大学院入試におけるTOEICの重要性と必要スコアを徹底解説!

大学院入試における英語の試験は、TOEICのスコアを提出することで免除されるケースが多くなっています。東京大学や京都大学などの難関の国立大学院でも、入試にTOEICを採用しており、今や大学院を受験する方にとって、TOEICは切っても切れない存在です。しかし、実際にどれくらいのスコアを取ればよいのか、受験する大学院によって必要なスコアにどれくらい差があるのか、難関校に合格するためにはどのような対策をする必要があるのかなど、様々な疑問が生じると思います。そこで本記事では、これらの疑問について解説していきます。

TOEICと大学院進学の関係

TOEICと大学院進学の関係性について、以下の2点を解説します。

  • 大学院入試におけるTOEICの重要性
  • 大学院の入学要件とTOEICスコアの位置付け

TOEICを大学院入試に活用したい方は、参考にしてみてください。

大学院入試におけるTOEICの重要性

大学院の入試の科目は、専門科目と英語が中心です。多くの大学院の入試において英語力を評価するためにTOEICが採用されています。大学院生になると、自身の研究分野に関連する文献を調査する必要がありますが、文献は英語で書かれているものがほとんどです。また、人によっては、国際学会に参加したり、英語論文を執筆したりするので、英語力が必要とされる機会が多く、英語の試験が課されます。大学院によっては、ほかの英語試験とTOEICが併用される場合もありますが、一般的にTOEICがよく用いられるといえるでしょう。

大学院の入学要件とTOEICスコアの位置付け

大学院の中には、入試でその大学院独自の英語試験がなく、初めから一定のTOEICスコアを入学要件に定めているところもあります。一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会の調査によると、2022年度時点で大学院入試にTOEICを活用している大学は、調査した92校中77校あり、研究科の数でいうと746科中275科でした。また、TOEICには、「TOEIC Listening&Reading Tests(TOEIC L&R)」や「TOEIC Speaking&Writing Tests(TOEIC S&W)」がありますが、大学院入試においては、基本的にTOEIC L&Rのスコアの提出が求められることが多いです。併せてTOEIC S&Wのスコアが求められることや、TOEIC S&Wスコアのみを求められることもあります。

出典: TOEIC® Tests 入学試験における活用状況【2022年度】

国立大学院の活用状況(PDF)
私立大学院の活用状況(PDF)

TOEICスコアの合格基準

大学院入試で英語の試験が免除されるTOEICスコアについて、以下の2点を解説します。

  • 大学院ごとのTOEICスコア目安
  • 理系・文系別のTOEIC合格ライン

自分が受験を希望する専攻科でどの程度のスコアが求められるのか確認してください。

大学院ごとのTOEICスコア目安

英語の試験が免除されるTOEICの「基準スコア」は大学院によってまちまちですが、有名国公立大学院では750点以上を目安と考えるといいでしょう。もう少し具体的に見ていきます。

大学院名研究科基準スコア
横浜国立大学大学院国際社会学府730
新潟大学大学院現代社会文化研究科700
名古屋大学大学院生命農学研究科500
京都大学大学院総合生存学館740
山口大学大学院経済学研究科(共生管理コース)730

京都大学大学院や横浜国立大学大学院では、基準スコアが700点以上と非常に高いことがわかります。そのほかの国公立の大学院でも、500点〜730点が求められており、目指す大学院や研究科にもよりますが、750点付近を目安にするとよいでしょう。

大学院によっては、入学後の海外研修の一環として、海外提携プログラムや英語圏留学プログラムを採用しているところがあります。海外提携プログラムに参加する場合、TOEICスコア800点以上、英語圏留学プログラムでは850点以上が求められることがあります。

これらのスコアは、大学院側が公表している情報ではなく、あくまでも目安です。研究室を訪問した際に、実際にそこに在籍している先輩方に、現役時代のTOEICスコアを尋ねてみるとよいでしょう。

理系・文系別のTOEIC合格ライン

理系と文系では、求められるTOEICスコアに差があります。もちろん、専攻に関係なく、高スコアを取れればそれに越したことはないですが、実は理系の方は文系に比べて基準スコアが下がる傾向にあります。これは、理系の場合は、英語力よりも専門知識が重視され、文系は、英語力が特に重視されるためです。有名私立大学である同志社大学の各研究科における基準スコアを下にまとめました。理系と文系でスコアに大きな差はありませんが、理系の研究科の中には、求められるスコアが低いところもあります。

大学院名研究科文系/理系基準スコア
同志社大学大学院経済研究科文系750
同志社大学大学院司法研究科文系740
同志社大学大学院生命医科学研究科研究科(医生命システム専攻)理系500
同志社大学大学院理工学研究科理系750

TOEIC対策: 効果的な勉強法

TOEICのスコアアップに役に立つ、効果的な勉強方法を解説します。

  • TOEIC対策のポイント
  • 大学生のおすすめ勉強スケジュール
  • SantaアルクでTOEICスコアアップを目指そう

大学院入試まで時間がないと感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

TOEIC対策のポイント

TOEIC対策のポイントの一つは自分のレベルを把握することです。TOEICの模擬試験を活用して、現在の自分のスコアを確認しましょう。TOEICの模擬試験は、問題集として販売されているものや、Web上で無料公開されているものがあります。いずれも本番同様の問題レベル・構成で、試験に慣れることができます。

リスニングセクションとリーディングセクションはそれぞれ495点ずつの配点となっています。特に、リーディングは問題数が多く、英語の得意な人であっても時間が足りなくなることがあるので、注意が必要です。模擬試験を活用して、リーディングの時間配分ができるようになりましょう。

大学生のおすすめ勉強スケジュール

大学生は授業や研究で忙しく、なかなかまとまった時間を確保するのが難しいと思います。ここでは、平日1日1時間、週末3時間の集中学習を基本にした、おすすめの勉強スケジュールを紹介します。

平日の勉強スケジュール(1日1時間)】

  • 月曜日:リスニング強化…リスニングに特化した参考書を読んだり、練習問題を解く。
  • 火曜日:語彙力強化…TOEICによく出る単語を50個覚える。
  • 水曜日:文法強化…TOEICのPart 5、Part 6の短文・長文穴埋め問題を解き、文法への理解を深める。
  • 木曜日・金曜日:長文のリーディング練習…時間配分を意識しながら、Part 7の練習問題を解く。

【週末の勉強スケジュール(1日3時間)】

  • 土曜日:模擬試験…実際のテストと同じ2時間で200問の模擬試験を解く。
  • 日曜日:弱点克服…模擬テストで間違えた問題を中心に、再度問題集に取り組む。その週に新しく覚えた英単語を復習する。

また、これ以外にも講義のない時間や通学時間などのスキマ時間を上手に活用することが、TOEIC学習を効率よく進めるポイントです。次のセクションでは、スキマ時間にピッタリな学習アプリを紹介します。

SantaアルクでTOEICスコアアップを目指そう

「Santaアルク」はAIを駆使して、TOEICの学習効率を最大限に高めることができるアプリです。約600万人のユーザーに利用されており、次のような魅力的な特徴があります。

特徴

  1. AIがあなたの現在のスコアを95%の精度で診断します。
  2. 効率的に学習するのに最適な学習計画を提示します。
  3. 「Santa Tutor」で英語に関する疑問をサポートします。
  4. 基本機能は無料で利用可能です。
  5. 多くのユーザーがスコアアップの実績を報告しています。

問題集を開いて勉強できないような状況であっても、Santaアルクのアプリを利用するなら、スキマ時間に学習ができます。アプリのAI機能が自身の苦手なポイントの最適な学習ルートをおすすめしてくれるため、効率的に学習を進めることができます。

TOEICの評価方法と他の英語試験との違い

TOEICとその他の英語試験のどちらを受けるべきかは、以下の2つのポイントに留意して、その目的に合ったものを選ぶとよいでしょう。

  • TOEICとIELTS・TOEFLの比較
  • TOEICとTOEFL、どちらを受けるべき?

これらのポイントについて詳しく解説します。

TOEICとIELTS・TOEFLの比較

TOEICは主にビジネスの場での英語のコミュニケーション能力を評価する試験です。一方、IELTS・TOEFLは学術英語に特化しており、海外の大学や大学院への入学、そして現地での生活に必要な英語力を測定します。特にTOEFLは、北米の大学への入学に使用されます。

TOEICはリスニングとリーディング、スピーキングとライティングは、それぞれ別の試験です。これに対し、IELTS・TOEFLはリスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの4つの技能を評価し、特にスピーキングが重要視されます。

TOEICは選択式の問題ですが、IELTS・TOEFLでは記述問題や面接形式の問題もあります。スピーキングについては、IELTSでは対面形式、TOEFLではPCを使って行われます。

試験時間は、TOEICが約2時間、IELTS・TOEFLは3〜4時間程度かかります。

評価方法については、TOEICは990点満点のスコア制で、IELTSは0から9のバンドスコアで評価されます。TOEFLは合計120点満点でスコア化されます。

TOEICとTOEFL、どちらを受けるべき?

TOEICとTOEFLのどちらを受けるべきかは、受験者の目的や将来の目標によって変わります。一般的に、ビジネス英語や職場でのコミュニケーション能力を重視する場合はTOEICが適しています。一方、学術的な英語力や、特に英語圏の大学や大学院への留学を目指している場合は、TOEFLがおすすめです。

大学院入試に関しては、まず志望する大学院の入試要項を確認し、どの試験を採用しているかを把握することが最も重要です。大学院の研究科によっては、TOEICではなくTOEFL・IELTSのみが認められている場合もあるので、注意してください。TOEICとTOEFLの両方のスコアが認められている場合は、短期間で効率的に高得点を狙えるTOEICの方が有利です。TOEICはTOEFLに比べて問題がやさしく、リスニングとリーディングに集中して対策を立てられるためです。TOEFLはスピーキングやライティングセクションに慣れる必要があり、十分な準備が必要になります。

TOEICの受験スケジュールと準備期間

受験に当たって十分な学習時間を確保するためには、以下の2つのポイントに注意することが重要です。

  • TOEIC試験の実施スケジュールについて
  • 大学院出願に向けたTOEIC受験タイミング

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

TOEIC試験の実施スケジュールについて

TOEICは年に複数回行われ、基本的には月1回程度のペースで実施されています。そのため、受験希望者は自身の都合に合わせて受験スケジュールを調整しやすいです。

試験会場や実施日時などの詳細については、TOEIC公式サイトにて公開されています。試験会場はこれまでの試験で使用頻度の高い会場が掲載されていますが、そのときの状況によって会場が変わり、希望で会場を選べないことに注意しましょう。

申し込みの締め切りは試験日の約1カ月前に設定されており、受験を希望する場合は早めの手続きが必要です。受験後、結果は試験日から約17日後にオンラインで確認できます。自宅宛てに紙のスコアレポートも郵送されてきます。このスコアレポートは、大学院入試の出願時に必要となるため、大切に保管するようにしましょう。

大学院出願に向けたTOEIC受験タイミング

出願に向けたTOEICの受験タイミングは、出願締め切り日から逆算して計画的に設定することが重要です。TOEICスコアは有効期間が2年間であるため、出願時にスコアが有効であるかを確認しながら、受験日を決める必要があります。そのため、締め切りまでに十分な準備期間を確保しながら、早めに受験の計画を立てることが望ましいです。

TOEIC公式(出典①)によると、2023年度における大学生の平均スコアは596点です。オックスフォード大学が発表している記事(出典②)によると、750点を目指すのに必要な勉強時間は225〜450時間とされています。TOEICスコア596点の人が、平日1時間、週末3時間で計11時間/週の勉強時間を確保したとしても、5~10カ月ほどの期間が必要となることがわかります(スキマ時間を活用して勉強した場合は、もう少し短くなるでしょう)。

大学院入試は8〜11月に行われるのが一般的なので、英語に自信のない方は、受験する前の年からTOEICの勉強に取り掛かることをおすすめします。

また、希望するスコアに一度で到達できない可能性を考慮して、複数回受験することも視野に入れておきましょう。TOEICスコアは2年間の有効期限があるため、早めに高得点を取得すれば、他の準備に集中できます。出願書類の作成や他の試験の準備、推薦状の手配などを並行して進められるため、TOEICは早期にクリアすることが重要と言えるでしょう。

出典①:TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2024
出典②:A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success

大学院進学を成功させるためにTOEICハイスコアを目指そう!

難関国立大学院の入試で英語が免除される基準スコアの目安・750点以上を達成するには、計画を立てて学習することが不可欠です。効率的なスコアアップのためには、日々の勉強だけでなく、スキマ時間も活用しましょう。AIの技術を駆使した「Santaアルク」を用いれば、目標スコア達成までのルートを最適化し、苦手分野の分析を行うことで、より効率的に学習を進めることが可能です。TOEICの目標スコア獲得を早期に達成したい方は、ぜひSantaアルクの利用を検討してみてください。

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