カーネギー『人を動かす』に学ぶ、リーダーの言葉 【あの名著を英語で読む】

デール・カーネギーの『人を動かす』の原著より、名フレーズをご紹介するこのシリーズ。第1弾は人に 影響 を与えるためのフレーズを、第2弾は人から好かれるためのフレーズを3つずつご紹介してきました。今回は最終回として 人の上に立つために知っておきたい名フレーズ をご紹介いたします!

1. 敵をつくらないための秘訣

Show respect for the other person’s opinions. Never say, “You’re wrong.”

(本書 p.134 より引用)

和訳はあとから記載しますので、まずはぜひ自分で訳してみてください!たしかに、”You’re wrong.” なんて言われたら、敵対視してしまいそうですよね……。

それでは、このフレーズに含まれる英語知識を復習してみましょう!

respect はたくさんの意味を持つ語"> respect はたくさんの意味を持つ語

今回の respect は名詞で使われています。名詞は複数の意味があるので、用法や文脈によって使い分ける必要があります。

  • 関連、関係
  • 関心、注意
  • 尊敬、敬意
※参考: respectの意味・用例|英辞郎 on the WEB:アルク

ちなみに respective と形容詞になった場合の意味も注意です!名詞や動詞からは、想像しにくい意味となります。

Neverから始まったら否定の命令文

never は「決して~ない」という意味の 強い否定 の語です。Never から始まる文章は、強い否定命令文だということですね!

1つ目のフレーズ和訳例

他人の意見に敬意を払いましょう。絶対に「あなたは間違っている」とは言わないようにしましょう。

2. 誰かを説得するために実践すべき話術

Get the other person saying “Yes, yes” at the outset.

When you have said “ No ,” all your pride of personality demands that you remain consistent with yourself.

(本書 p.152 より引用)

なるほど!と声を出さずにはいられなかったフレーズです。これは早速今日から実践してみたくなりますよね!

get + O + 現在分詞

Get the other person saying “Yes, yes” at the outset.
直訳のイメージとしては「Oが~ingしている状態を手に入れる」ですが、意訳して「 Oを~させる 」という感じです。

getは純粋な使役動詞として使った場合、語順が get O to do になることにも注意しましょう。

consistent with ~ は熟語"> consistent with ~ は熟語

最後の方にある “ consistent with ~” は熟語で「 ~と矛盾しないで、一貫して 」という意味です。

2つ目のフレーズ和訳例

「他人に最初から「はい、はい」と言わせるようにしましょう。「いいえ」と言ってしまうと、自分のプライドのすべてをかけて、自分自身と矛盾しないようにしようとするのです。」

3. 誰かにもっと頑張ってほしいと思った時に実践すべきこと

…be liberal with your encouragement , make the thing seem easy to do, let the other person know that you have faith in his ability to do it…

(本書 p.239 より引用)

「いやいや、できるわけないよ」と反射的に思った時、ついつい否定的な言葉を投げかけてしまいがちだとしたら気を付けたいことですよね!

seem の使い方"> seem の使い方

seem は「~のように見える、思われる」という意味の単語ですが、主な使い方として以下のようなものがあります。

  • seem +C:「Cのように見える」
  • seem to be C:「Cのように見える」
  • seem to do:「~するように思われる」
  • It seems that ~:「~のようである」
今回は “ seem +C” の形になっていて、不定詞句の< to do>がうしろからeasyを修飾している形です。

使役動詞のlet+O+do

let the other person know that you have faith in his ability to do it…
let も使役動詞ですね! “let+O+do” で「Oにdoさせる」という意味になります。他の使役動詞 make や have よりも、「 Oがさせたいようにさせてあげる 」というニュアンスが強いです。

ディズニーの映画『アナと雪の女王』の挿入歌 “Let it go” も同じ使い方ですよね! it が go したがって いるから、go させてあげるのです。そう考えて歌詞を見てみると、より気持ちが理解しやすくなりますよ!

【3つ目のフレーズ和訳例】

進んで励ますようにしましょう。その事柄が簡単なように思わせるのです。あなたならできるはずだと信じているということを伝えましょう。」

まとめ

『人を動かす』の原著『How  to  Win Friends &  Influence  People』から、管理職やリーダーなど、人の上に立つ人がよりスムーズに部下と接するための名フレーズをご紹介してきました。

『人を動かす』は経営者や管理職だけでなく、すべてのビジネスパーソンにとって必要な考え方が書いてある本です。長年読み継がれる本には、やはりいつの時代でも変わらない真理がつまっています。

日本語版で読むのも良いですが、英語の勉強もかねてぜひ原著で読んでみてくださいね!

How to Win Friends & Influence People
 
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本シリーズの過去記事はこちらです。ぜひご覧ください。

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