Do you mind ~?にはyesで答える?noで答える?【英文法の落とし穴】

日本人が苦手な項目で英文法をマスターしていく書籍『英文法の落とし穴』から、クイズ形式の記事をお届け!第2回目は、mindの質問文への回答に関する「落とし穴」です。英語で「~してもいいですか」「~してもらえませんか」と言うとき、動詞mindを使うことがよくあります。ところが、これが日本人とってはなかなかの曲者で、その用法や答え方についてこんがらがっている人も多いです。しっかり整理しておきましょう。

まずは、○×クイズに挑戦!

第1問

正しい英文には( )に○を、間違った英文には( )に×を入れましょう。

1.( )Do you mind turn off the music?
2.( )Do you mind if I turn off the music?
3.( )Do you mind turning off the music?

第2問

正しい英文には( )に○を、間違った英文には( )に×を入れましょう。

*第1問の英文2.に答えて
 
4.( )Yes, go ahead.
5.( )No, I don’t mind. Go ahead.
6.( )Sure/Okay, no problem. Go ahead.

第3問

正しい英文には( )に○を、間違った英文には( )に×を入れましょう。

*第1問の英文3.に答えて
 
7.( )Don’t mind.
8.( )Not at all. I’ll turn it down.

解答と解説

それぞれ、解答と解説を見ていきましょう!

第1問:まずはmindの疑問文をチェック!

1.(×)Do you mind turn off the music?
2.(〇)Do you mind if I turn off the music? (音楽を止めてもいいですか)
3.(〇)Do you mind turning off the music? (音楽を止めてもらえませんか)

Do/Would you mind if I ... ?はMay I ... ?と同じように許可を求めるときに使われます。一方、Do/Would you mind ~ing?は依頼をする際の表現です。どちらの言い方も、wouldを使った方がdoよりも丁寧になり、職場などでは次のようにたずねるのが適切でしょう。

(○)Would you mind if I take the rest of the afternoon off?(午後休みを取ってもいいでしょうか)

(○)Would you mind coming in early tomorrow?(明日は早めに来ていただけませんか)

第2問:~してもいいですか?への答え方

*例文2の問いかけに答えて
 
4.(×)Yes, go ahead.
5.(〇)No, I don’t mind. Go ahead. (はい、いいですよ。どうぞ)
6.(〇)Sure/Okay, no problem. Go ahead. (もちろん、いいですよ。どうぞ)

Do you mind if I ... ? と聞かれたら、単なるyesかnoよりも文で答えるのがベストです。文字通りの答えとしては次のようになるでしょう。

No, I don’t mind.(= Yes, you may.)(はい、いいですよ)/ Yes, I mind.(= No, you may not.)(いいえ、よくないです)

mindは「~を気にする」という意味なので、OKの場合はnoを使い、ダメな場合はyesを用います。ここが日本語の感覚と逆になるので注意!

ところが実はネイティブでさえ、単にyesかnoだけで返されるとわかりにくい場合がよくあるのです。例えば、No, I don’t mind.ならまだいいのですが、noだけだと実際ちょっと紛らわしいですね。そこで、Sure/Okay, no problem.などと答えるのが一般的になっています。そしてさらにGo ahead.などと加えるとよりクリアな返答になり、勘違いもなくなるでしょう。

なお、拒絶したい場合はsorryと言ってから、理由とどうしてもらいたいのかを丁寧に伝えるのがよいと思います(次の例参照)。

(○)Sorry, the music helps me relax. Please don’t turn it off. (すみません、音楽を聴いているとリラックスできるんです。止めないでいただけますか)

第3問:~してもらえませんか?への答え方

*例文3の依頼に答えて
 
7.(×)Don’t mind.
8.(〇)Not at all. I’ll turn it down. (はい、いいですよ。止めましょう)

例文7のような、主語のないDon’t mind.だけではDo/Would you mind ... ?の返答にはなりません。むしろ、Don’t mind me. I’m just ...(気にしないでください。私はただ…)という意味になってしまいます。例文8のNot at all.はNo, I don’t mind.の丁寧な言い方で、とてもよく使われます。例文6にあるSure/Okay, no problem.も一般的な返答です。

おすすめ本:苦手項目だけを徹底学習 → 総仕上げの英文法書!

英語を使ったコミュニケーションで、正確に伝えるため・相手から信頼感を与えるために重要なことの1つは、文法のミスを無くすこと。正しい英文法は、英語でのコミュニケーションの幅を広げてくれます。

『英文法の落とし穴 ~ 日本人が苦手な100項目でマスターする!』は、日本人の間違いを知り尽くしたネイティブがまとめた、「100の落とし穴」で効率的に英文法の学習を行う1冊。私たちが英語を書くとき・話すとき、「これでいいんだっけ?」と思ったり、ネイティブから「間違っているんだけどなあ」と思われるポイントが、的確にまとめられています。

厚い文法書では探すのに苦労する、入門の文法書ではカバーしきれない内容が盛りだくさんなので、英文法の総仕上げにうってつけです。ぜひ手に取ってみてください。

ENGLISH JOURNAL編集部
構成:ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

編集:湯直樹(アルク)

※ 本記事は、書籍『英文法の落とし穴 ~ 日本人が苦手な100項目でマスターする!』(アルク)の内容の一部を再構成したものです。

SERIES連載

2024 04
NEW BOOK
おすすめ新刊
観光客を助ける英会話
詳しく見る
メルマガ登録