない」という人にとって、基礎知識パートが大きな助けとなるでしょう。
例えば、6章「医学・生命倫理」では、クローン技術や遺伝子組み換え食品に関する単語が登場します。なんとなく聞いたことのあるテーマではあっても、予備知識なしに小論文のような長文の英語を読まされても、問題に目を向けることは難しいですよね。
リンガメタリカでは、これから登場するトピックについて説明してくれるパートがあり、話題の要点を知った上で単語のインプットに進めます。
「普段あまりニュースを見ないんだよね…」と時事問題に抵抗がある人でも、解説を読めば社会問題に興味を持ちながら単語を覚えられますよ。新しい知識を得るための読み物としても、興味深くページをめくれます。
ポイント2 フレーズ形式で覚えられる
インプットパートは、よく使う単語のセットや、熟語で覚える方式です。単語単体で覚えるよりも、読解や作文での推測力を磨けます。
3つの空きを埋める穴埋め問題などで、部分的な単語だけでも思い出せれば、連想的にフレーズの全体像を導ける可能性があるのです。
例えば「Easy come, easy go」と書きたい場合、フレーズの全体がわからなくても「Easy」だけでも頭に浮かべば、他の部分まで思い出すのは意外と簡単です。
また、覚えたフレーズは、作文やスピーキングで、前置詞などを含めてそのまま使えるのも魅力的。
( )( )deficit
赤字になる
◯◯になる→◯◯の状態に入る
これに当てはまるのは
go in
get in
など色々あるけど・・・
こんな風に順を追って考えては、いくら時間があっても足りません。面接や会話では、スピード感に追いつけないでしょう。
しかし最初から「go into deficit」と覚えれば、思考のプロセスが減るんです。
フレーズ形式で覚えられるとメリットが多いので、ぜひ本書のインプットパートでレパートリーを増やしてくださいね。
派生暗記ができる
派生暗記とは、単語に関連する表現をまとめて覚える手法です。本書のインプットパートでは、登場した単語の派生語まで紹介しています。
派生暗記のメリットは、単語自体の意味がわからなくても、知っている語彙と繋ぎ合わせて連想的に意味を導けること。
例えば「satisfy(満たす)」を覚えるときに、
- satisfaction(満足、満足させること)
- satisfactory(満足な、申し分のない)
まで一緒に覚えておくと「satisfaction」の役に迷ったときに「satisfy」から意味を連想できるようになります。
覚える単語が増えることを、デメリットに感じる人もいるかもしれません。しかし派生語同士で部分的に綴りが似ている単語も多いです。全く新しいものを1から覚えるようにはならないので、安心してくださいね。
出版年は少し古いけど・・・
リンガメタリカは、実は最近出版されたものではありません。2006年に初版が出てから、15年以上も愛されるロングセラーな単語帳です。
正直、生成AIなどの最新テクノロジーや新型感染症など、単語帳が出版されてからの話題は載っていません。
しかし、例えば鳥インフルエンザのページに載っている多くの単語は、感染症に関する最近の話題でも、共通して使えます。
- pandemic(〜の大流行)
- a new strain of virus(新種のウィルス)
- a restriction on freedom(自由への制限)
- infection by a virus(ウィルスによる感染)
最近の時事問題でも、関連する章に目を通せば、すぐに使える語彙をいくつも発見できるでしょう。
掲載内容の多くはいつの時代でも知っておくべき一般常識なので、令和の受験対策でも十分に役立つこと間違いなしです。
専門的な単語を含む時事問題に対応するには、ぜひリンガメタリカで知識と単語力を強化してみてくださいね。
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