誰だって人から好かれたいし、人に影響を与えたい
「部下に気持ちよく動いてもらうには、どうしたら良いんだろう?」
「人から好かれるにはどうすべきなんだろう?」
今回は世界的名著であるデール・カーネギーの『人を動かす』から、このような「人間関係の悩み」を解決するヒントをご紹介します!
1. 人間関係を成功させるための秘訣
If there is any one secret of success, it lies in the ability to get the other person’s point of view and see things from that person’s angle as well as from your own.
(本書 p.37より)
和訳はあとから記載しますので、まずはぜひ自分で訳してみてください!人間関係の基本の基本ではありますが、これがなかなか難しいのですよね……。
lie は訳せましたか?
If there is any one secret of success, it lies in the ability…
この部分ですが、まずは it が何を指しているか考える必要がありますよね。it はその前に出てきている単語を指していますから、今回は “one secret of success” の代わりとなっています。
またその直後の動詞 lie の意味は大丈夫でしょうか?間違えやすい動詞とともに、ご紹介しておきます。
- lie :横たわる・嘘をつく(自動詞)
- lay:~を横たえる(他動詞)
またこの2つの動詞は活用形も混乱しがちなので、まとめておきます。
動詞 | 過去形 | 過去分詞 | 現在分詞 |
---|---|---|---|
lie(横たわる) | lay | lain | lying |
lie(嘘をつく) | lied | lied | lying |
lay(横たえる) | laid | laid | laying |
as well as ~は熟語
最後の “as well as from your own” で使われている “as well as ~” は熟語で「~と同様に」の意味です。
1つ目のフレーズの和訳例
「もし成功の秘訣があるとしたら、それは自分の考えと同じくらい他人の視点を理解し、さらにその視点でものを見ることができるということです。」
2. 人と上手くやれる人とやれない人の違い
First, arouse in the other person an eager want. He who can do this has the whole world with him. He who cannot walks a lonely way.
(本書 p.50より)
はじめにご紹介したフレーズと通ずるところがありますが、これができるかできないかで人間関係が決まってくる、とカーネギーは言います。
関係代名詞の文を整理する
関係代名詞の文が2つ入っていますので、まずは1つ目から整理していきましょう。
He <who cannot>
walks a lonely way.
2つ目のフレーズの和訳例
「まず、相手の中に強い欲求を起こさせましょう。それができる人は主導権を握ることができるし、できない人は孤独な道を歩むのです。」
3. 人に好かれるために実践すべき方法
Remember that a person’s name is to that person the sweetest and most important sound in any language.
Be a good listener. Encourage others to talk about themselves.
Make the other person feel important―and do it sincerely.
(本書 p.112より。一部省略)
人に好かれるための方法を書いた、第2章のまとめ部分です。実際は6つの方法が書かれているのですが、その中から3つだけピックアップしました。全部の方法が知りたい方は、原著を読んでみてくださいね!
前置詞句は( )でくくって整理しよう
「英文が長くて読みにくいな~」と思ったら、前置詞句を(かっこ)でくくって整理してみましょう。例えば、1つ目の文章。
Remember that a person’s name is (to that person) the sweetest and most important sound (in any language).
“to that person” があることにより、that節の中の主語と述語がわかりにくくなっています。
こうやって整理してみると、”a person’s name” がthat節の主語で、述語は “the sweetest~” 以下だということがわかりますよね。
makeの意味は「つくる」だけじゃない
make は「つくる」以外にも、使役動詞としての意味を持っています。使役とは「~させる」という意味です。
このように “make+O+動詞の原形” で「Oに~させる」という意味になります。
ちなみに以下の文で使った場合は、形は似ていますが、使い方も意味も違います。
The news made me happy.
「そのニュースは私を幸せにした」
“make+O+C” で「OをCにする」という意味です。先ほどご紹介した使役動詞とは、区別して覚えておきましょう!
3つ目のフレーズの和訳例
「人にとって最も聞き心地がよく重要な言葉は、その人の名前であるということを覚えておきましょう。/ 良い聞き手になりましょう。彼ら自身について話してもらうようにしましょう。/ 自分が重要な存在であると感じてもらいましょう。そうなるように心から実践しましょう。」
まとめ
『人を動かす』の原著『How to Win Friends & Influence People』から、人間関係をより良くするためのフレーズをご紹介してきました。
和訳で読むのも良いですが、英語の原著を読むことで、よりダイレクトにカーネギーの想いが伝わってくるのではないでしょうか。ぜひ洋書にもチャレンジしてみてくださいね!

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ちなみに第1回では、人を動かすためのヒントとなるフレーズを3つご紹介しています。まだ読んでいない方は、ぜひ読んでみてください!
岡本 美希 http://miki-english.jimdo.com/
TOEIC講師 兼 フリーライター。留学経験なし&独学にてTOEICスコア900オーバーを達成した経験を活かし、英語関連のコラムを多数のメディアに寄稿。マンツーマンのTOEICレッスンも開講中。