GOTCHA!でおなじみのTOEICの先生。初心者さんのワガママなご要望からマニアックなTOEICerさんの濃い質問まで、TOEICに関する疑問・質問を正面から打ち返してくれます!
目次
TOEIC800点でも話せません。どうすれば?
Q.TOEIC800点を持っているのですが、英語はまったく話せません。今後どのように勉強すれば良いですか?
現在のTOEICスコアは800点なのですが、英語はまったく話せません。リスニングはできますが、YesやNoで返事をすることしかできず、もどかしいです。
TOEICスコアもアップさせていきたいですが、スコアのわりに英語が話せないのは悔しいので、今後はちゃんと喋れるようになりたいと思っています。
こんな私が英語を話せるようになるためには、どうすれば良いでしょうか?
【質問者データ】
- 20代女性
- TOEICスコア800点
- 英語がまったく話せない
- 日常英会話ができるようになりたい
アウトプットの練習を!
A.TOEICと英会話のスキルは別物!アウトプットの練習をしましょう
TOEIC800点というと、「英語力が高い」と思われがちですよね。しかし実際のところ、800点を持っていても話せないという人がいます。
・・・実はこの質問者、以前の私のことです。今回は「昔の私」から「今の私」に対して、質問をする形にしてみました。そうです、自作自演です(笑)。
大学生の頃の私はTOEIC800点程度だったのですが、スピーキング能力は自己紹介すら怪しいレベルでした。
「名前と出身地は言える。でも、それ以上の自己紹介って、どうすれば良いんだろう……?」
本当にこんなレベルで、中学校の教科書に出てくるような文すら話せなかったのです。なぜこんなことが起きてしまうのか?まずは理由を考えてみたいと思います。
TOEICと英会話のスキルは別物
一般的に「TOEIC」と呼ぶのはL&R(リスニング&リーディング)テストのことです。このテストで高得点をとるためのスキルと、英語を話すためのスキルは、少し違うのです。
それぞれに必要なスキルを、表でまとめてみました。
必要なスキル | 共通するスキル | |
---|---|---|
TOEIC L&R | 試験の傾向対策 細かい文法事項 幅広い知識 | リスニング力 語彙力 基礎英文法 |
英会話 | 文を組み立てる力 意見を主張する力 会話特有の表現 |
共通するところはあるものの、それぞれ異なったスキルが必要なことがわかります。
以前の私はTOEIC対策として問題演習はしていたものの、外国人と英語で話す機会はほぼありませんでした。
知識を蓄える一方で、英会話に必要な「アウトプットする力」を養うことができていなかったのです。
知識があるからこそ話せなくなっている場合もある
知識があるだけに「ちゃんとした文法で話さなきゃ」「間違ったら恥ずかしい」という気持ちがはたらいてしまうことがあります。
最初から「ちゃんと話そう」と考えてしまい、結局何も話せずに黙ってしまうことがよくありました。
知識をたくさん持っているだけではもったいないので、その知識をアウトプットする力を養う必要があります。
間違えても良いからとりあえず話し、トライ&エラーを繰り返していくことが必要です!
TOEIC L&RにプラスしてS&Wテストも受けてみよう!
今のところ、日本では「TOEIC」と言うと、TOEIC L&Rのことを指します。しかし最近では4技能すべての総合的な英語力を重視する方向に向かっており、TOEIC S&W(スピーキング&ライティング)も少しずつ知名度が上がってきました。
TOEICの公式サイトには、TOEIC S&Wを受験するレベルの一例として、次のように記載されています。
例えばまずはTOEIC Bridge Testでトータルスコア150点を目指し、その次にはTOEICで600点を。さらに700点に到達したら、TOEIC S&Wも目標に加え・・・というように、定期的に実力を測定し、その都度目標を設定していくことで、無理なく英語力を伸ばすことが可能です。
私も受験経験がありますが、TOEIC S& はL&Rで700点以上を取れるようになってから臨んだ方が効果的 だと感じました。そもそも問題をリスニングするのに、それぐらいの力が必要なのです。
TOEIC L&Rのスコアだけを高めていくというよりも、ある程度のスコアが取れたらS&Wにも挑戦していくという勉強プランの方が、より実践的だと思います。
英語が話せるようになるための勉強法
では、800点を持っていながら英語がまったく話せない人は、どのように勉強していくべきなのか?英会話ができるようになるための勉強法をご紹介いたします!
オンライン英会話で頻繁にアウトプット
もし「ちゃんとした文で話せないと恥ずかしい」と感じてしまっているとしたら、オンライン英会話をオススメします!
集団レッスンだと周囲の目も気になりますが、自宅でマンツーマンならどれだけ間違えても恥ずかしくありません。
また、日本人はネイティブに対してコンプレックスを持っている場合も多いです。「ネイティブのようなキレイな発音でなければ・・・」と思うかもしれませんが、発音や文法のことを考えるよりも、まずは間違っても良いからアウトプットすることが大切です。
オンライン英会話には、私たち日本人と同じくノンネイティブの講師が多いです。ネイティブでは無いというだけで心理的なハードルが下がるかもしれませんし、「ノンネイティブでもこれぐらい話せるようになるんだ」と希望が持てると思います!
それと、英会話上達のためには頻度が重要です。週1回程度では、上達スピードはかなり遅いでしょう。オンライン英会話なら、毎日受講することができるのもメリットだと思います。
ライティングで組み立てる力を養う
話す練習は相手がいないとできませんが、文章を書く練習なら自分の好きなタイミングでいつでもできます。
話すにしても書くにしても「文章を組み立てる」という意味では同じです。文章を組み立てる練習をなるべくたくさんしてみましょう。
オススメは、英語日記を書くことです。特に重要なのは「今日何をしたか」を書くだけではなく、 「それについてどう思ったか」を書くことです。
日本人は一般的に自分の意見をハッキリ言うことが得意ではありません。しかし、外国人と話す際には「あなたはどう思う?」と意見を求められることも多いのです。自分の意見を英語で述べる練習をしておくと、英会話にも役立つはずですよ!
また、書いた文章を添削してもらうのも良いでしょう。「Lang-8」などの相互添削サービスを使ったり、添削レッスン付きのオンライン英会話「ベストティーチャー」を使ったりするのも良いでしょう。
英会話力をアップさせることでTOEICスコアも上がる!
英会話力をアップさせることでTOEICのリスニングスコアも上がります。冒頭で紹介したように、「リスニングスキル」はTOEICにも英会話にも共通するスキルだからです。
実際に、私はオンライン英会話を週3回以上続けたことで、その直後のTOEICテストで リスニング満点 をとることができました。耳が英語に慣れるので、リスニングのスコアアップにもつながるんですね!
まとめ
これまではTOEIC L&Rのスコアばかりに注目が集まっていましたが、これからはライティングやスピーキングも含めた総合的な英語力が重要になってきます。
すでにTOEIC L&Rで高得点を持っている人は、さらなるスコアアップを目指すだけでなく、英会話力のアップにも挑戦してみてくださいね!
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