これだけは押さえたい!TOEICで700点を突破するための英文法対策3つ。

こんにちは、TOEIC講師の岡本美希です。今回は TOEICで700点をとるための文法復習の優先順位 についてご紹介します。

そりゃぁ、すべての文法を復習できれば最強です。しかし実際は時間がなかったりして、そうもいきませんよね……。ということで、「700点を取るために絶対ハズせない」という観点から、 最優先で復習すべき文法事項 を無理やり3つ選んでみました!

ちなみに 今回は「Part5&6の文法問題のスコアを上げるため」ではなく、総合的に700点取るために必要な文法をご紹介しています。

1.文型:長文速読の基礎

「時間がなくて、1つしか文法復習できません。自分は何の文法が苦手かもわからないし……」という人がいたとしたら、 まず『文型』を復習しましょう 。『文型』を知っておくことで、 長文の速読がかなりラクになる からです。

文型って何?

S(主語)・V(動詞)・O(目的語)・C(補語)という要素の並べ方によって、英文は基本的に5つの文型に分けられます。長文読解において特に大事なのは、 S・V・Oを見極めること です。S・V・Oを 把握 しながら読むことで、文章の概要をつかむことができます。

● 主語: 誰の話 をしているのかがわかる

● 動詞:その人が 何をした(している) のかがわかる

● 目的語: 動作の 対象が何なのか わかる

TOEICに文型が役立つ理由

TOEICの長文は、隅から隅まで100%理解する必要はありません。 むしろそういう読み方をしていたら、最後まで解き切れなくなってしまうでしょう。

700点を突破するには、 文章の流れをつかみつつ設問で問われている情報を探す読み方 を身につける必要があります。その読み方を習得するためには、文型を意識することが近道となるのです! 

文型は「文法問題集で復習する」というよりも、 「概念を理解して、長文読解時に常に意識できるようにする」 という復習法が向いています。文型の概念を復習したら、文型を意識しながら長文をどんどん読んでみましょう!

2.時制:事実の前後関係を理解する

TOEICの問題、特にPart7では、正解にたどり着くために文章中の複数の情報を結び付ける理解力が問われます。そんな時、時制をきちんと理解できていないと、大切な情報を読み誤る 可能性 が高くなります。

現在形、未来形、過去形はもちろんですが、 特にややこしい『 完了 形』はしっかり復習しておきましょう。

完了形って何?

現在 完了 形は "have+過去分詞" でつくります。意味は、大きく分けて以下の3つです。

● 継続用法「ずっと~している」

経験用法「~したことがある」

完了 用法「~したところだ」

細かく言えば、"will+ 完了 形" の『未来 完了 』や "had+過去分詞" の『過去 完了 』もあります。頭の中を 整理 して、文章の中で出てきた時に対応できるようにしておきましょう。

時制は穴埋め問題でも役立つ!

時制の知識は、Part5と6の穴埋め問題でも役に立ちます。 特に進行形と 完了 形に関わる問題は、よく出題されます。 「いつの話なのか」を 整理 して読解できるよう、時制の復習は入念に!

3. to不定詞:特に副詞的用法は要チェック

「不定詞はたくさん意味があったけど、なんとなくしか覚えていない……」という人は、ぜひ一度『不定詞』の3用法を見直してみてください。

● 名詞的用法「~すること」

形容詞的用法「~するための・~すべき」

副詞的用法「~するために・~して」

特に重要なのは、副詞的用法 です。「~するために」は目的をあらわしているので、「何の目的で〇〇をしたのですか?」といったような設問にからみやすいのです。

副詞的用法について覚えておくべきこと

基本的には " to +動詞の原形" であらわす不定詞ですが、副詞的用法の「~するために」の使い方の場合、次のような連語であらわす場合もあります。

in order to + 動詞の原形

so as to + 動詞の原形

不定詞はPart5・6でも文法事項として問われることがある ので、一度全体的に見直すことをオススメします!

オマケ:Part5&6のスコアアップをしたいなら

Part5と6の穴埋め問題に限って言えば、 復習すべき文法はダントツで『品詞』 です。品詞さえわかれば、意味があいまいでも解ける問題もあるほど。

しかし『品詞』を全体的に復習するのは、かなり難しいことです。というのも、すべての英単語には品詞があって、品詞を網羅するということは、もはや英語全体を網羅するということにもつながるのです……。

よって、 「形容詞はどういう働きをしていて、副詞はどういう働きをしているか」 といった「品詞の働き」だけでもしっかりおさえておくのが良いと思います。あとは単語を覚える時に、意味だけでなく品詞も一緒に覚えておきましょう。

"ly" が最後にある単語は副詞だと思ってませんか?

例えば「単語の最後に “ly” がついてたら、副詞だよね!」と思っているとしたら、マズいです……! 単語の最後が “ly” で終わる形容詞だって、あるのです。 せっかくなので、ご紹介しておきますね!

● *名詞+ ly =形容詞* 例)friend (【名】友達)+ ly =friendly(【形】友好的な)

● *形容詞+ ly =副詞

  • 例)happy(【形】幸せ)+ly =happily(【副】幸せな)
大学受験なんかでは、よくひっかけ品詞問題として出題されています。このようなことも含めて、品詞の働きや、それぞれの単語の品詞を確認しながら英語学習をしていきましょう!

おわりに

文型、時制、不定詞の他にも、TOEIC700点を取るために復習しておきたい文法には、次のようなものがあります。

助動詞/受動態/動名詞/分詞/比較/関係詞/接続詞……

「……いや、ほとんどじゃん!」という声が聞こえてきそうですが、そうなんです、ほとんどなんです。ただ、その中にも優先順位はあります。 時間が無い方は、自分の苦手文法と、今回ご紹介した文法単元を復習してみてください。 基礎の土台をしっかりつくることが、700点突破のカギとなりますよ!

岡本 美希
岡本 美希

TOEIC講師 兼 フリーライター。留学経験なし&独学にてTOEICスコア900オーバーを達成した経験を活かし、英語関連のコラムを多数のメディアに寄稿。マンツーマンのTOEICレッスンも開講中。

編集:末次志帆

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