ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークが結成した新バンド、シルク・ソニックの「Leave The Door Open」

「今聴いてほしいアーティスト」と関連する楽曲を音楽ライターの渡辺志保さんが解説します。今回は、シルク・ソニックの「Leave The Door Open」を紹介します。

今月の1曲

シルク・ソニックの「 Leave The Door Open」を紹介します。

ハワイ出身のスーパースターであるブルーノ・マーズと、黒人と韓国人のハーフでグラミー賞受賞経験も多いアンダーソン・パークが、新しいバンド「シルク・ソニック」を結成。このデビューシングルは今年開催のグラミー賞授賞式でパフォーマンスが行われ、大きな話題になった。

70年代ソウルミュージックがよみがえる、スペシャルコラボ

2021年3月のリリース以来、アメリカの音楽チャートをにぎわせている話題の楽曲が、シルク・ソニックの「 Leave The Door Open」だ。シルク・ソニックとは、人気アーティストであるブルーノ・マーズとアンダーソン・パークが結成したスーパーデュオ。本曲は全米のビルボードチャート首位を獲得したほか、40を超える国・地域のチャートにもランクインし、早くも2021年を代表する一曲として幅広く愛されることとなった。

この楽曲の魅力は、なんといっても70年代のソウルミュージックを彷彿とさせるメロディーとアレンジだ。楽曲の発表と共に公開されたMVでも、在りし日のソウルミュージックバンドの姿を、ファッションも含めてそっくりそのまま再現した。プロデュースはブルーノ・マーズ自身、そしてH.E.R.などを手掛ける人気プロデューサーのD’マイルのタッグによるものである(ちなみにこの両名は、日本のアイドルグループ嵐の英語曲「Whenever You Call」[2020]も手掛けている)。

楽曲のリリースから数日後、ブルーノ・マーズはTwitterで「新曲を出したばかりなので、プロモーションとして出場できるとうれしいです」と、グラミー賞宛てにツイート。そしてなんとその逆オファーが実り、シルク・ソニックの面々はグラミー賞のステージに立ち、初めてのパフォーマンスを行った。しかも、その後に本曲のライブバージョンをリリースするという周到ぶりであった。

いつの時代もわれわれの心をくすぐるソウルミュージックの妙。シルク・ソニックは年内にアルバムのリリースも控えているという。現音楽シーンのトップに君臨するともいえる二人が再構築したソウルの世界を、思いっ切り堪能できるその日が楽しみでならない。

古きよきソウルテイストの曲5選

今回の記事で紹介している音楽のプレイリストをご紹介します。昔懐かしいソウルフルな楽曲を聴いてみよう!

  1. Make It Better (ft. Smokey Robinson) by Anderson .Paak
  2. Shut Up My Mom’s Calling by Hotel Ugly
  3. Apple by KIRBY
  4. Bet Ain’t Worth The Hand by Leon Bridges
  5. Collide by Tiana Major9 & EARTHGANG

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※本記事は『ENGLISH JOURNAL』2021年8月号に掲載した記事を再編集したものです。

渡辺志保
渡辺志保

音楽ライター。主にヒップホップ関連の文筆や歌詞対訳に携わる。これまでにケンドリック・ラマー、A$AP・ロッキー、ニッキー・ミナージュ、ジェイデン・スミスらへのインタビュー経験もあり。block.fm『INSIDE OUT』をはじめ、ラジオMCとしても活躍中。

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