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英検1級の英作文対策、これだけは押さえておこう!

英検1級の英作文対策、これだけは押さえておこう!

この連載では、これまで英検1級に18回合格した経験のあるJunさんが、英検1級の英作文(ライティング)&二次試験(スピーキング)の効果的な対策について解説してくれます。今回のトピックは英作文対策のための基礎知識!

こんにちは、英語ジム らいおんとひよこ®代表のJunです。今回は英検1級ライティングの基礎知識について学んでいきたいと思います。確実に得点し、合格を手にするためには相手を知る必要があります。まず、どんな試験か把握をして、それから必勝戦略を立てていきましょう。

英作文問題の形式

英作文問題では、1つのトピックに対して、自分の意見を述べる形で英作文を書きます。自分の意見をサポートする理由(論点)を3つ挙げること、英作文の構成を”Introduction, main body, and conclusion”の3構成にすることが指定されています。

最初の1パラグラフで自分の意見を明示するイントロダクションを、2, 3, 4パラグラフは3つの理由をそれぞれ書き、最後に結論を1パラグラフ書きます。必要な語数は200〜240語です。

頻出トピックの傾向

出題されるトピックは、下記のように多岐にわたりますが、特に国際関係・環境問題・健康&医療・教育に関するトピックがよく出題される傾向にあります。

出題されるトピック

経済・国際・世界平和・アジア諸国と日本・アメリカと日本・宇宙開発・環境問題・エネルギー問題・感染症・テロ・大量破壊兵器・教育・スポーツ(特にオリンピック)・移民問題・権利の侵害・死刑の是非・民主主義国家・クローン技術

また、英作文で出題されるトピックは、二次試験で出題されるトピックとかなり似ていますので、大量に英作文演習をしたいときは、二次試験で出題されたトピックでも英作文するのがおすすめです。

英検の試験は年に3回しか実施されないので、英作文のトピック(過去問題)は1年間で3つしか増えませんが、二次試験の過去問トピックは1年間で(1回の実施につき5トピック公表される計算で)15個のトピックにチャレンジすることができます。

5年分の二次試験トピックを英作文すれば、それだけで75個です。75トピックの英作文を書いてみると、一次試験にある英作文でも比較的簡単にアイディアが浮かぶようになります。

※二次試験の過去問は公式サイトでは公開されていないので、過去問を扱う市販書籍でどんなトピックが出題されるかは調べましょう。

おすすめの時間配分

筆記試験100分の間に、英作文だけではなく語彙問題や読解問題も解く必要があります。下記の時間配分で解いていくのがおすすめです。

  • 語彙問題(25問):10分
  • 読解 空所補充(6問):10分
  • 読解 内容一致(10問):35分
  • 英作文(1題):35分
  • リスニング問題先読み:10分

試験当日に配布される問題冊子には、語彙問題から読解問題、英作文・リスニング問題まで載っています。リスニング問題の先読みまで考慮して時間配分をするのが理想です。

英作文が苦手な方は、リスニング問題の先読みを5分削って英作文を40分にしてもいいでしょう。読解問題にもっと時間が欲しい方もいるかもしれませんが、前回もお伝えしたとおり一次試験突破の鍵となっている英作文問題でなるべく高い点数を獲得すること最優先させると最低でも英作文には35分かけたいところです。

英作文に35分のうち最初の1、2分をブレインストーミングに使います。問題冊子の余白部分にメモ書きをして、YES/NOまたはAgree/Disagree両方の論点を3つずつ書き出します。日本語での箇条書きでOKです(英語の方が早く書ける方は英語で是非!)。

YES (Agree)/No (Disagree)のどちらか一方で3つずつ論点が思いつかない場合は、3つ挙げられる方を選びましょう。ここではご自身の意見や好みに忠実でなくても構いません。二次試験のように追加質問があるわけではないので、理由や具体例が書きやすい方を選びましょう。例えば、ご自身の意見として「宇宙開発に反対」であっても「宇宙開発に賛成」の理由が3つ思いつくなら、後者で書いた方が楽にまとめることができます。両方の論点で3つずつ書ける場合は、固有名詞や数字などの具体例を添えられる方を選びましょう。

そして、見直しの時間を最後に3分程度取れるように、30分前後で英作文を書いてください。見直しでは、ちょっとした文法ミスがないか確認しましょう。三単現のsのつけ忘れや、動詞の時制のミスなど、細かい文法ミスで減点されてしまうのは非常にもったいないです。

また、英検の試験は手書きで英作文を書くので、パソコンで受ける試験とは異なり、最後の見直し段階で大きく構成を変えたり、構文に工夫をしたりすることはリスクが大きいです。スペルミスや文法ミスがないかしっかり見直し、できる限り修正してから提出したいところです。

注意ポイント

私の英検1級英作文指導の経験から、気を付けたいポイントもまとめておきます。書き始める前、そして書いている途中、下記の3点を常に意識しましょう。

  1. 3つの理由が3つとも別の内容になっていること
  2. 十分な語数を書くこと
  3. 与えられたトピックに沿った回答をすること
1. 3つの理由が3つとも別の内容になっていること

1つ目の理由と3つ目の理由が、言い方が違うだけで実は同じことを主張しているケースをよく見ます。これは書き始める前のメモ書き・ブレインストーミングで未然に防止することが可能です。

2. 十分な語数を書くこと

英検1級の勉強を始めたばかり、または準1級に合格したばかりの頃は、なかなか理由が3つも思いつかず、語数が少ないということがよくあります。日常の英作文練習では書き上げたら必ず語数をカウントし、分量がどれくらい必要か感覚をつかみましょう。ただし、試験本番では極端に大きい文字で書かない限りは、回答用紙裏面の全ての行を埋めておけば問題ありません。テスト本番中に語数を数える必要はありません。

3. 与えられたトピックに沿った回答をすること

これがいちばん難しいかもしれません。トピックを誤解して捉えてしまうと、英作文そのものがズレた内容になってしまいます。また、書いているうちに冒頭で書いた主張と意見が変化してきたり、全然関係ない論点を書いたりしてしまうことがよくあります。1.と同様、書き始める前のブレインストーミングである程度防げますが、1パラグラフを書くたびに、書いた内容がトピックに沿ったものであるか確認することをおすすめします。ここで少し時間を取られても、一貫性のない英作文になってしまうより1つ1つ論点を確認する作業はその時間と労力に値します。

どう書いたらいいかわからない方へ

書き出しに使える定型文

どんなふうに英作文を書き出せばいいのか迷う方も多いと思います。ここからは、イントロダクションで使える定型文をいくつか紹介したいと思います。

1. 特定の事象について利点と欠点を比較したときに自分はこう思う、と主張する場合

When I weigh the pros and cons of 〜, I believe that the benefits will outweigh the downsides.

例:When I weigh the pros and cons of having a single currency, I believe that the benefits will outweigh the downsides.

2. 与えられたトピックが賛否両論ありそうなものの場合

There are a lot of discussions and debates on whether or not 〜. I would argue that …

例:There is much discussion and debate about whether the government should censor the content on social media. I would argue that government censorship would have a negative impact on society, limiting freedom of thought and expression.

3. 譲歩を表す部分として、まず、これから書こうとする自分の意見とは反対の意見について先に言及し、その後自分はこう思う、と主張する場合

Some people are optimistic about 〜. I contend, however, that …

例:Some people are optimistic about the future of Japan’s pension system. I contend, however, that the prospect is bleak, mainly due to the nation’s aging population.

覚えておくと便利なパラフレーズ

英作文の練習をしていると、いつも同じ形容詞ばかり使ってしまう・・・なんてことがありませんか?

例えば、importantはとても便利な単語で、どんなトピックの英作文でも使えます。importantの代わりに使えそうな形容詞はどんなものがあるか、一旦時間をとって考えてみましょう。

importantの代わりに使えそうな単語

critical
crucial
essential
imperative
influential
meaningful
relevant
significant
vital

ほかの形容詞や名詞、動詞、副詞でも同じように、代わりに使える語を確認しておきましょう。220語前後の英作文の中で、同じ語を何度も使うのは避けた方が無難です。

重要なのは、同じ語を繰り返し使ってはいけないというわけではなく、英作文の採点官に対してできるだけたくさんの語彙を知っている&使えるアピールをした方が高得点につながりやすいのです。日常からパラフレーズをする癖を付けておきましょう。

伝えたいニュアンスや前後のコロケーションによっても使えるかどうかは異なってきますが、たくさん引き出しを増やしておくことが重要です。

次回は、「英検1級ライティングの実践」と題して、実際の英作文を使いながら解説をしていく予定です。お楽しみに!

次回は2021年6月30日(水)に公開予定です。

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Jun

Jun英語ジム らいおんとひよこ® 代表。 SEとして10年以上IT業界で勤務後、オンライン英語スクール「英語ジム らいおんとひよこ®」を立ち上げる。英検1級に18回合格、TOEICでは990点満点を21回取得し、英語発音指導士®︎の資格も保持。運営するYouTubeチャンネル「ヴィダロカTV」では、英語学習者に役立つ情報を発信している。 言語学習好きで英語以外にスペイン語・中国語・韓国語も勉強中。Twitter:@Jun_suerte