あのセレブも大好き!北米で大人気の「JAPADOG」って何?【世界のバズワード】
写真提供:JAPADOG

今や世界で大人気の和食。そんな中、ホットドッグ業界で異彩を放つ「JAPADOG」が、北米を中心に注目を集めています。本記事ではその注目度をカナダ在住レポーターが、SNSのフード系投稿で使えるハッシュタグや英語表現と併せて紹介します。

北米のホットドッグ業界で異彩を放つ「JAPADOG」とは

世界中で定着した和食人気。ここ北米でも、マヨネーズやアボカドを使った寿司などの「海外アレンジ系和食」や、日本の食通も納得の本格和食、著名シェフによる高級店から親しみやすいファストフードまで、バリエーション豊富に人々のおなかを満たしています。

そんな中、カナダのバンクーバーで異彩を放つ有名フードが「JAPADOG(ジャパドッグ)」。その名の通り、JAPAN風のアレンジがされた、北米の代表的ストリートフードのHOT DOGです。

JAPADOGは、カナダのバンクーバーとアメリカのカリフォルニア州サンタモニカに4つの店舗と、6つのキッチンカーの販売拠点を持つ、ホットドッグ店(今年11月にはカナダのトロントにもオープン予定!)。ホットドッグといえば、『SUITS/スーツ』や『セックス・アンド・ザ・シティ』などの海外ドラマで登場人物が必ずと言っていいほど食べている北米の国民食ですが、ここに和食のエッセンスを加えて大ヒットしているのがこのJAPADOGなのです。

メインのホットドッグメニューは30種類超。香ばしく焼いたドッグパンに7種類から選べるソーセージを挟み、テリヤキソース、大根おろし、かつおぶし、海苔などで日本風の味付けをしたものが基本メニュー。その他に、牛丼や焼きそば、鶏のから揚げ、エビ天ぷら、とんかつなどを挟んだ変わり種ホットドッグもあり、さらにチーズやアボカド、チリなどのトッピングも組み合わせられるため、100種類以上もの味が楽しめるのだとか。

1号店がオープンした当時のバンクーバーは、「3ブロックごとにホットドッグスタンドがある」というほどのホットドッグ激戦区。しかし、このオリジナルでユニークな味が徐々に受け入れられ、現在は確固たる地位を築いています。

写真提供:JAPADOG

ハリウッドセレブや有名スポーツ選手にもファン多数

JAPADOGの人気は口コミやSNSから広がり、近隣の人々や観光客だけでなく、噂を聞きつけて訪れるセレブリティーも多数。

伝説的ロックバンド「エアロスミス」のスティーヴン・タイラー、社会派ヒップホップ・グループの「パブリック・エナミー」、アクション俳優のスティーヴン・セガールらも来店し、お店のスタッフとの記念写真に収まっています。ラッパーのアイス・キューブはなんと10回も訪れているそう!

他にも、人気ドラマ『LOST』に出演のダニエル・デイ・キム、TVシリーズ『クラス』のリジー・キャプラン、ハリウッドで活躍するクリス・パインデビー・ライアンチョウ・ユンファら俳優たち、アメリカの人気テレビ司会者サマンサ・ブラウン、シェフ兼作家のアンソニー・ボーディン、世界的DJのスティーヴ・アオキなど名だたる著名人が来店しています。

日本からもアナウンサーの安住紳一郎、フィギュアスケーターの高橋大輔、歌手のクリスタル・ケイ、タレントのカンニング竹山ウド鈴木山口智充らが来店しています。SNSではたまに、驚くようなセレブが一般人に混ざってホットドッグスタンドに並んでいる様子が報告されます。

数々の豪華ゲストに、その口コミ人気ぶりがうかがえます。バンクーバーはハリウッドと地続きであることから映画産業が盛んで撮影などもよく行われるので、セレブの出現率も高いのですね。また、北米随一のスノーリゾート、ウィスラーを擁するバンクーバーはウィンタースポーツが盛んな土地柄なので、スポーツ選手やテレビ局関係者も多く訪れるというわけです。

JAPADOG webページより

JAPADOGはある日本人の夢から始まった

オーナーの田村徳樹さん 写真提供:JAPADOG

ここで少しJAPADOGの歴史をひもといてみましょう。このJAPADOG、日本人オーナーの田村徳樹さんが30歳だった2005年に「海外で自分のビジネスがしたい!」という夢を抱えて全くのゼロからオープンしたのが始まり。

当時の田村さんは、英語も全くできない状態で、飲食業界での勤務経験もほとんどなかったといいます。経験も知識もコネも英語力もない状態で夢と勇気だけをもって妻と一緒に日本を飛び出し、ビジネスを始めるためのワークビザが取れなかったことからワーキングホリデービザを取得、その他さまざまな壁を幸運と努力と周囲の人の協力で乗り切って開業し、不振な時期を経ても諦めず、トライ・アンド・エラーを重ねて少しずつ発展したのだそう。

「日本の食文化を北米の食文化とコンバインさせて広げていく」「やるからにはお客さまに喜んでいただきたい」「大きな夢をもって取り組みたい」。そんな思いで、“Delivering dream, happiness and excitement to the world through hotdogs”をミッションに、世界中の方に夢や幸せ、わくわくを届けるべく奮闘しているのだといいます。

そのビジネスの経緯は、アメリカの大手ニュースチャンネルCNN系の動画メディア「Great Big Story」でも紹介されました。

JAPADOGの食レポで英語を学ぼう

食べ物に関する表現は英会話でも頻出。ぜひともいろいろな言い回しを知っておきたいものです。SNSにもJAPADOGに関連するポストが多数アップロードされているので、チェックしてみましょう。

まずはYouTubeから。

チャンネル登録者数148万人。カナダの旅行系VloggerのLuke Martin のトラベルチャンネル「Chopstick Travel」は、食レポの表現が詳細で食べ物の魅力がダイレクトに伝わってきます。日本人にとって聞き取りやすいクリアな発音のカナダ英語は、英語学習にもおすすめです。

チャンネル登録者数217万人。ワシントン州育ちの中国系アメリカ人でコメディアン兼ラッパーのAndrew FungとDavid Fungからなる音楽デュオFUNG BROS. のチャンネルでもJAPADOGが詳しく紹介されています。ストリートフードは仲間とわいわい食べるのが楽しいですよね!

Twitterでも、このような投稿が。

カナダ人ストリーマーのKaylaは下のようにつぶやきながら、JAPADOGをうっとりと見つめます。

If you don’t look at food like this then we can’t be friends.
(こんなふうに食べ物を見ない人とは友達になれない)

ニュージーランドの海洋保護活動家James Nikitineも、JAPADOGがバンクーバーの代名詞であることを主張。

If you haven’t tried the Japadog yet you haven’t truly experienced Vancouver
(JAPADOGを食べてないならバンクーバーの醍醐味を体験したとは言えないね)

Instagramでも「美味しい!」「食べるべき!」の声が。

こちらの投稿主は、サイドメニューも日本テイストのバターしょうゆ味フライドポテト「Shaked Fries」をチョイス。

THE JUICIEST GLIZZY I EVER TASTED AND I HAD FUN SHAKING THE FRIES!
(今まで食べた中で一番ジューシーなホットドッグ。ポテトをシャカシャカするのも楽しかった!)

上のように美味しさと楽しさを力説しています。ちなみに、「glizzy」は北米の一部で使われる「ホットドッグ」の俗語です。

JAPADOGの再現レシピでバズを狙え!

JAPADOGのとりこになった人々が次にトライするのは、自宅での「JAPADOG再現レシピ」。日本人なら、スーパーで気軽に買える調味料で簡単にできるので、ぜひこのセレブにも愛される北米ストリートフードを自宅で味わってみて!

投稿しているのは、クリエイティビティーあふれるTikTokerの若者たち。みんな、本物の味が再現できた!と満足気です。

@chonkyloaves No. 1 Japadog fan 😮‍💨#fyp #foryoupage #foodtiktok #cooktok #japanesefood ♬ pastel skies - Rook1e

「トロントに引っ越してJAPADOGが恋しくて」という投稿主。お店で一番人気、照り焼きソースとマヨネーズの「Terimayo」と、さっぱりした大根おろしの「Oroshi」を再現しています。

@feedgrump Copycat terimayo hotdog from Japadog! #japadog #hotdog #foodie #foodtiktok #easyrecipes #cookingvideos #cooking ♬ Say Yes - 로꼬,펀치

こちらの投稿主も「Terimayo」を再現。照り焼きソースから自作!

ちなみに、「再現レシピ」は英語でcopycat recipeと言います。copycatは「模倣者」「まねっこ」という意味のスラング。catは「猫」そのものの意味ではなく、「そういう奴」というようなカジュアルに人を指す意味合いで使われています。類似の言葉として、scaredy-cat(臆病者・怖がりな人)、fat cat(富裕層・権力者を指す隠喩)、cool cat(冷たい人・クールで格好いい人)などがあります。

JAPADOGを作るのは簡単で話題性もあるので、ホームパーティーにもおすすめ。美味しく作れたら、#japadog #copycatrecipeのハッシュタグを付けてSNSで投稿すれば、北米からの「いいね」とコメントが付くかも知れませんよ!

SNSで使えるフード系投稿の英語とハッシュタグ

フード系の投稿は、万人受けの鉄板ネタ。SNSで使える英語とハッシュタグを紹介しましょう。

美味しさを表現する英単語、yummy(美味しい)、delicious(とても美味しい)、mouthwatering(食欲をそそる)、savory(うま味がある)、delectable(極上の美味しさ)、scrumptious(とても美味しい)、craving(無性に食べたくなる)などは日常でも頻繁に使えるので、ぜひとも覚えておきたい言葉です。

あわせて、foodie(食べ物好き)、nomnom(美味しい音)、hangry(おなかがすきすぎて怒りっぽい)などのSNS用語もこの機会にマスターしておきましょう。

また、フード系の人気ハッシュタグとしては、#foodie、#nomnom、#foodporn、#instafood、#foodstagram、#yummy、#delicious、#foodlover、#foodgasm、#homecookingなどがあります。ぜひとも活用してくださいね。

SNSでの美味しい体験のシェアは、幅広い人からの「いいね」を獲得しやすく、特に和食ネタは海外の和食好きさんにかなりウケます!英語表現の幅を広げるよい機会にもなります。JAPADOGを食べたことのある人も知らなかった人も、ぜひトライしてみてくださいね。

写真提供:JAPADOG

これまでに紹介した「世界のバズワード」はこちら

佐知ゆりこ
佐知ゆりこ

カナダ在住の教育移住ライター。英語学習おもしろネタ、グローバルな生き方、マルチカルチャーでの子育て論などが得意分野。英字新聞はNew York Times派。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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