会話のクッションになる英語の応答フレーズ【会話を演出する洗練フレーズ100】

相手の言葉に反応するフレーズを知っていると、会話がはずみますね。英語講師の遠山 顕さんに、今回は相手の言ったことに反応するときに使える17のフレーズを教えていただきます。

thatを使って「相手が言ったことを受ける」

慣れないとなかなか出てこないのが、相手の言葉に反応するフレーズ。繰り返し口に出して、自然に言えるようにしておきましょう。復数のフレーズをストックしておくのがベストです。

That’s right.
そうですよね。

Is that right?
そうなんですか?

thatは対話中に出てきたものを受け取る語。指こそ差さないが「それは」「それって」と指し示すイメージで頻用される。具体的に何かを差さず、相手の言葉全体を受け取ることも多い。

Yes.だけで返事を終わらせず「丁寧な印象を与える」

Yes, indeed.
ええ、本当に。

I guess so, yes.
そうみたいですね、はい。

Yes.だけの答えは、冷たい感じになりやすい。Yes, indeed. / It is. / He does.などと言えばより丁寧だ。

weを使って「相手との連帯感を表す」

What can we say?
そのとおりです。

「何が言えるだろうか?(何も言うことはない)」という反語。このweは、話す相手と自分の気持ちを「混ぜた」代名詞で、道義や連帯感を表す。

andを使って「相手の言い分を認め、自分の意見を加える」

That’s true and ...
そうですね、それに・・・

相手の言い分をまず認め、and 以下で自分の意見を加えることができる。That’s very true. やHow true.と言ってもよい。Yes, indeed.(ええ、本当に)より同意の度合いが低く、会話の流れを作る合いの手の役割をする。

very similar feelingを使って「強い共感を示す」

I understand that. I have a very similar feeling, I think.
分かります。私にもすごく似たような気持ちがあると思います。

very similar feelingはI agree with you.と言った一般的は言い方とは異なり、より強い共感を示す。

itを使って「相手の意見や物事に関連したことを話す」

I think it is a good thing.
それはいいことですね。

itは対話中に出た意見や物事などを示す語。それをいったん、自分の中でかみしめてから表現しているので、対象がはっきりしないことも多いが、やはり頻用される。

interestingを使って「相手の話に関心を示す」

Well, that’s very interesting.
ああ、それはすごく面白いですね。

It’s interesting to hear you say (that) ...
・・・というお話は、興味深いですね。

I think it’s interesting that ...
・・・であることは、興味深いと思います。

意味的にニュートラルなinterestingは言った後に、いろいろな方向に話を持っていくことができるので、リアクションフレーズとして便利。代わりにintriguing(興味をそそる、非常に面白い。発音は[intríːgiŋ])とすれば洗練度アップ。

wonderedを使って「『そうかなと思っていた』と共感を示す」

I wondered.
そうかなと思っていました。

I thought ...(・・・だと思っていました)に近い。

soundを使って「相手の話から得た印象を伝える」

It sounds as if ...
・・・のようですね。

as ifは仮定法だけでなく、直説法でも使えるため、you are ...などと続けることができる。

That sounds like ...
・・・のようですね。

soundは「(~に)聞こえる、(~の)印象を受ける」という意味

must haveを使って「推測して相手の話に寄り添う」

That must have been ...
・・・だったでしょうね。

推測して言うフレーズ。That must be ...(・・・でしょうね)というフレーズも覚えておこう。

althoughでクッションを入れて「相手の意見に反対する」

I guess that is nice. Although to be honest I kind of ...
いいことですね。ですが正直に言って・・・

相手の言ったことにいったん同意した後に、反論する表現。although(しかし)、to be honest(正直に言って)、kind of(やや、まあ)など、多くの語を使い、クッション言葉として使う。なお、丁寧な言い方をしたい場合は文頭でbutは使わない方がよい。

Can you ~?を使って「実例を尋ねる」

Can you give me some examples?
幾つか例を挙げていただけますか?

実例を尋ねることで話題が広がることもある。For example?は少し、上から目線の言い方。このようにきちんとした文の形で丁寧に依頼するとよい。

次回は「思ったことを丁寧に言うフレーズ」をご紹介します。どうぞ、お楽しみに。

遠山 顕(とおやま・けん)
遠山顕(とおやま・けん)

東京外国語大学英米語科卒、テンプル大学大学院修了(英語教授法)。神田外語学院英語科主任、ラジオ『百万人の英語』講師、MBI(マッキンゼーMultinational Business Institute 多国籍企業学院)講師、東洋英和女学院大学准教授、東大EMP( Executive Management Program)講師、NHKラジオ『英会話入門・リスニング入門・中級・上級』『ラジオ英会話』講師を経て、現在、ポッドキャスト『遠山顕のいつでも英会話入門』講師。COMUNICA, Inc.代表。
ブログ: https://kentoyama.com/blog/?page_id=10271

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編集:増尾美恵子

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