アルクの英語情報誌『ENGLISH JOURNAL』(イングリッシュジャーナル)の動画連動企画「EJ Lecture」。「ジェンダー」をテーマとしたレクチャーの第2回目となる11月号は、社会学者のソンヤ・デール先生に「男女格差が広がる日本の現状」について解説してもらいました。動画を見ながら、英語で「ジェンダー」について学んでいきましょう!
ソンヤ・デール
1984 年、シンガポール生まれ。シンガポールとノルウェーのルーツを持つ。社会学者、上智大学客員研究員。これまでは一橋大学専任講師、上智大学・東海大学等非常勤講師を歴任。ジェンダー・セクシュアリティーや社会的なマイノリティーについて研究。
以下の図表を見ながら説明していきましょう。
左から順に日本(Japan)、世界平均(World Average)、アイスランド(Iceland)が並んでいます。この図は男女が平等に近いほど、ひし形に近くなり、その国のランクが高くなります。アイスランドは世界ランキング1位です。対する日本は、残念ながら先進国の中でも最低の部類に入り、「144カ国中114位」となっています。
①Economy(経済)/②Education(教育)/③Health(健康)/④Politics(政治)の4分野のうち、「教育」と「健康」の分野では上の3つの図でどれも同じぐらいの数値です。しかし「政治」と「経済」の分野で、日本は1位のアイスランドに比べ数値が格段に低く、これが 原因 でグラフがきれいなひし形になっていないことがわかります。
日本と世界のジェンダーギャップについて、動画でチェック!
「世界ジェンダーギャップ指数」で世界トップ5の国は?(動画02:50~03:05)">「世界ジェンダーギャップ指数」で世界トップ5の国は?(動画02:50~03:05)
What country do you think was No . 1? I’ll give you some time to guess . . . So , No . 1 was Iceland. OK? And the top five countries were Iceland, Norway, Sweden, Finland and then Nicaragua.北欧の国々が上位を占める中、意外と思ったのは5位のニカラグアではないでしょうか。 ちなみに アジアで上位に食い込んだのは、フィリピンです。フィリピンでは、大勢の女性が経済・政治に関与し、さまざまな職業に就く機会を得ています。家事を女性だけではなく、ヘルパーさんに一部を 委託 するなどしながら、夫婦でうまく分担して行っていることが一つの理由と考えられます。1位はどこの国だと思いますか? 少し考える時間をあげましょう。1位は、アイスランドです。いいですか? そしてトップ5に入った国は、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、そしてニカラグアです。
世界1位のアイスランドには、どんな政策があるの?(動画04:58~05:21)
For example , in Iceland, there are femalefriendly policies ? policies aimed at trying to bring about gender equality ? but also there’s a quota system that makes it mandatory for companies to have 40 percent of female board members. Could you imagine something similar happening in Japan?quotaとは「割り当て、定数」の意味。アイスランドでは「クオータ制(割当制度)」という、企業の役員の4割を女性にする制度が2011年から導入されています。日本に置き換えて考えてみると、役員の4割が女性であることがいかにすごいかが、感覚的にわかるかと思います。例えばアイスランドには、女性に優しい政策――ジェンダーの平等の実現を目指す政策――があるだけでなく、取締役会の40%の席は女性に与えることを企業に義務付けるクオータ制もあります。日本で何か似たようなことが起こるなんて、想像できますか?
この動画の全スクリプトと和訳はENGLISH JOURNAL11月号で!
動画での学習は、視覚情報を伴い、英語でどんな内容を話しているかをより理解しやすくなるため、初級者の方にもおすすめです。レクチャー動画を実際に見ながら、「ジェンダー」について英語で学んでみてください。
- 出版社: アルク
- 発売日: 2019/10/04
- メディア: 雑誌
英語でのレクチャーが充実! EJオリジナル動画はこちら
ENGLISH JOURNAL の連載「EJ Lecture」ではこれまで、ロッシェル・カップさん(経営コンサルタント)による「英語での働き方」、ギャヴィン・ブレアさん(ジャーナリスト)による「Brexit問題」についてレクチャーしていただきました。ビジネスパーソン必見の動画となっていますので、ぜひこちらも併せてお楽しみください!
www.alc.co.jp写真:田村 充
構成・文:須藤瑠美(ENGLISH JOURNAL編集部)
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