sayやspeakだけじゃない、声に出して何かを「言う」「伝える」英語動詞使い分け一覧

何かを声に出す場合、日本語には「言う」や「話す」「叫ぶ」「ささやく」などいろいろな動詞があります。英語も同様です。ここでは、そんな英語をできるだけ集めて紹介します。

「言う」の基本はsay

日常会話で最も一般的に使用される動詞はsayです。私たちが何かを直接伝えたいとき、この動詞を使用します。特定のニュアンスは持たない基本的な動詞です。

He said he was tired.
彼は疲れていると言った。

一般的な発言

伝え方にはいろいろなスタイルがあります。「言う」「説明する」「ささやく」「叫ぶ」など、種類別に見て行きましょう。まずは一般的な発言に使う動詞から。上に挙げたsayの他に、次のような動詞も使われます。

speak

話す、話しかける、言語を話す。一方的に「話す」イメージが大きく、必ずしも相手とのやり取りを意味しません。

I spoke to the manager.
私はマネジャーに話しかけた。

tell

誰かに情報や話を伝える。話を伝える相手を目的語に取るのが基本

Can you tell me the way to the station?
駅への道を教えてもらえますか?

talk

お互いに話し合う、会話する。相手とのやり取りに対して使います。

I’ll talk to him about the issue.
その問題について彼と話をするつもりだ。

utter

言葉を口にする、発する。書き言葉として使われることが多い

He didn’t utter a word during the entire meeting.
彼は会議中、一言も発しなかった。

大きな声や強い調子で発言

shout

大声で言う。

Don’t shout at me!
私に向かって叫ばないで!

yell

とても大きな声で言う。

He yelled for help.
彼は助けを求めて大声で叫んだ。

exclaim

驚いたり興奮したりして大声で言う。

“What a beautiful view!” she exclaimed.
「なんてきれいな景色なんだ!」彼女は驚いて言った。

cry out

突然大声で言う。(遠くから)叫ぶ。痛みや恐れ、驚きを伴って大声を出す。

She cried out in pain.
彼女は痛みで突然叫んだ。

scream

恐怖や驚きを伴って、悲鳴を上げたり大きな声で叫んだりする。

I could hear her scream from the other room.
他の部屋から彼女の叫び声が聞こえた。

roar

とても大きな声で叫ぶ、怒声を上げる

The crowd roared in approval.
群衆は賛成の声を大きく上げた。

holler

大声で叫ぶ、特に遠くの人に呼びかけるときなどに使われる。

He hollered at the kids to come inside.
彼は子供たちに家の中に入るように大声で呼びかけた。

小さな声や静かな調子で発言

whisper

小声で言う。

They whispered secrets to each other.
彼らは互いに秘密をささやき合った。

murmur

小さい声や不明瞭な声で言う。

He murmured something I couldn’t understand.
彼は何かつぶやいたが私には理解できなかった。

mumble

口の中で不明瞭に言う。

Stop mumbling and speak up!
つぶやくのをやめてはっきりと話して!

hum

ぼんやりと口ずさむ。具体的な情報や意味を伝える行為よりも、メロディーやリズムを口ずさむ行為を指します。

She hummed a tune while working.
彼女は仕事しながら曲を口ずさんだ。

独り言や静かなつぶやき

mutter

独り言を言う、ブツブツ言う。

He muttered to himself as he worked.
彼は仕事をしながら独り言を言っていた。

grumble

独り言を言う、ブツブツ言う。mutterよりも不満色が強い

He’s always grumbling about the weather.
彼はいつも天気のことで不満を言っている。

chatter

早口で、または絶え間なく話す。特に意味深い内容でない場合や、歯がガチガチ鳴る寒さなどで使われる。

I could hear them chattering in the next room.
彼らが隣の部屋でおしゃべりしているのが聞こえた。

sigh

深く息を吸ってはきながら、心の中で何かを言う。声に出して具体的な何かを伝えるというよりも、感情や気持ちを表現する「行為」を指します。

She sighed with relief.
彼女は安堵のため息をついた。

情報を伝える

inform

情報を伝える、知らせる

Please inform me when he arrives.
彼が到着したら知らせてください。

announce

公式に、または大声で知らせる、発表する。

They announced their engagement to the family.
彼らは家族に婚約を発表した。

relay

第三者を通して情報やメッセージを伝える。

I’ll relay your message to the boss.
上司にあなたのメッセージを伝えます。

broadcast

広範囲に情報やニュースを伝える、放送する。

News of the accident was broadcast as soon as it happened.
その事故の知らせは、発生直後に伝えられた。

disclose

情報や事実を公にする。

He refused to disclose the details.
彼は詳細を公表することを拒否した。

意見や考えを述べる

state

明確に述べる

He stated his intentions clearly.
彼は自分の意向を明確に述べた。

declare

断言する、明確に宣言する。

She declared her innocence.
彼女は自分の無実を宣言した。

opine

特に公式な場で、意見や考えを述べる。

The expert opined on the matter.
専門家はその問題について意見を述べた。

contend

強く主張する。頑固に主張する。

She contended that the decision was unfair.
彼女はその決定は不公平であると主張した。

感情的な発言

cry

悲しみや痛みを伴いながら大声で言う、泣きながら言う。

She cried his name in deep sorrow.
彼女は深い悲しみの中、彼の名前を泣きながら叫んだ。

lament

悲しみや後悔を表現して嘆く。

He lamented the choices he’d made in his youth.
彼は若い頃にした選択を後悔して嘆いた。

rejoice

喜びを表現して大声で話す。

Let’s rejoice in our success.
成功を喜び合おう。

sob

大泣きしながら言う。

He sobbed uncontrollably after hearing the news.
彼はそのニュースを聞いてこらえ切れずに泣き崩れた。

特定の方法やスタイルで発言

articulate

明確に、はっきりと言葉を発する。

She articulated her thoughts very well.
彼女は自分の考えを非常に明確に伝えた。

ramble

長々と、目的なく話す。

He tends to ramble when he’s nervous.
彼は緊張すると長々と話しがちだ。

elaborate

詳しく、具体的に話す

Can you elaborate on that point?
その点について詳しく話してもらえますか?

gush

情熱的に、または興奮して話す。

She gushed about her new boyfriend.
彼女は新しいボーイフレンドのことを興奮して話した。

まとめ

英語には「言う」や「話す」を表現する多くの動詞があり、それぞれの動詞が持つニュアンスや使い場面を理解することで、より豊かで正確なコミュニケーションが可能になります。この記事が、皆さんの英語学習に役立つ情報源となることを期待しています。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

英文校正:Peter Branscombe

トップ写真:Alena Jarrett from Unsplash 本文写真:Wyron A from Unsplash

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