何度も挑戦したけど、結局英語を話せない。その 原因 のひとつは、「ネイティブのようにすらすら話さなくては!」という重圧感かもしれません。20カ国語を話せる語学の達人が書いた本、『リラックスイングリッシュ』から、英語を話せるようになるために知っておきたいポイントを、3つ紹介します。
著者はどんな人?
この本の著者、ピョートル・フェリクス・グジバチさんはポーランド人。20カ国語を話し、ベルリッツやモルガン・スタンレー、Googleでも働いた経験があります。
語学の達人であり、かつグローバル・ビジネスについての経験も豊富なので、外国語でコミュニケーションを取る秘訣をよく心得ているのです。
そんなピョートルさんが、英語を話すコツを教えてくれる本書を読めば、その名の通りリラックスして英会話に 取り組む 気持ちになれそうです。
【ポイント1】「描写」ではなく「行動」にフォーカス
著者がまずすすめているのは、 自分の普段の生活に根差した表現を、英語でセンテンス化しておく こと。
といっても、いきなり英文を作る必要はありません。まずは名詞。好きなものやよく使うものなど、生活の中でこれは欠かせないというものをピックアップします。
例えば、「コーヒー」や「スマホ」、「Tシャツ」など。次に、これらの名詞が含まれるセンテンスを用意します。Googleなどで「coffee 例文」というように検索すれば、いくらでもお手本が出てくるのでまねしてみましょう。
このとき注意したいのは、 「描写」ではなく「行動」を扱った例文を選び出す こと。
例えば、いくらcoffeeを使っていても、This is coffee. といった「描写」の例文はあまり使う機会がありません。「これはコーヒーだ」というのは、誰が見てもわかりますからね。
それより次のような、「行動」を表す例文を覚えましょう。
Do you want to grab a coffee?コーヒーでもいかがですか?
Can I have a cup of coffee?コーヒーをください。
I drink coffee every morning.これらの3つの例文を覚えるだけでも、コーヒーを人にすすめたり、注文したりできるし、自分の習慣を人に伝えたりできるわけです。このほうが、「描写」の表現よりずっと使う機会が多そうですよね。コーヒーを毎朝飲みます。
この本の巻末には、「コーヒー」だけでなく、「スマホ」や「Tシャツ」「写真」など、日常生活でよく使いそうなものをテーマにした例文を50題も収録。そのままお手本として使えます。「書類」「会議」「スケジュール」なども取り上げているので、仕事で英語を使えるようになりたい人にも役立ちそうです。
これらのフレーズを覚えたら、オンライン会話などでどんどん使ってみることを、著者はすすめています。
【ポイント2】DVDを活用して無料のスピーキング練習
次は、自宅で気軽にできるスピーキング練習法です。
まずは、好きな海外ドラマや洋画のDVDを1枚選びましょう。SFなどより日常生活を描いたものがおすすめです。
DVDを再生しながら、登場人物が話す英語に合わせてなんとなく、英語っぽく「ウワウワウワ」と話してみます 。たったこれだけ!
せりふを一言一句追う必要はありませんが、声のトーンやリズムは「完コピ」します。「それだけでいいの?」と思うかもしれませんが、この練習法には2つの効果があります。1つ目は「その言語を口に出すことへの恐れを払拭できること」。もう1つは、「その言葉特有のリズムやイントネーションが体得できる」ことです。
関西出身の人と話していると、自分は関西出身でなくてもなんとなくイントネーションが似てきたりすることって、ありますよね?また、小さい子どもやお年寄りと話していると、こちらも話すスピードがだんだんゆっくりになってきます。イントネーションやリズムは、いつの間にか似てくるのです。
この方法なら、忙しかったり疲れていたりして、あまりやる気が出ないときにも気軽に取り組めそうです。また、俳優のように、役になりきって演じてみると面白そうですね!
【ポイント3】質問するなら「事実」より「価値観」
こちらは、やや上級編といえるかも。
ネイティブ・スピーカーと話す機会があっても、何を聞けばいいのかわからない、会話が続かないという方も多いのでは?
そうなる理由は、「事実」を尋ねているからです。「事実」を尋ねると会話が一問一答になってしまい、後が続きません。さらに、相手にとって答えにくい質問だったら、相手は沈黙したり、怒ったりするかもしれません。
例えば、「日本に住んで長いですか?」と聞いたら、相手は「〇年です」と事実を答えるしかありません。また、「週末は何をしましたか?」という質問に対しては、「二日酔いで寝ていました」と事実を答えるか、「別にこれと言って何も……」と口ごもるかになってしまいます。いずれにしても、これでは会話が弾みそうにありませんね。
ではどうすればいいのか?こうした 「事実」を問う質問を「価値観」を問う質問に変えてみましょう 。
「価値観」とは、その人の信念や考え方の 基準 、夢や 希望 などのこと。先ほどの「事実」を問う質問を、「価値観」を問うものに変えるとこうなります。
Have you been living in Japan for a long time?日本に住んで長いですか?
↓
What's attractive about Japan?
日本の魅力は何ですか?
What did you do over the weekend?価値観型の質問になると、相手がぐっと答えやすくなる と思いませんか?週末は何をしましたか?
↓
What do you like to do during the weekend?
普段週末は何をしていますか?
1問目だったら、相手は「日本の四季です」「アニメが大好きです」「合気道や柔道に興味があります」など、さまざまな答え方ができます。そうしたら次は、「どの季節が一番好きですか」「初めて見た日本のアニメは何ですか」「習ったことはありますか」などなど、さらに聞くことができますね。
しばらく前に「質問力」という言葉がはやりましたが、 いい質問をすることが、楽しく会話を続けるコツ のようです。
構成:GOTCHA! 編集部
GOTCHA(ガチャ、g?t??)は、I GOT YOUから生まれた英語の日常表現。「わかっ た!」「やったぜ!」という意味です。英語や仕事、勉強など、さまざまなテー マで、あなたの毎日に「わかった!」をお届けします。
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