新年度がスタート。転職や人事異動で、上司や同僚が外国人になったという方もいるのでは?彼らと共に働いていくには、どんなことに注意したらいいのでしょう?異文化コミュニケーションと人事管理を専門とするコンサルタント、ロッシェル・カップさんの共著『マンガでわかる外国人との働き方』から紹介します。
この本の著者はどんな人たち?
本書の著者は、コンサルタントのロッシェル・カップさんと、マンガ家の千代田まどかさん。なんと千代田さんは、大手外資系IT企業に勤める現役エンジニアでもあります。本書に掲載されているエピソードのうちいくつかは、千代田さんの実体験でもあるとか。
コンサルタントとしてのカップさんの視点と、外資系企業で働く日本人である千代田さんの視点。2つの視点から描かれているので、読みやすく納得のいく内容になっています。
マンガだから気楽に読めるのもうれしいところ。早速3つのポイントをチェックしましょう!
【1】自己紹介でしっかりアピール
第一印象が大切なのは、日本人も外国人も同じ。特に、自己紹介で何を言うかが肝心です。
まず、多くの外国人は日本人の名前になじみがないので、しっかり覚えてもらいましょう。また、日本人がよく使う謙遜した表現は、外国人には自信がないように映ります。ここはひとつ、自分の長所をしっかりアピールしたいもの。
次のような表現をぜひ使ってみてください。
I have ten years of experience.
10年間の仕事経験を持っています。
I know how to program in C#.
C#でプログラミングできます。
自己紹介の締めによく使う「よろしくお願いします」は、英語に直訳できません。次のような表現を使うと、いい雰囲気を演出できます。
I'm looking forward to working with you.
一緒に働くのを楽しみにしています。
I'm really glad to join this team!
このチームに入ことができてとても嬉しいです。
【2】依頼するなら明確に!
仕事をしていると、社内外のさまざまな関係の人に、何かを依頼するシーンが出てきます。日本人なら「なるべく早くお願い」「いい感じにしておいて」で通じることもありますが、外国人の同僚に仕事を依頼する場合、そうはいきません。
やり方やプロセス、どんな情報を参照するか、また締切についても具体的に説明する必要があります。そこまで伝えるのが、依頼する側の責任なのです。
また、納品前に仕事の出来栄えをチェックしたいなら、それもはっきり伝えておきましょう。
次のような英語表現が使えます。
Let’s plan to meet every Friday so I can hear your progress.
毎週の金曜日、進捗を確認するために打ち合わせをしましょう。
Please let me know when you have completed the first draft, so I can take a look at it.
最初のドラフトを書き終わった時点で連絡してください。その段階で見たいので。
No ”と言うことも必要">【3】時には“ No ”と言うことも必要
「新しい上司や同僚に、できる人だと思われたい!」そう思うのは自然なことですし、ここぞというときにはもちろん頑張ることも必要です。
しかし、あれもこれもと張り切りすぎて中途半端な結果になってしまうと、自分の評価を下げるだけでなく、結果としてチームに迷惑をかけることにもなりかねません。無理な依頼をされたときなどは、おわびをし、なぜできないかを伝えた上で、しっかり「できない」と伝えましょう。
仕事が立て込んでいて優先順位を付けられない場合は、上司に次のように相談してみるといいかも。
I'd like to get some advice from you.
アドバイスを頂きたいです。
こう伝えれば、きっと相談に乗ってくれるはず!
まとめ
上司や同僚とよい関係を築きたい。そして仕事の成果を上げたい。それはどの国の人にも共通する願いです。悩むより実践あるのみ。ぜひ本書を読んで、外国人の同僚と積極的にコミュニケーションを取ってみてください!Good luck!
ロッシェル・カップさんの連載
おすすめの本
外資系企業や外国人の同僚と働く方には、同じくロッシェル・カップさんの著書『英語の品格』もおすすめです。
トップ写真:Scott Graham from Unsplash