3分あれば、学べることがたくさんあります!TOEIC 対策特化型スクール「トイク゛ル」の講師であり、代表の田邉竜彦(たなべ たつひこ)さんに、3分で英語の上達法を教えていただく連載。4回目の今回は、TOEIC をキャリアアップに生かす方法を教えていただきます。
こんにちは。トイグルの田邉です。
ビジネスシーンでの英語力が注目される現在、TOEICR Listening and Reading Test(以下、TOEIC)を受験する社会人が増えています。
この記事を読む方の中にも、外資系企業への転職、海外支社への異動など、キャリアアップを目的に TOEIC を受ける方がいるでしょう。
TOEIC をキャリアに活用する場合、英語学習は自分への投資です。目標スコアを達成するには、趣味で英語を学ぶ場合とは異なる、戦略的な学習が必要です。
そこでこの記事では、社会人が TOEIC を成功させる5つのステップを紹介します。最短で最高の成果を出すにはどうすればいいか、一緒に考えていきましょう。
ステップ1: 目標スコアを決める
TOEIC は試験の成績が「合否」ではなく「スコア」で算出される試験です。最低点は10点、最高点は990点、日本人の平均点は約580点です。
一般に、 履歴書に書ける TOEIC スコアは600点 と言われています。ただ、600点は平均に近いゆえに保有者が多く、人材価値としてアピールするには物足りなさが否めません。
そこで、採用試験で英語力を売りにするなら、最低でも700点の取得を目指しましょう。 700点以上の受験者は全体の3割弱と貴重なので、転職市場でも一定の評価を受けます 。外資系企業への転職を目指すのであれば、800点以上を保有するとさらに好材料となるでしょう。
ステップ2: 学習計画を立てる
目標スコアを決めたら、次は学習計画を立てます。成果には個人差がありますが、私は経験上、「 スコアを100点を上げるには、最低でも225時間の勉強が必要 」と考えています。
例えば、現在500点の方が700点を目指すなら、必要な勉強時間は約500時間です。毎月42時間以上の学習を継続できれば、1年後に700点レベルに近づいている計算になります。
目標スコアを高く持つのは望ましいことです。しかし、学習計画は現実的でなければ続きません。仕事、家庭、プライベートその他の都合を考え、実現可能な範囲で計画を練りましょう。
ステップ3: 学習方法を決める
TOEIC には2つの学習スタイルがあります。1つは独学で勉強する方法で、自分のペースで学習を進められるほか、費用を抑えられるメリットがあります。一方、学習環境の構築や、モチベーション管理を自分でやらなければなりません。
もう1つは民間の英語スクールで学ぶ方法です。独学よりも高い効果を期待できますが、数万円から数十万円の受講料を見込まなければなりません。
学習方法は初めから一つに決める必要はありません。最初は独学で始め、途中からスクールに切り替えるのもよいでしょう。常に目標を達成する最善の方法を考え、試行錯誤することが何よりも重要です。
私のサイトでは試験の解き方と勉強法を紹介しています。よければご覧ください。
ステップ4: TOEICを受験してスコアを取得する
TOEICの受験方法は大きく分けて、公開テストとIPテストの2つの種類があります。公開テストは個人で申し込んで受ける方法、IPテストは企業や学校で受ける方法と考えてください。
公開テストの場合、2月と8月を除くすべての月に試験を実施しています(一部地域を除く)。そのため、 試験は「ぶっつけ本番」よりも複数回受験し、スコアアップの機会を増やすようにするとよい でしょう。
ステップ5: 英語力を採用試験でアピールする
最後のステップでは、取得したスコアを採用試験や人事評価でアピールする方法について考えます。
今ここに、同レベルの英語力を持った2人の人がいるとします。一方の人は「とりあえず資格と思って取った」程度で、英語力を身に付けた後に何をしたいのか、いまいち分かりません。
もう一方の人は「将来、海外で仕事をしたい → 実務レベルの英語力が必要 → 基礎力づくりにTOEICを目指す」のように、明確なゴールのもと、理由を持ってTOEICスコアを取りました。採用担当から見れば、当然後者の方が魅力的に見えます。
あなたはなぜ英語の勉強をするのでしょうか?あなたのキャリアにとって英語はなぜ必要なのでしょうか?TOEIC は単にスコアを持っているだけでは意味がありません。 TOEIC の先にあるものが明確になったとき、英語はあなたの武器となる のです。
この記事が、TOEIC学習に対して何かしらのヒントになれば幸いです。
この記事の詳細は トイグルのウェブサイト でご覧いただけます。
次回もお楽しみに!
編集:増尾美恵子
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