『ENGLISH JOURNAL(EJ)』で大好評のキムタツ先生こと木村達哉さんの連載、「キムタツ式日常表現クイックレスポンス!」がこのたびGOTCHA!にも登場。どんなに英語を学習しても、意外と言えないのが「身の回り」の出来事。キムタツ先生式クイックレスポンストレーニング(日→英を高速変換)で言いたいことを英語で言えるようになりましょう!
「クイックレスポンス」トレーニングとは?
みなさん、こんにちは。木村達哉です。英語を勉強していると、身の回りで日常的に起こるさまざまな出来事について、ふと思いついて口に出したい表現、たくさんありますよね。しかし実際には、 英語でなんていうか知らなかったり、適切に表現できる動詞がわからなかったりして、何も言えずに終わってしまう ……「あるある」な経験ではないですか?
日常的な出来事を英語で話したいならば、それに応じた語彙や表現を学習する必要があります。また、体に染み込ませるようにそれを何度も口に出して、なじませておくことも重要です。
そのために行うのが、 言いたい表現をまずは日本語で聞き、それに対応する英語をぱっと浮かべる「クイックレスポンス」トレーニング です。
今日から使いたい、「ビールを買って帰ろうっと」
例えば、
I’ll pick up some beer on my way home.という英語を目にしたとき、「どういう意味だろう。えっと、帰る途中にビールを……ちょっと拾い上げるイメージなのかな」などと考えながら意味をつかむのがひと昔前の英語学習でした。僕が若い頃に通っていた予備校では、「前後の文脈から意味を推測しなさい」と言われたものです。
でも、いざ日常生活になってみると、その英語が耳に入った瞬間に意味を理解できないと対応できません。
日本語を英語に訳す場合でも同様です。「英語ではどういう表現を使うんだろう」と立ち止まってしまった瞬間に、沈黙が訪れてしまいます。この状況を回避するために必要なのが「クイックレスポンス」トレーニングです。
僕の著書に『ユメタン』という英単語帳シリーズがあります。手のひらサイズのノートを使い、僕はこの『ユメタン』と同じ作り(左ページに英語、右ページに日本語訳を書く)の専用ノートを自作しています。
これを「My ユメタン」と名名付けてカバンの中に常に入れています。時間が空いたときに何度も眺めるようにしていますが、とても重宝しています。
皆さんも、自分だけの「My ユメタン」を作ってみてはいかがでしょうか。市販の単語集を使うよりも、自分にぴったりの英語表現を身に付けることができますよ。
- 作者: 木村達哉
- 出版社/メーカー: アルク
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手順 ">「クイックレスポンス」トレーニング 手順
- 例題の日本語と英語表現を確認します。わからない単語や文法があれば、 事前に 調べておきましょう。
- 日本語⇒英語の順に音声を聞き、表現の意味や発音を確認します。その後、自分で英文を読み上げ、自信のない箇所は音声を聞き直しましょう。
- 音声の英語に合わせて10回ほどシャドーイング *1 をしましょう。ネイティブスピーカーと同じように発音することが目標です。
- 何度も声に出して読み上げ、英語と日本語をセットにして、しっかりと表現を覚えます。
- 日本語だけを見て、即座に英語の表現が言えるようになるまで頭に叩き込みます。何度も何度も反復して練習しましょう。
- もう一度音声を流し、日本語が聞こえたら、英語の音声が聞こえてくる前に、自分で英語表現を口に出してみましょう。
例題
今回は日常生活でふとしたときに使いたくなるようなフレーズを取り上げます。下の4つのフレーズの表現を一通り確認したら、早速音声を聞きながらクイックレスポンストレーニングに取り組んでみましょう。
ビールを買って帰ろうっと。I’ll pick up some beer on my way home.
ゆっくりお風呂に浸かってきたら?
How about taking a nice long bath?
二度寝してしまって。
I fell back to sleep.
この荷物、宅配便で送ってくれる?
Can you send this parcel by express delivery ?
「ネットで服を買っている」は英語でなんて言う?
ENGLISH JOURNAL 5月号では、今トレーニングした4フレーズ以外にも日常生活で使える表現をご紹介しています。
- 妻はいつもネットで服を買っているんです。
- 俺、ひげが伸びるのが速いんだよね。
- このスーツはクリーニングに出すよ。
- 部屋の片づけを手伝ってくれないかな。
- 食べ過ぎると太るよ。
- なんだか今日は何もする気になれなくて。
上の日本語を見て、ぱっと英語が出てきますか?気になった方は、ぜひ本誌をチェックしてみてください。
キムタツ先生の本
- 作者: 木村達哉,柴原智幸
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文:木村達哉
1964年1月29日生まれ。奈良県出身。関西学院大学文学部英文学科卒業。奈良県の私立高校教諭を経て1998年より灘高等学校英語科教諭。教員と執筆業以外にもラジオのパーソナリティーを努めるなど多方面で活躍。趣味は沖縄の海に潜ること。また野球が好きで、灘中学校野球部監督を務めている。主な著作に「センター試験英語」シリーズ、「東大英語」シリーズ、夢をかなえるシリーズ(いずれもアルク)、「熱血教師キムタツの東大英語基礎力マスター」シリーズ(講談社)などがある。