Mr. Evine(ミスター・エヴィン)に聞きました。英文法を学ぶときは、常に会話を意識する!

『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル2』は、中学英文法に加え、日常会話に必要な高校レベルの「コア文法」までを扱う学習書です。著者のMr. Evineさんに、ロングセラーとなった前作が支持される理由、新刊で加えた工夫、英文法を実際のコミュニケーションにつなげるための考え方を伺いました。

この記事で取り上げる本

中学英文法はもちろん、日常会話で必要な高校レベルの「コア文法」までをカバーする本書では、「やり直し英語」の総仕上げが1カ月で完成。英語を発信する際に役立つポイントが満載で、会話力に直結する文法力が身に付きます。

Mr. Evineさんプロフィール

Mr. Evine(ミスター・エヴィン)
Mr. Evine(ミスター・エヴィン)

本名、恵比須大輔。夜景が美しい街、神戸に生まれ育つ。オーストラリアでのワーキングホリデーの経験と、何でも丹念に調べあげる「根性の独学」で英語を習得。子ども英会話講師、塾の英語講師を経て、現在は「やりなおし英語JUKU」と「Evineの英語塾」を神戸と大阪で主宰し、学生から大人まで初心者を対象とした「話せる英文法」指導に従事している。趣味は映画を見ること、ダイビング。

ブログ:英語講師 Mr. Evineのブログ

「成長した自分」が実感できる本だと思います

Q1: 前作の『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル』はAmazon英文法ジャンルでのベストセラーですね。刊行から10年が経った今も「やり直し英語のバイブル」のように反響を呼んでいることについてどう思われますか?

Mr. Evine: やっぱり「基本が大事」というのがしっくりくるんでしょうね。

はやりすたりのある派手なメソッドではなく、「読んだら練習する」というオーソドックスな習い方が支持されているんだと思います。説明を読んだら演習問題を解く、間違えたら復習をする――これを繰り返すと、正答率もだんだん上がっていきます。

それから、学習のビフォーアフターを自分ではっきり確認できるということですね。

まず、本書の最初にある「自己評価チェック」で学習のビフォー状態をチェックします。「中学英語だけど、自分では意外と説明できないものだな……」とか。

そして、全レッスンを一通り学習したら、最後に「修了テスト」に取り組みます。どんなところがどのくらい分かったのか、あるいはまだ分かっていないのか、という学習のアフターがここで確認できるんです。

この修了テストに本当に何度も何度もチャレンジしてくださる読者の方がいて、「今日はD判定だった!」とか、ブログやインスタグラムに投稿されたりもしているくらいです。

テストの判定がA~Gと細かく分かれているので、他の問題を間違えたり忘れたりすると、判定が下がることだってあります。

でも、そうした積み重ねで、「のぼっていく楽しさ」と「成長した自分」を実感してもらえるんですね。

それから、僕の本にはドリルがたくさんあるので、「解く喜び」を感じていただくことができます。大人は実は、問題を解くことに飢えているんです。それに、読むだけだと、眠くなってしまいますしね(笑)。

僕の塾の社会人の生徒さんは、大人向けの英語本は問題が少ない……とこぼすので、学習参考書の本棚を案内したら、目を輝かせて喜んでいましたよ。これで問題がたくさん解けるって。

最後までやり通せる工夫と、会話を意識した解説

Q2: Evine先生の本は初めて最後までやり通せた、という声も多いようですね。

Mr. Evine: 「本をなかなか読破できなくて……」という方も多いと思います。でも、僕の本では、最後まで頑張って進んでほしい。だから、Evine’s Words(テキストの要所要所に配した励ましのメッセージ)を載せたんです。

最初のレッスンは「文型」から始まるし、文法用語も出てくるし、サクサク進むようなライトな本ではないかもしれない。だけど、各レッスンの最後に前向きな言葉を載せることで、次のページに進もう!という気持ちを持ち続けてもらえる工夫をしています。

言葉は、ページの心境に合わせて、僕が1つ1つ考え、順番を決めています。だから、「この本だけは最後まで行きました!」というフィードバックはすごくうれしいですね。

新刊『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル2』にももちろん、このEvine’s Wordsがあります。

Q3: 新刊も前作同様、Evine先生の熱い思いが詰まっているんですね。では、新刊で変わった点、変わらなかった点は何でしょうか?

Mr. Evine: 変わったのは、まず、イラストや図をたくさん使った点。

そして、英文法を学んだだけで終わるんじゃなくて、やはり実際に会話で使えるようになってほしかったので、実践をかなり意識した解説にしたところです。

前作で足りなかった仮定法や関係副詞などをコア文法として盛り込んだのも、リアルなアウトプットに必要な素材を提供したかったからです。

また、例文は、「英語としての自然さ」と「文法を理解するための分かりやすさ」のバランスを大切にしています。本書で学んでおけば、英会話本に載っているフレーズの理解と定着度が全く違ってくるはずです。本書で学習したことによって、文法知識を使って、フレーズを自分に合わせてアレンジできる力が付いていますからね。

変わっていない点は、レイアウトが前作とほぼ同じ雰囲気ということ。

これはうれしかったです。僕の塾の生徒さんからも、「ホントにこれの続編なんですね!」と、特に、カバーは大絶賛されました。前作と新刊を比較した写真をインスタグラムに投稿してくださっている方もいるようです。

「1冊は読む用、もう1冊は解く用に」と、新刊を2冊買ってくださった方もいるみたいです。

前作で言い足りなかったことを補いました

Q4: 本書はどんな人にお勧めですか?

Mr. Evine: 「英語を復習したいな」と思っている初級レベルの方からお使いいただけます。中学英語はやはり大切なので、いきなり高校英語寄りにはしていませんし、初めて「Mr. Evineの中学英文法」を手にする方にも読み進んでいただけるよう配慮しながら、執筆をしました。まったくの入門でなければ、スムーズに入っていけると思います。

前作は、高校生から使ってもらっていますし、僕の塾では、大人が隣でサポートする形で、小学6年生から使ってもらったこともあります。それで、文型なども理解してくれていました。

Q5: 前作で「修了」なのに、なぜ、続きを執筆しようと?

Mr. Evine: 言い足りなかったことを補いたかったからです。

それと、前作を英会話の指導に使ってくださっている先生がいらっしゃるんですが、在米経験の長い先生だと、日本の英語教育についてはあまりご存じでなくて、「先生の本には仮定法がないんですけど」とか、「関係副詞は中学ではやらないんですか?」といった質問をよくされたんですね。

それで、新刊ではその辺をしっかり補うようにしました。

2周以上、本書を使い倒していただきたい

Q6: 先生の英語塾では、子どもから大人まで幅広い生徒さん向けのレッスンがあります。また、英語の先生の指導力開発にも従事されていますね。日ごろから、英語を学ぶ立場、教える立場、双方の現場の声に耳を傾ける中で、今どんなことが一番必要だと感じていらっしゃいますか?

Mr. Evine: 現場には現場の課題や指導があり、一方で、文科省がアクティブラーニングを推奨したりとか、現場の外からの声がある。けれど、「会話とひも付いていない」ことが一番の問題だと感じています。

例えば学校では、日本語の「~と話す」は英語では“speak to ~”、“talk to ~”ということは教えられても、会話ではどういう割合で使われるのか、電話の場合はどうか、相手の立場が違ったらどうするのか――こうした説明がないことが多いんですよね。

子どもは本来、好奇心が旺盛です。Can I have some water?という文があったら、なんで否定文なのにanyじゃなくて、someが使われているの?と疑問に思ってるはずなんです。

でも、授業以外に数多くの業務をこなしている先生は、授業を進めることに精一杯で、生徒の好奇心に答えてあげられる余裕がない場合も多いと聞きます。

そんな現状を知ったうえであえて言わせていただくなら、自分が教える単語や表現、文法を生徒に絶対に使えるようになってほしい――そう思ったら、話せるようになるために必要なことをぜひ優先して選び、教えてあげてほしいということです。

Q7: そんな生徒さんや英語の先生方に向けて、エールを一言お願いします。

Mr. Evine: “Just do it!”ですね(笑)。質より量です。量をこなしてから、質が見えてきます。最初からみんなきれいにやりたがるけれど、中学レベルではまず量です。

それから、文法ではどうしても目的意識が薄れがちですが、必ず会話を意識して勉強してほしいんです。この人と絶対コミュニケーションしたい!――そんな目的を持って、文法を学ぶようにしてください。

最後に。いきなり問題集に書き込むな!というのが僕の方針。「2周目をする気がないんか?」って思ってしまう。最初は別のノートに書いて、問題を自分の言葉で解説できるようになったら復習が完成。そうしたら、思う存分書き込んでOKです!

Mr. Evineさんのトーク&サイン会

※イベントは終了しています。

Mr. Evineさんの本

{{取材・構成・文:アルク 出版編集部}}

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