TOEICで680点を取りました。テストは毎回受けるべきですか?

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TOEIC指導の専門家・ヒロ前田さんが、学習者の悩みに答える連載「TOEIC学習お悩み相談室」。今回は、「TOEICで680点を取った後、公開テストを毎回受けるべきか」という相談を取り上げます。受験回数を増やすことは、スコアアップにどうつながるのでしょうか。
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今回の相談

先日、680点を取りました。やはりテストは毎回受験したほうがいいのでしょうか?

――会社員(20代・男性)/TOEICスコア 680点

まず確認したいこと

受験目的を明確にする

公開テストを毎回受けるべきかどうかを考える前に、まず確認したいことがあります。

あなたは何のためにTOEICを受験しているのでしょうか。

例えば、会社で730点を求められているなら、680点からあと50点必要です。その場合は、次の受験を考える前に、730点に届くための学習をする必要があります。

一方で、TOEICを受けること自体が好きで、趣味のように楽しんでいるのであれば、毎回受験するのもよいでしょう。公開テストを受け続けることで、試験の雰囲気に慣れたり、自分の状態を定期的に確認したりできます。

ただし、スコアアップを目的にしているなら、受験回数を増やすことと英語力を伸ばすことは別だと考える必要があります。

毎回受験しても、実力が伸びていなければ結果は大きく変わりません。

受験するだけでは実力は伸びません

TOEICはテストです。

テストは、今の英語力を数字で示してくれます。しかし、受験するだけで自動的に英語力が伸びるわけではありません。

体力測定にたとえると分かりやすいでしょう。健康な体や強い筋力がほしいなら、測定を繰り返すだけではなく、トレーニングが必要です。

TOEICも同じです。

スコアを上げたいなら、受験と受験の間に、英語を高めるための学習が必要です。

伸ばした実力を数字で証明してくれるのがテストです。ですから、まず考えるべきなのは、次にいつ受験するかではなく、次の受験までに何を伸ばすかです。

受験回数そのものに大きな意味があるわけではありません。毎回受けても構いませんし、3カ月に一度でも、半年に一度でも構いません。

大切なのは、受験の間にどんな学習を積み重ねるかです。

受験結果をどう活用するか

毎回受けるならテーマを決める

もし毎回受験するなら、ただ結果を見るだけで終わらせないことが大切です。

お勧めしたいのは、具体的なテーマを設定して受験することです。

例えば、ある期間にPart 3とPart 4の練習に力を入れたとします。その後で公開テストを受けるなら、結果が返ってきたときに、その成果が出ているかを確認します。

ここで見るべきなのは、合計スコアだけではありません。

項目別正答を確認します。

リスニングのスコアが350点から390点に伸びたとしても、その40点がどこで伸びたのかを見なければ、学習の成果を判断しにくいからです。

Part 3とPart 4に関係する項目が伸びていれば、取り組んだ学習が結果につながった可能性があります。逆に、その項目が変わっていなければ、学習方法や復習量を見直す必要があるかもしれません。

スコアだけで一喜一憂しない

TOEICを頻繁に受けると、ほぼ毎月のように結果を見ることになります。

そのたびにスコアが上がった、下がったと一喜一憂していると、学習の軸がぶれやすくなります。

英語力や得点力は、毎月はっきり変わるものではありません。もちろん、短期間でスコアが動くことはあります。しかし、それが本当の実力の変化なのか、問題との相性や当日のコンディションによるものなのかは、慎重に見た方がよいでしょう。

だからこそ、スコアだけを見るのではなく、自分が取り組んだ学習と結果を結び付けて振り返ることが大切です。

例えば、次のように考えます。

  • この1カ月で何に取り組んだか
  • どのPartを重点的に学習したか
  • 復習は十分だったか
  • 項目別正答率に変化はあったか
  • 次の学習では何を修正するか

このように振り返れば、受験結果は単なる点数ではなく、自分の行動を見直す材料になります。

受験頻度の考え方

確認は3カ月から半年に一度でも十分です

スコアアップを目的にするなら、毎回受験する必要はありません。

自分の実力の変化を確認するだけであれば、3カ月から半年に一度くらいでも十分です。

その間に、語彙を増やす、文法を固める、リスニングの弱点を補う、読解量を増やすなど、具体的な学習に取り組みます。そのうえで受験すれば、前回から何が変わったのかを確認しやすくなります。

毎回受験すると、受験そのものに時間とエネルギーを使います。結果を確認し、振り返る時間も必要です。

その時間を学習に回した方がよい場合もあります。

ですから、受験頻度は「多ければ多いほどよい」とは考えない方がよいでしょう。

毎回受験してもよい場合

もちろん、毎回受験してはいけないわけではありません。

公開テストを受けることが刺激になる人もいます。定期的に試験があることで、学習のペースを保てる人もいます。試験会場の雰囲気に慣れたい人にとっても、受験回数を増やすことには意味があります。

また、TOEICを趣味として楽しんでいるなら、毎回受けるのもよいでしょう。

その場合は、毎回のスコアに振り回されすぎないことです。

大切なのは、受験を学習の中心にしすぎないことです。TOEICで680点を取った今、次に目指すスコアや目的を決め、そのための学習を積み重ねることが重要です。

受験はゴールではなく、学習の成果を確認する機会です。

その意識を持って受験すれば、毎回受ける場合でも、3カ月から半年に一度受ける場合でも、結果を次の学習に生かしやすくなります。

ヒロ前田さんの本

ヒロ前田
ヒロ前田(ひろ まえだ)

TOEIC受験力UPトレーナー。神戸大学経営学部卒。2003年5月に講師として全国の企業・大学で指導を開始。TOEICを教える指導者を養成する講座でもトレーナーを務める。TOEICの受験回数は100回を超え、47都道府県で公開テストを受験する「全国制覇」を2017年5月に達成。取得スコアは15点から990点まで幅広い。著書・監修書に『TOEIC(R) L&Rテスト 文法・語彙・語法 あがる1000問』『TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+』『TOEIC(R) L&Rテスト 基本例文990選』『改訂版TOEIC(R)スピーキングテスト究極のゼミ』などがある。

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