2017年2月に発売する書籍 『2カ月完成! 英語で学べる経済ニュース』 (アルク刊)からエッセンスを一足 先に ご紹介。第3回は英語で経済ニュースを理解するうえで知っておいて便利な「 単位 が大きい数字表記」に慣れるコツを紹介します。
ビリオンっていくつ? いち、じゅう、ひゃく、せん・・・数字の英語ってめんどくさい……
英字新聞の経済欄や、経済分野のニュースでよく扱う専門用語の覚え方(以下の記事を見てね)や、
gotcha.alc.co.jpニュースでよく使用される文体や特徴を理解するコツ(以下の記事で紹介したよ)が理解できたら、
gotcha.alc.co.jpもう大丈夫! って思ってたんだけど、経済ニュースに出てくる数字って、国家 予算 とかが多いから、 単位 が大きすぎていまいちピンとこないことも。
書籍『2カ月完成!英語で学べる経済ニュース』には、大きな 単位 の数字や統計データに慣れるコツが載っているので、紹介しますね。
単位 !">日本語は万、英語は千が 単位 !
日本語では数字の基本的な読み方の 単位 は、万(10,000)、億(100,000,000)、兆(1,000,000,000,000) とゼロが4つ( すなわち 万)増えるごとに進む。これに対して英語では、以下のように、ゼロが3( すなわち 千)増えるごとに読み方の 単位 が変化する。なるほど、1000を1つの 単位 として考えればいいのね。ミリオンは日本語でもミリオンセラーって使われているから100万ってことは分かるんだけど、3000万と言われるとパッとは出てこなかったかも。考え方さえ分かれば、簡単! 3000万は30×100万と考えて30 millionね!
thousand 1,000 (千)
million 1,000,000 (100万) 千が千集まって百万
billion 1,000,000,000 (10億)百万が千集まって十億
trillion 1,000,000,000,000 (1兆)十億が千集まって一兆
以上を応用すれば、50 millionは50×100万=5000万、100 million は100×100万=1億、700 billion は700 ×10億=7000億、とすぐ分かる。
日本語でよく使われる万(10,000)は10×千、 すなわち 10 thousandであり、億(100,000,000)は100 millionであることをしっかり頭に入れておくと便利だ。
では、クイズを出しちゃいます。
クイズ
ニュースに登場する数字を英語にしてみてね。
Q1)日本の国家 予算 (2016年度)は、約97兆7,200億円ですが、97兆7,200億円を英語では何と言う?
Q2)世界の総人口は72億人(2013年推定)ですが、72億を英語では何と言う?
Q3)日本の総人口(2016年4月推定)は1億2692万人ですが、1億2692万を英語では何と言う?
分かったかな? 答えの前に、英語で表やグラフを作成するときに注意したい点についてご紹介します。
日本の統計や表、グラフでは、 単位 が万(10 thousand)や億(100 million)であること が多いが、英語ではまずこのようなことはない。million(100万)や billion (10億)である。英語の文書で表やグラフを作成するときには、英語を読む人にとって分かりにくい万や億を 単位 にすることは避けなくてはならない。英語で数字を扱うときは、ミリオン、ビリオンで考えるスイッチに切り替える必要があるのね。表を作るときには注意してね。
◆クイズの答えだよ♪◆
Q1)97兆7,200億円 ninety-seven trillion, seven hundred and twenty billion yen
Q2)72億 seven billion two hundred million(あるいはseven point two billion )
Q3)1億2692万 one hundred and twenty-six million and nine hundred twenty thousand
パーセントとポイントって違うの?
よくニュースでも耳にする「失業率が昨年から2ポイント上がった」といったような「ポイント」という表現。パーセントのことだと思ってたら、なんだか違うみたい。
percent(%)と percentage point (ポイント)の違いをよく理解することだ。Prices rose 2 percent last year.は 「物価が昨年は2パーセント上がった」ということだが、The unemployment rate rose 2 percentage points last year.ではそうではない。「失業率が(例えば5%から7%に)2ポイント上がった」ことを意味する。うーん、分かったような、分かってないような。とにかく2つのパーセント差を、誤解がないようにポイントという 単位 で表現している・・・のね。もし労働者総数、2000万人で失業率が5%なら、失業者は100万人である。失業率が7%なら、失業者は140万人になる。つまり失業率が5%から7%になることは、失業者の数が40万人( すなわち 失業者数の40%)増えることを意味する。100万人の失業者が2%増えるのは2万人の増加だから、大きな違いだ。
percentage point は単に point と書かれることもある。例えば、ふむふむ、5%の金利から0.5%分引き下げられるとしちゃうと、4.5%にはならないので、0.5ポイント引き下げられたって表記するのね。The interest rate was cut by half a point from 5% to 4.5%. (金利は0.5ポイント引き下げられ、5パーセントから4.5パーセントになった。)
株価指数であるアメリカのダウ工業平均株価(Dow-Jones Industrial Average)や日本の日経平均(Nikkei Stock Average)はいずれも指数であるから、18,530.25 pointsや16,512.30 points というのが英語式の書き方である。これに対して、日本の新聞やテレビでは、18,530ドル25セントや16,512円30銭のように金額として扱うのが慣習になっている。なるほど、これから経済ニュースを気を付けて聞いてみなくっちゃ。
ベーシスポイントってなに?
ニュースを聞いているとポイントと一緒にベーシスポイントという 単位 も出てくるけど、これってどういう意味?
金融でよく使われる言葉で、1%の100分の1、つまり、0.01%のこと。金利は小数点以下の細かい数字で 変動 するから、ベーシスポイントなら、そのわずかの差を表現するのに便利だ。例えば、0.15%は15 basis points となる。金利って小さい数字だもんね。小数点を使わずに表現できることを知っていたら、英語リスニングも楽になるかも。
まとめポイント♪
- 数字は、英語では千(3ケタ)日本語では万(4ケタ)ごとに 単位 が変わる
- パーセントとポイントの違いには注意
「英語の数字表記」って難しいけどコツさえ押さえればなんとかなりそう。もっと「経済英語」と仲良くなるための記事をこれからもお届けするので、次回をお楽しみに~。
「経済英語」と仲良くなれる本が発売になったよ! この本は4冊セットでボックスに入っているの。カフェで勉強できるようカッコいいデザインになってるんだって。英文ニュースを読みこなすためのワークブックも2冊入ってて、とってもお得なので手に取ってほしいな。
2カ月完成!英語で学べる経済ニュース
ビジネスで必ず役立つ「ニュースを読める英語力」と「経済の基礎知識」を2カ月間で養成する4冊セット。 Book 1 で、英文ニュースを読む・聞くためのポイントや英語学習法を学び、Book 2、3で、日本経済新聞社Nikkei Asian Review を素材に、英語力と経済の基礎知識を習得。Book 4 には英語力を生かして世界を舞台に活躍する先輩たちへのインタビューを掲載。
編集:GOTCHA! 編集部
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