「やめる」と言いたいとき、stopとquitを正しく選んで使えていますか?【技術英語&ビジネス英語の単語使い分けクイズ③】

「やめる」を表す英単語と言えば、まずはstop、そしてquitが浮かぶと思いますが、これらの違いを理解しながら使えていますか?こうした「よく似た意味を持つ単語の使い分け」を分かりやすく解説した書籍『日本語から引く 技術英語の名詞・動詞 使い分けハンドブック』から、クイズ形式の記事をお届けします。

まずは穴埋めクイズに挑戦!

Q.1~4のカッコには、それぞれquitかstopのどちらかが入ります。文脈に注意しながら、どちらが当てはまるか答えてください。

Q.1

タバコをやめることで肺がんになるリスクを大きく減らせることは、広く知られています。
It is widely known that ( quitting / stopping ) smoking significantly reduces the risk of lung cancer.

Q.2

異常な音を耳にしたら、すぐに機械の操作をやめて電源を切ってください。
If an unusual sound is heard, immediately ( quit / stop ) operating the machine and turn off its power supply.

Q.3

戻り値は、インタプリタがコマンドの解釈をやめるべきかどうかを示します。
The return value indicates whether the interpreter should ( quit / stop ) the interpretation of commands.

Q.4

いくつかの致命的な問題が報告されたことを受け、その企業は当該製品の生産と販売をやめることを決定しました。
The company decided to ( quit / stop ) producing and selling the product in question after several crucial problems had been reported.

クイズの答えと解説

それでは答えを見ていきましょう。

① quitは「再開しないことを前提にやめる」場合
② stopは「状況や必要に応じて再開することを想定したうえでやめる」場合

にそれぞれ用いられます。これを踏まえながら、Q.1~Q.4の答えを確認してみてください。

Q.1の答え

タバコをやめることで肺がんになるリスクを大きく減らせることは、広く知られています。
It is widely known that ( quitting ) smoking significantly reduces the risk of lung cancer.

ここでの「やめることで」は、もっと具体的に言えば「タバコをやめる、そして今後も再開しないことで」という意味ですね。①のquitが適切です。

Q.2の答え

異常な音を耳にしたら、すぐに機械の操作をやめて電源を切ってください。
If an unusual sound is heard, immediately ( stop ) operating the machine and turn off its power supply.

この場合、いったん操作をやめた後で、異常な音の原因を見つけて取り除いたり、修理をしたりすれば、操作を再開できる可能性があります。「状況や必要に応じて再開することを想定したうえでやめる」が当てはまるため、②のstopが正解です。

Q.3の答え

戻り値は、インタプリタがコマンドの解釈をやめるべきかどうかを示します。
The return value indicates whether the interpreter should ( stop ) the interpretation of commands.

「やめるべきかどうか」と書かれているので、戻り値の(あたい)によって、やめるべきときもあれば、その逆で解釈を続けても(再開しても)大丈夫なときもあると読み取れます。②のstopを選びましょう。

(※編集部注:「戻り値」「インタプリタ」などのPC・IT用語の解説はここでは省略させていただきます)

Q.4の答え

いくつかの致命的な問題が報告されたことを受け、その企業は当該製品の生産と販売をやめることを決定しました。
The company decided to ( quit ) producing and selling the product in question after several crucial problems had been reported.

致命的な問題があっては、今後もうその製品の生産・販売を再開できないですね。ここは①のquitが入ります。

quitとstopの違い・使い分け

いかがでしたでしょうか。最後にもう一度、「やめる:quit/stop」の使い分けを振り返って、場面や用途に応じて使い分けられるように復習しておきましょう。

再開しないことを前提にやめる quit         
状況や必要に応じて再開することを想定したうえでやめる stop         

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※この記事は、『日本語から引く 技術英語の名詞・動詞 使い分けハンドブック』から一部編集・抜粋してお届けしています。

上田 秀樹(かみた ひでき)
著者:上田 秀樹(かみた ひでき)

延べ15年にわたって精密機器メーカー2社に在籍し、英語でのテクニカルコミュニケーション業務に携わる。(株)ケンウッド通信事業部にてチーフエンジニアを務めた後、英語でのテクニカルコミュニケーションの指導方法を研鑽すべく留学。アメリカとオーストラリアの大学院にてテクニカルコミュニケーションの教授法並びに英語教授法の研究に従事する。カーネギーメロン大学修士課程修了(プロフェッショナルライティング修士)、シドニー工科大学修士課程修了(英語教育学修士)、サザンクイーンズランド大学博士課程修了(教育学博士)。現在、法政大学情報科学部・非常勤講師。主な著書に『エンジニアのための英文メールライティング入門』(朝日出版社)、『ネイティブの心をつかむ英文マニュアル作成メソッド』(電気書院)、『ネイティブに通じる英文技術文書の書き方』(工業調査会)、『50の構文でわかる技術英語の書き方』(工業調査会)『英語で考える力をつけるトレーニングブック』(ベレ出版)がある。


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