中学英文法のやり直しにおすすめ。『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル』が長く選ばれる理由

英語をもう一度勉強したい。でも、中学英文法のどこからやり直せばよいのか分からない。そんな大人の学習者に長く選ばれているのが、『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル【音声DL付】』です。2007年の刊行以来、英文法の学び直しに役立つロングセラーとして支持されてきました。なぜ、この本は長く選ばれ続けているのでしょうか。本書の構成や実際のページを見ながら、その理由を紹介します。

中学英文法をやり直したい。でも、どこから始めればいい?

英語を学び直そうと思ったとき、最初に迷うのは「何から始めればよいのか」ではないでしょうか。

単語を覚える。英会話のフレーズを練習する。TOEICの問題を解く。どれも英語力を伸ばすために必要な学習です。しかし、英語の文がどのような仕組みで作られているのかが曖昧なままでは、覚えた単語や表現をうまく使えません。

『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル』は、そうした学習者に向けて、まず中学3年間の英文法という土台を作り直すことを提案する1冊です。

やさしく読むだけでは終わらない、骨太な英文法ドリル

本書は、中学英文法をやさしい言葉で説明するだけの入門書ではありません。

著者のEvineさんは本書の冒頭で、英語を身に付けるには、必要最低限の文法用語や覚えるべきことをきちんと学び、解説を読んだ後には実際にアウトプットする必要があると述べています。

本書を通して繰り返すのは、次のような学習です。

  • 必要な文法用語を覚える
  • 解説を読み、英文の仕組みを理解する
  • 演習問題を解く
  • 間違えた箇所を確認して復習する
  • 1冊を繰り返し使い込む

つまり、本書が目指しているのは、中学英文法を「なんとなく分かった」状態にすることではありません。

自分で英文の構造を考え、問題を解き、間違いを修正できる独学力まで養うことが、本書の大きな狙いです。

理由1:29レッスン+修了テストで、約30日間の道筋が見える

「中学英文法を復習する」と言われても、その範囲は意外と広いものです。

5文型、時制、助動詞、不定詞、動名詞、比較、受動態、現在完了、関係代名詞など、学ぶべき項目は数多くあります。文法書を最初から読み始めても、どこまで進めればよいのか分からず、途中で止まってしまう人もいるでしょう。

本書では、中学英文法の重要項目が全29レッスンに整理されています。

学習前には、自分の弱点を確認するPre-Check Quizと、文法用語の基礎を整理するPre-Lessonがあります。その後、全29レッスンを進め、最後に全レッスン修了テストに挑戦します。

29レッスンと最後の修了テストを、約30日間で進める設計です。

全29レッスンと5つのCommunication Stage、全レッスン修了テストまでの構成が分かる目次。

内容は、全学年共通レベルから始まり、中学1年、中学1・2年、中学2年、中学3年レベルへと段階的に進みます。

もちろん、必ず30日間で終える必要はありません。難しいレッスンには数日かけ、忙しい日は休んでも構いません。

大切なのは、何を、どの順番で、どこまで学べばよいのかが最初から見えていることです。学び直しの全体像がはっきりしているため、「次に何をすればよいのか」で迷いにくくなっています。

理由2:5文型から始め、英語の語順と英文解釈の土台を作れる

本書のかなり大きな柱になっているのが、5文型です。

最初の6レッスンでは、次の項目を詳しく学びます。

  • SV文型
  • SVC文型
  • SVO文型
  • 形容詞と副詞
  • SVOO文型
  • SVOC文型

5文型と聞くと、「学校で習ったけれど、記号を覚える意味が分からなかった」と感じる人もいるかもしれません。

本書では、文型を単なる記号の暗記として扱いません。文型とは、英文を構成する単語の「並べ方ルール」だと説明し、S・V・O・C・Mの働きを一つずつ整理していきます。

Lesson01では、英文の語順と5文型の全体像から学習を始めます。

文型が分かると、英文の中でどの語が主語で、どれが動詞なのか、動詞の後ろに何が必要なのかを判断しやすくなります。

また、自分で英文を作るときにも、単語をどの順番で並べればよいのかが見えやすくなります。

後半のLesson29は「英文解釈のコツ」です。個々の文法事項を覚えて終わるのではなく、5文型を柱にして英文全体の骨組みを捉えるという考え方が、最後まで一貫しています。

一見遠回りに見える5文型を最初にしっかり学ぶことで、英文を読む力と作る力の両方につなげているのです。

理由3:解説・演習・復習を毎日繰り返せる

各レッスンは、主にInput StageOutput Stageで構成されています。

Input Stageでは、まず解説を通読します。その後、必要に応じて辞書を使いながら精読し、英文法の仕組みを理解します。

Output Stageでは、次の2種類の問題に取り組みます。

  • 前回レッスンの復習問題
  • その日に学んだ内容の演習問題

解説を読んで「分かった」と思っても、実際に問題を解くと答えられないことがあります。反対に、問題の答えだけを覚えても、なぜその形になるのかが分からなければ、少し違う英文には対応できません。

本書では、解説を読む→問題を解く→間違えた箇所を確認する→必要なら解説に戻るという流れを、毎日のレッスンで繰り返します。

Input Stage、Output Stage、Communication Stageの役割と、1日分の基本的な学習の流れ。

Mr. Evineさんは、続編刊行時のインタビューで、第1作が長く支持されている理由を次のように語っています。

はやりすたりのある派手なメソッドではなく、「読んだら練習する」というオーソドックスな習い方が支持されているんだと思います。

出典:「Mr. Evine(ミスター・エヴィン)に聞きました。英文法を学ぶときは、常に会話を意識する!」

目新しい学習法ではなく、理解したことを自分の手で確かめ、間違えたら戻る。この地道な学習を1冊の中で繰り返せることが、本書の強みです。

各章の最後には、全部で5つのCommunication Stageも用意されています。

ここでは、ネイティブスピーカーのMr. Bryanとの擬似会話の中で、その章までに学んだ文法知識を使い、語句を並べ替えて英文を完成させます。

自由に英会話をするトレーニングではありませんが、学んだ英文法が会話の中でどのように使われるかを確認できる構成です。

理由4:学習前のチェックと詳しい別冊解説で、独学を支えてくれる

大人の学び直しでは、「自分がどこでつまずいているのか分からない」ことが、学習を始めにくくする原因になります。

本書のPre-Check Quizでは、学習前に基本的な文法問題に挑戦します。結果ページには、間違えた問題と関係するレッスンが示されるため、自分の弱点を意識して学習を始められます。

Pre-Check Quizの結果ページ。正解数による自己評価と、各問題に関連するレッスンを確認できます。

さらに、本書にはOutput Stage、Communication Stage、Proficiency Testの解答・解説を収めた別冊が付いています。

この別冊は、単に正解を並べただけの解答集ではありません。

各レッスンには合格点が設定され、解答に加えて、次のような内容が詳しく説明されています。

  • 文法的な判断の根拠
  • 誤答になる理由
  • 英文の日本語訳
  • 必要に応じた文型表示
  • 本冊で扱い切れなかった補足事項
別冊のLesson01解答・解説。正解だけでなく、英文の構造や判断の根拠まで詳しく説明されています。

合格点に届かなかった場合は、Input Stageに戻って復習することも、本書の学習手順に組み込まれています。

「答えが合っていたか」だけで終わらず、なぜ間違えたのかを自分で確認し、弱点を補えることが、独学者にとって大きな助けになります。

理由5:初心者向けでも、内容を簡単にし過ぎていない

本書は初心者向けですが、文法用語や演習を避けて、内容を安易に簡略化してはいません。

品詞、主語、動詞、目的語、補語、修飾語、自動詞、他動詞といった用語も積極的に使います。

最初は少し難しく感じるかもしれません。しかし、こうした言葉を理解しておくと、今後別の英文法書を読んだり、高校英文法やTOEICを学んだりするときにも役立ちます。

本書が目指しているのは、中学英文法だけを覚えて終わることではありません。本書を修了した後も、自分で英語を学び続けられる力を身に付けることです。

また、本書によると、全レッスンを通して、初心者に必要な語彙が約1000語、イディオムが約200収録されています。

ただし、全てが簡単な単語というわけではありません。著者は、分からない単語や表現は辞書でこまめに調べるよう求めています。

つまり、本書は「文法だけを手軽に復習する本」ではなく、語彙も含めて英語の基礎体力を鍛える本なのです。

各レッスンの最後には「Evine’s Words」として、著者から学習者への短いメッセージも添えられています。

演習量が多く、決して軽い本ではないからこそ、学ぶ意味や次へ進むための声掛けを入れ、最後まで続けるモチベーションを支えています。

この本が向いている人

本書は、次のような人に向いています。

  • 中学英文法を一から整理し直したい人
  • 英会話やTOEICの前に文法の土台を固めたい人
  • 解説を読むだけでなく、問題を解いて定着させたい人
  • 自分の弱点を確認しながら学びたい人
  • 文法用語も含めて、英語の仕組みを理解したい人
  • これまで英文法書を最後まで終えられなかった人
  • 次の英語学習につながる独学力を身に付けたい人

一方、英文法の要点だけを短時間で眺めたい人や、問題をほとんど解かずに学びたい人には、少し負担が大きく感じられるかもしれません。

本書は、楽に読み終えるための本ではなく、書き込み、調べ、間違いを直しながら使い込むためのドリルです。

boocoを使って学ぶ方法も

『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル』は、アルクの英語学習アプリ「booco」を使って学ぶ方法もあります。

紙の本に書き込みながらじっくり学びたい人には本冊が向いていますが、移動中や外出先でも学習したい人は、boocoを活用した学び方も参考にしてください。

長く選ばれるのは、英文法を学ぶ王道が詰まっているから

『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル』が長く選ばれているのは、短期間で簡単に英語が身に付くような、派手な方法を打ち出しているからではありません。

中学英文法を29レッスンに整理する。

5文型から英語の語順を学ぶ。

解説を読んだら、問題を解く。

間違えたら、詳しい解説を確認して戻る。

学んだ文法が、会話の中でどのように使われるかも確認する。

最後に修了テストを受け、自分の理解度を確かめる。

英語を身に付けるために必要な、地道で基本な学習が、約30日間の道筋として整理されています。

「英語をやり直したい。でも、何から手を付ければよいか分からない」

この悩みに正面から答え、次の学習へ進むための独学力まで育ててくれること。それが、本書が長く選ばれている最大の理由ではないでしょうか。

書籍情報

Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル【音声DL付】

著者:Evine
出版社:アルク

Pre-Check Quiz、Pre-Lesson、全29レッスン、5つのCommunication Stage、全レッスン修了テストを通して、中学英文法を体系的に学び直せる書き込みドリルです。

別冊には、Output Stage、Communication Stage、Proficiency Testの解答・解説を収録。購入者特典としてダウンロード音声も用意されています。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

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