3分あれば、学べることがたくさんあります!TOEIC 対策特化型スクール「トイク゛ル」の講師であり、代表の田邉竜彦(たなべ たつひこ)さんに、3分で英語の上達法を教えていただく連載。5回目の今回は、早口な英語を聞き取る方法を教えていただきます。
こんにちは。トイグルの田邉です。
英語の学習中に必ずぶつかる壁が「聞き取り」です。あなたは次のような悩みを抱えていませんか?
- 教材の英語は聞き取れるが、映画は何を言っているのか分からない。
- 英会話の最中、リスニングができなくて話が止まってしまう。
- 「ゆっくり話してもらえませんか?」と何度も聞き返してしまう。
日本人が英語の聞き取りが苦手な原因の一つに、発音の仕組みを知らないことがあります。日本語と英語は音の構造が異なるので、日本語の感覚で英語を聞こうとすると、たちまち追い付かなくなってしまいます。
そこで、この記事では英語の聞き取りを上達させる3つのポイントを解説します。すぐにでもリスニング力の向上を実感できるでしょう。
(本記事は分かりやすさを重視して、発音をカタカナで表記しています)
1. 音節の違いを理解する
音節とは音のまとまり を指します。
例を見てみましょう。次の単語はどのように発音されるでしょうか?
report
報告書
この単語を日本語風に表記すると「リポート」、すなわち r i ・p o ・t o の 3音節 になります。しかし、英語は r e ・p o rt と 2音節 で区切ります。
日本語読み | 英語読み | |
report (レポート) | r i ・p o ・t o | r e ・p o rt |
日本語の感覚で英語を聞くと、長い箇所を早口に読まれたように感じますね。このような音節の違いが、英語を聞き取りづらくしている最大の原因です。
以下、音節別に英単語の例を紹介します。 音節ごとに手を叩きながら読んでみましょう(例えば、reportは re・port で2回手を叩きます)。 日本語と英語の違いを実感できるはずです。
日本語読み | 英語読み | |
friend(フレンド) | fu・re・n・do | friend |
complete (コンプリート) | ko・m・pu・ri・ to | com・plete |
customer(カスタマー) | ka・su・ta・ma | cus・tom・er |
reservation (リザベーション) | ri・za・be・sho・n | res・er・va・tion |
2. 弱形で弱い音をキャッチする
弱形とは、特定の音が弱く発音される現象 です。
例を見てみましょう。次の文で can はどのように発音されるでしょうか?
I can do it.
私はできますよ。
通常、この文で can は「キャン」のような強形では発音されず、代わりに「カン」や「クン」のような弱形で読まれます。
can の読み方を「キャン」だと思っていると、「ものすごい早口で音が消えた」ように感じてしまいますね。
以下、代表的な弱形の例とその読み方を紹介します。
強形 | 弱形 | |
to | トゥ | タ |
of | オブ | ブ |
him | ヒム | イム |
her | ハー | ァー |
and | アンド | アン、ン |
that | ザット | ザッ、ナッ |
3. 連結で音のつながりを聞き取る
連結とは英語の音がつながって発音される現象です。
例を見てみましょう。次の文はどのように読まれるでしょうか?
John is a friend of mine.
ジョンは私の友達です。
おそらく、日本人であれば「ジョン/イズ/ア/フレンド/オブ/マイン」のように、単語ごとに区切ると期待するでしょう。
しかし、実際の英語ではこのような読み方はせず、「ジョンニザ/フレンダブ/マイン」のように音をつなげて発音します。音のつながりを知らないと、「ジョンニザって何?」となってしまいますね。
連結に関しては一定の規則性があります。以下、例を紹介します。
子音と母音がつながる
Sto p i t.
やめて。
Stop と it. がつながって「ストッピッ」のように読まれます。
子音と別の子音がつながる
I never le t d own a friend in need.
私は、友達が助けを必要とするとき、決して失望させない。
let と down がつながって、「レッダウン」のように読まれます。
同じ子音がつながる
If a blac k c at crosses your path, it’s bad luck.
黒猫が前を通ったら、縁起が悪い。
black と cat がつながって「ブラッキャット」のように読まれます。
母音と母音がつながる
Gro w u p!
大人になりなよ!
Grow と up がつながって「グロゥワップ」のように読まれます。
まとめ
この記事では、英語の聞き取りを良くする3つのポイントを紹介しました。内容をまとめると次のようになります。
- 音節の違いを理解する
- 弱形で弱い音をキャッチする
- 連結で音のつながりを聞き取る
違いを知ったら、ぜひとも声に出して練習してみましょう。圧倒的な聞き取り力の達成はすぐそこです。
この記事の詳細は トイグルのウェブサイト でご覧いただけます。
次回もお楽しみに!
編集:増尾美恵子
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