今回はTOEIC試験のしくみと、スコアアップを目指すメリットをご紹介したいと思います!
スコアはどうやって決まるの?TOEICのしくみ
身近な内容に加え、ビジネスに関する英語力を測定するTOEICテスト。問題はすべてマークシート方式で、2時間200問の試験となっています。
まずはTOEIC試験の概要と、スコアの採点方法をご紹介いたします。
(1)TOEICは大きく分けて2種類ある
実は「TOEIC」には、大きく分けて2種類の試験があります。正式にはTOEIC L&Rと呼ばれる「リスニング&リーディング」の試験と、TOEIC S&Wと呼ばれる「スピーキング&ライティング」の試験です。
しかし一般的に「TOEIC」と言うと「リスニング&リーディング」の試験のことを指します。本記事でも「TOEIC」と記載した場合、TOEIC L&Rのことを指しています。
TOEIC L&Rの問題内容は、以下のような構成になっています。
- リスニングセクション:100問(45分)
- リーディングセクション:100問(75分)
(2)TOEICのスコアはどうやって決まる?
スコアは正解数から算出して、10~990点の間で採点されます。実際は正解数がそのままスコアに直結するのではなく、おそらく平均点などと調整したスコアになっているようです。TOEICの公式サイトにも次のような記述があります。
このスコアは、常に評価 基準 を一定に保つために統計 処理 が行われ、能力に変化がない限りスコアも一定に保たれている点が大きな特長です。問題の難易度に左右されないような算出方法になっているということですね。( TOEICテスト|TOEIC Listening & Reading Testについて|TOEIC Listening & Reading Testとは )
TOEICを受験するメリット
数ある英語の試験の中でTOEICを選ぶメリットとしては、以下の2つがあげられます。
(1)合否や級ではなく、スコアで結果が出る
TOEICは5点刻みのスコアで結果が出るため、自分の英語力を測る 指標 としては非常にわかりやすいことがメリットです。
自分の現状のスコアから目標を立てやすく、モチベーションも維持しやすいでしょう。
(2)総合的な英語力を数値でアピールできる
日本ではビジネスにおいてTOEICスコアが重視される 傾向 にあります。特に書類 審査 の場合は「私は英語力があります!」とアピールしても、それを実証するものがないと伝わらなかったりします。
一般的にはTOEIC L&Rのスコアが重視されますが、最近では少しずつS&Wの認知度も上がってきました。英語における4技能を総合的に数値としてアピールできるのは、大きなメリットだと思います。
TOEICのスコアは何点ぐらいを目指すべきなの?
TOEICスコアは何点を目指すべきなのでしょうか?目安としてこれぐらいが一般的というラインを、3つご紹介します。
(1)昇進の条件としては700点
企業によって条件は違いますが、TOEICを昇進条件にする企業では 600~700点 に設定しているところも多く見られます。
例えば当サイトの「TOEICのQ&A」コーナーには、「課長昇進のために700点をとりたい」という外資系企業の方からのご相談をいただいたこともあります。
gotcha.alc.co.jpまたTOEIC公式サイトでの紹介例も、600点を条件としている企業が多く見られます。
※参考: TOEIC法人向けサイト|企業・団体での活用事例|昇進・昇格の要件
企業や役職によっても変わってきますが、700点までのスコアアップを目安とするのが良いでしょう。
(2)新卒で就職する場合の条件としては600点
就職活動でTOEICスコアをアピールするならば、 600点までスコアアップ することを目指しましょう。
それ以下の点数を履歴書に記載することも可能ですが、600点を超えると「英語ができる人なんだ」と思ってもらえる 可能性 が高まります。
例えばJALの客室乗務員の応募資格には、以下のように記載されています。
TOEIC600点以上、または同程度の英語力を有する方。最低600点ですから、やはり英語力をアピールするにあたって、600点は必須ということになりそうです。
一方で楽天では、採用条件にTOEICスコアを記載してはいないものの、入社するまでに800点の 取得 を義務付けているようです。
TOEICスコアが選考に 影響する ことはございません。 ただし 、ご入社までに800点を 取得 いただくことが必要です。社内の公用語を英語としていることで有名ですが、実際に英語を使って仕事をするとなると、 800点レベルを求められる と言えそうです。
条件は企業によって異なるので、就活生は自分の志望企業をチェックしておく必要があります。
(3)外国人の観光案内をするなら840点
年々増加している外国人観光客に向けて「英語を使って観光案内をしたい!」と考える人もいるかと思います。報酬をもらって観光案内をする場合は、日本政府観光局が 実施する 通訳案内士の資格 をとる必要があります。
通訳案内士の試験は年に1回しか開催されず、一発勝負になってしまいます。しかし TOEIC840点 を 取得 することで、試験の一部である「外国語(英語)」を免除してもらうことができるのです!
TOEICの試験は年に複数回 実施 されますから、なんとなくTOEICの方が気持ちが楽ですよね。
※参考: 通訳案内士試験概要|通訳案内士試験概要|日本政府観光局(JNTO)
ボランティアで案内をする分には、資格は必要ありません。ただ、観光案内をきちんとしようと思ったら、TOEIC840点レベルの英語力があった方が良いということでしょう。
まとめ
TOEICスコアを持っていれば、英語力を数値化してアピールすることができます。TOEICのスコアは、正しいやり方で対策をすれば着実に伸びていきますから、英語力をアピールしたいと思っている人は、受験してみても良いのではないでしょうか。
岡本 美希 https://miki-english.jimdo.com/
TOEIC講師 兼 フリーライター。留学経験なし&独学にてTOEICスコア900オーバーを達成した経験を活かし、英語関連のコラムを多数のメディアに寄稿。マンツーマンのTOEICレッスンも開講中。
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