月刊『ENGLISH JOURNAL』の人気コーナー「Mystery Speakers」。2023年1月号に掲載した問題を聞いてGuess what‘s talking!(何が話しているか当てましょう!)。訳や音声、正解などもこちらからご確認ください。
トークを聞く
音声を聞いてみましょう。
問題を聞く
Q1~3に答えましょう。「何」が話しているか分かりますか?
Q1 Where is the speaker?
a) In a university
b) In a yard
c) In a house
d) In a storm
Q2 What is the speaker made of?
a) Grass
b) Wood
c) Metal
d) Plastic
Q3 Who is speaking?
スクリプトを読む
問題のスクリプトを見ながら、音声を聞いてみましょう。
「Two Sides to a Speaker」
Ah, yes. There you are. Cutting the grass. You know, I’ve been thinking about the idea of borders between countries and whether or not they can really exist. ❶After all, I myself occupy that same kind of ... ❷liminal space, ❸if you will. Are ... are you ... are you even listening?
Ha, no. Of course not. Here I am, ❹incredibly important to these people — I mean, I practically ❺organize their entire neighborhood — and they ignore me! They only notice me if I ❻fall over in a storm!
You know, in some neighborhoods, ❼ownership of my kind can be a ❽prickly issue. ❾In many ways, each person ❿assumes they own the part of me that they can see. But their neighbor sees another side entirely. No one really sees all of me. ⓫In a philosophical sense, I’m a single structure that ⓬runs through all the backyards on this block. I belong to everyone. Hmm, but when I’m broken, there can be ⓭petty arguments about who should fix me. ⓮So much for philosophy ...
My kind exists everywhere, in every country — some of us are wooden like me, some of us are metal or sometimes even plastic. We all have posts that are driven into the ground and bodies that stretch between those posts. We can be short or very, very tall. Most of us are designed to ⓯stop people or animals from entering or leaving a place. And that is my job, I suppose — keeping all the neighbors in their own yards. An ⓰old saying says that my kind ⓱makes for good neighbors. ⓲If only those neighbors ⓳appreciated an ⓴intellectual conversation. Ha ...
語注を確認する
❶after all 結局、やはり
❷liminal space 狭間、境界域
❸if you will いうなれば、可能ならば
❹incredibly 非常に、すごく
❺organize ~を組織する、~を体系化する
❻fall over 倒れる
❼ownership 所有権 ★後出のownは動詞で「~を所有する」の意。
❽prickly 厄介な
❾in many ways さまざまな意味で
❿assume ~と見なす
⓫in a philosophical sense 哲学的な意味で ★後出のphilosophyは「哲学」の意。
⓬run through ~ ~を通る
⓭petty けちな、つまらない
⓮so much for ~ ~はもはやこれまで
⓯stop A from doing Aが~するのを防ぐ
⓰old saying ことわざ、言い習わし ★ここではGood fences make good neighbors(親しき仲にも礼儀あり)のこと。
⓱make for ~ ~に役立つ、~を生み出す
⓲if only ... ただ……すればいいのに
⓳appreciate ~が分かる、~を理解する
⓴intellectual 知的な
訳を確認する
訳を確認し、もう一度音声を聞いてみましょう。
「話し手の二面性」
ああ、そう。そこにいるんですね。草を刈りながら。ところで、私は国家間における境界という概念について、そしてそれが実際に存在し得るものか否かを考えていたところです。つまるところ、私自身も同種の・・・境界域を占めているわけで、いうなれば。君・・・君・・・聞いているんですか?
いいや。もちろん、聞いていない。私はここで、この人たちにとって非常に重要な存在なのですよ――つまり、私がこの近隣の地区全体を事実上、組織しており――それなのに彼らは私を無視するのです!彼らが気付くのは、嵐の中で私が倒れた場合だけなのです!
まあ、地区によっては、私のようなものの所有権が厄介な問題となることがあります。それぞれがさまざま意味で、自分に見える私の一部を所有していると見なしています。しかし、その隣人は全く別の面を見ています。実際には誰も私の全てを見てはいないのです。哲学的な意味では、私はこの区画の全ての裏庭を通る単一の構造体です。私は皆さんの所有物です。ところが私が壊れると、誰が私を直すかというつまらない議論が起こることがあります。哲学ももはやこれまで・・・。
私たちはあらゆる国の、あらゆる所に存在します――私のような木製のものもあれば、金属のものもあり、時にはプラスチックのものさえあります。私たちの全てに、地中に打ち込まれた柱と、それらの柱の間に伸びる本体があります。背の低い物もあれば、とてもとても高い物もあります。私たちのほとんどは、ある場所に人や動物が出入りするのを防ぐように設計されています。そして、それが私の仕事だと思っています――近隣の人たち全員をそれぞれの庭にとどめておくこと。ことわざにもあるように、私たちがよい隣人を生み出すのです。ただその隣人たちが、知的な会話を理解してくれさえすればよいのですが。
問題・訳と正解
Q1 Where is the speaker?
(話し手はどこにいますか?)
a) In a university(大学)
b) In a yard(庭)→◯正解
c) In a house(家の中)
d) In a storm(嵐の中)
Q2 What is the speaker made of?
(話し手は何でできていますか?)
a) Grass(草)
b) Wood(木)→◯正解
c) Metal(金属)
d) Plastic(プラスチック)
Q3 Who is speaking?
(話しているのは、誰でしょう?)
→ A fence(柵)
画像:Arek Socha from Pixabay, StockSnap, Petra from Pixabay
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