
英語で「〜すべき」「〜しなければならない」を表すとき、should、have to、must のどれを使うべきか迷ったことはありませんか? これらは一見似ていますが、義務の強さや使われ方に微妙な違いがあります。本記事では、日本語に合うクイズを解きながら、それぞれの特徴を整理。実践の場で迷わず使い分けられるように解説します。
目次
まずはクイズ!どの表現が自然?
日本語に合うように、英文の空欄にmust、have to、shouldのどれが入るか考えてみましょう。
- You __ bring your ID; it’s the rule.
(IDを持ってこなければならない。これは規則だから) - I __ catch the 7:30 train, or I’ll be late for work.
(7時半の電車に乗らないと、仕事に遅れる) - In this situation, you __ think twice.
(この状況では、よく考え直した方がいい)
「should」の基本:やんわり提案・アドバイス
shouldは「〜した方がいい」という柔らかな提案を表す助動詞です。義務ではなく、あくまで相手へのアドバイス。
You should see a doctor.
(医者に診てもらった方がいいよ)We should leave early to avoid the traffic.
(渋滞を避けるため、早めに出た方がいいね)
「have to」の役割:外的事情からの「義務」
have toは、外的なルールや状況によって生じる必要性を表します。自分の意志ではなく「環境に決められている義務」を示す表現です。
We have to wear uniforms at school.
(学校では制服を着なければならない)I have to submit the report by Friday.
(金曜日までにレポートを提出しなければならない)
「must」の特別感:話し手の強い判断や緊急性
mustは、話し手の強い意志や判断、または法律・安全に関わる絶対的義務を表します。強制力の高さが特徴です。
三者を使い分けるヒント:「強さ」と「根拠」で見極めを
表現 | 義務の強さ | 根拠・ニュアンス | 例文 |
---|---|---|---|
should | 弱~中程度 | 個人的アドバイス・改善提案 | You should eat more veggies. |
have to | 中~強い | 外部のルール・状況による必要性 | I have to attend the meeting. |
must | とても強い | 話し手の判断・法的強制・緊急性 | You must obey the law. |
否定形・疑問形での違いにも注意
否定形
You shouldn’t smoke so much.
(あまりタバコを吸わない方がいい)
→ 軽い忠告You don’t have to come if you’re tired.
(疲れているなら来なくてもいい)
→ 義務がないYou must not park here.
(ここに駐車してはならない)
→ 強い禁止
※ 注意:「must not」は「〜する義務がない」という意味ではありません。「〜する必要はない」と言いたいときは don’t have to を使います。
疑問形
Should I call her?
(電話した方がいい?)Do I have to call her?
(電話しなければならない?)Must I call her?
(本当に電話しなきゃいけないの? → ややフォーマル)
実践アドバイス:迷ったらこの選び方!
誰が決めた義務か?
自分の判断 → must
規則や状況 → have to
提案・助言 → should
相手との関係性は?
友人やカジュアル → should
規則や強制力がある場面 → must / have to
結果の重大さは?
大きな損害や危険につながる → must
軽い注意・改善提案 → should
ネイティブらしい自然な応用・フレーズ
You’ve got to see this movie — it’s amazing!
(口語で“have got to”=強い推奨)You’re supposed to submit the form by Monday.
(“be supposed to”=社会的期待・予定)He must be busy now.
(「義務」ではなく「推量」=今きっと忙しいはず)
クイズの答え合わせ
- You __ bring your ID; it’s the rule.
- must = ◎ 規則に基づく強い義務。日本語の「〜しなければならない」に最も合う。
- have to = △ 意味は通るが、状況による必要というニュアンスに寄る。
- should = ✕ 「持ってきた方がいい」程度で弱すぎる。
- I __ catch the 7:30 train, or I’ll be late for work.
- have to = ◎ 外的事情による必要性。「そうしないと遅れる」という状況にぴったり。
- must = △ 意味は通るが、日常会話ではやや大げさな響き。
- should = ✕ 「乗った方がいい」程度で義務のニュアンスには合わない。
- In this situation, you __ think twice.
- should = ◎ 提案・助言。「〜した方がいい」という日本語に最も自然。
- must = △ 強制的に響く。「絶対に考え直せ」と命令口調になる。
- have to = △ 状況的必要性を示せるが、助言ニュアンスには合わない。
まとめ
- should:やんわり提案・アドバイス
- have to:客観的な状況や規則からの義務
- must:話し手の判断による強い義務、禁止、または推量
義務表現は一見似ていても、ニュアンスや強さの違いで使い分けが必要です。場面ごとのニュアンスを押さえれば、あなたの英語はもっと自然に、正確になります。
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