「ふつう」がいちばん難しい?よく使う英語フレーズを身に付けよう【ブックレビュー】

「寝覚めが悪い」「暗証番号を入力する」「湯船につかる」・・・。なんということもない表現ですが、すらっと英語で言えますか?意外と言えない、毎日使う「ふつう」の英語を、田中茂範さん著の『意外と言えない まいにち使う ふつうの英語 きほんの英語』でチェックしましょう!冒頭で紹介した3つの表現の回答は、この記事の最後に掲載しています。

意外と言えない まいにち使う ふつうの英語 きほんの英語
  • 作者:田中茂範
  • 発売日: 2020/05/14
  • メディア: 単行本

「ふつう」の英語をマスターする本

本書は、私たちが普段日本語で「ふつう」に使っている表現や、日常的な行為、身の回りのモノなどを、英語で言えるようになるための本です。

日常生活を「朝起きる」「運転する」「テレビを見る」などの23のシーンに分け、それぞれのシーンで使われる「ふつう」の英語表現を紹介していきます。

「ふつう」と言っても、最後の章では仕事に関する英語表現も登場するので、ビジネスで英語が必要な方にもおすすめ。

では早速、どんな表現が登場するのかチェックしていきましょう。

「顔を洗う」だけでも英語学習ができる!

どんな人でも、朝目が覚めたら顔を洗いますね。そして「顔を洗う」だけでも、これだけの行為を行っています。髪の長い人のを見てみましょう。

髪の毛を後ろにまとめる

pull one's hair back

水道の水を出す

turn on the water〔faucet〕

手を洗う

wash one's hands

顔に水をかける

splash water on one's face

ぬるま湯で顔をぬらす

wet one's face with warm water

せっけんをよく泡立てる

make a good lather

顔をごしごしする

scrub one's face

顔のせっけんを洗い流す

rinse the soap off one's face

水道の水を止める

turn off the water 〔faucet〕

タオルで顔を拭く

dry one's face with a towel

いかがでしたか?「せっけんをよく泡立てる( make a good lather)」や「顔のせっけんを洗い流す( rinse the soap off one's face)」などは、なかなか思い付かないのでは?「顔を洗う」というのはほんの数分の行為ですが、これだけの表現が使えると思うと驚きますね。

顔を洗いながら、 心の中で英語による実況中継をしていけば、たくさんの表現を習得することができそう 。こう考えると、毎日の暮らしは英語学習の素材の宝庫ですね。

SNS関連の英語表現をチェック!

今や私たちの生活に欠かせないSNS。外国人の友人と、SNSでやり取りをしているという人もいるかもしれませんね。

ちなみに 英語ではあまりSNSとは言わず、social mediaと表現することが多いそうです。

さて、SNSにまつわる英語表現を見てみましょう。

フェイスブックのアカウントを作る

open a Facebook account

「作る」と言っても make ではないのですね。銀行の口座を「開く」というのと同じようなイメージでしょうか。

そして、フェイスブックといえばよく使うのがこんな表現です。

フェイスブックをやっていますか?

Are you on Facebook? 

フェイスブックで友だち申請していいですか?

Can I friend you on Facebook?

この場合、friend は動詞として使われていますね。
友だち申請を 承認 したよ。

I added you to my friend list .

承認 してくれてありがとう。

Thank you for the add .

そして、SNSで気になるのが「いいね」です。
「いいね」を押す

click “like"

たくさんの「いいね」をもらう

get a lot of “likes"

彼のツイートに「いいね」をしました。

I “liked" his tweet.

日本語ではどれも「いいね」ですが、英語では複数形になったり、動詞として使われて過去形になったりしています。これは気を付けたいところ。

英語圏の人の生きた表現に触れられるSNSは、英語学習にうってつけです。ぜひ積極的に楽しんでいきたいものです。

「仕事の英語」もマスターしよう

「仕事の英語」と言っても、取り上げる話題はさまざま。まずは就職しなくては。

今、就活中です。

I'm job hunting.

就職の面接を受けました。

I went on a job interview.

これで採用されるとめでたく仕事が始まるわけですが、上司や 同僚 にはさまざまなタイプの人がいます。
彼はいつもみんなに気を配ってくれています。

He always treats us with consideration .

こんな人ばかりならいいのですが・・・。
彼はなんでも細かすぎるんです。

He is too meticulous about everything.

彼は今日は機嫌が悪いです。

He is in a nasty mood today.

いろいろ気になることはありますが、まずは仕事に励みましょう。

会議やそれにまつわる段取りも、英語でどう表現するのかを考えるとかなり勉強になります。

会議を設定する

set up a meeting

今日の打ち合わせはどこで何時からやりますか?

Where and what time are we having the meeting today?

討議資料を配ります。

Let me hand out the materials for discussion .

張り切って会議に臨んでも、こうなることもありますが・・・
会議は堂々めぐりだった。

The discussion went around in circles.

その間、英語の勉強ができたと思えば腹も立ちません。これなら、「ふつう」の生活を送っていても英語表現をどんどんマスターできます。

まとめ

内容が充実しているだけでなく、コンパクトな新書版で持ち運びしやすいのも本書の特長。音声教材はありませんが、Google翻訳などの自動翻訳を使えば、英文を読み上げてくれるので十分間に合います。また、自分の発音をチェックしても効果がありそうですね。

本書を活用して、何気ない「ふつう」の一言をマスターしませんか?

回答はこちら

文:尾野七青子
都内某所で働く初老のOL兼ライター。この本は、表紙のイラストを見てジャケ買いしてしまいました。

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