映画は生きた英語の宝庫。おすすめ映画から、ちょっとおしゃれで すぐに 使える英語表現を毎回1つ紹介します!今回は映画『セッション』から、messを使って「冗談よ」という表現です。
今日のおすすめ表現
I’m messing with you.冗談を言って誰かをからかったとき、日本語だったら「なんちゃって!」とか「冗談!」などと言いますよね。
英語では、どう言うでしょうか?I’m joking! やI’m kidding! などを思い付く人が多いかもしれません。今回のおすすめ表現は、少し違う言い方I’m messing with you.を取り上げます。
表現の出どころ
この表現が使われているのは、2014年に公開の映画『セッション』(原題:Whiplash)です。
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フレッチャーは、スパルタ式ともいうべき鬼の指導者で、アンドリューなどの教え子たちに怒号を浴びせて引っ張っていきます。そのため、映画の中の言葉使いもかなり荒く、ジャズバンドのメンバーである学生たちが精神的に追い詰められていくさまが描写されています。
過去にパワーハラスメントの被害経験がある人は、もしかしたら見るのがつらくなってしまうかもしれません。つらくなったら、無理に見ることはおすすめしません。大丈夫な人は、ぜひアンドリューがフレッチャーにどう対峙(たいじ)するのか、最後まで見てみてくださいね。
映画をよく見ていると、楽譜に“whiplash”という言葉が書かれているのに気付くと思います。映画の原題にもなっているこの単語は、劇中でシェイファー音楽院のバンドが幾度となく演奏する曲のタイトルです。オリジナルは、1973年に発表されたドン・エリスのアルバム『Soaring』に収録されています。
ちなみに “whiplash”とは、むちのしなやかな部分、もしくは「むち打ち症」のこと です。転じて、むちで打たれたような衝撃という意味でも使われます。
表現の使い方
映画の中心は前述の通り、アンドリューとフレッチャーのやり取りですが、 同時に 、アンドリューの恋愛も少し描かれます。
アンドリューは、いつも行くカフェで、レジにいる店員の女性ニコル(メリッサ・ブノワ)をこう言ってデートに誘います。
Would you wanna go out with me ... ever?よかったら・・・僕とデートしない?するとニコルは真剣な顔で、こう言い放ちます。
Please go away. あっちへ行って。迷惑をかけたと思い困り果てたアンドリューは平謝りするのですが、そこへニコルは笑いながらこう言います。
I’m just messing with you ... I’m messing with you.ただからかっただけ。冗談よ。この言葉を聞いたアンドリューは心底 安心 したような表情を浮かべ、2人は後日、ピザ屋さんでめでたく初デートをします。
まとめ
“mess”は「散らかす」とか「めちゃくちゃにする」などを意味する動詞で、“ with someone”を付けると、その人をからかうという意味 になります。そのため、I’m messing with you.で、「あなたをからかっています」つまりは「冗談よ」となります。
ただし 、 “ mess with ” は「からかう」以外にも、「干渉する」「ずさんな扱いをする」などいろいろな意味があります。言い方一つでかなりけんか腰のニュアンスにもなりかねません。
例えばDon’t mess with me.というと、「私をからかわないで」――つまり、「ふざけるな」という意味にもなりますので、気を付けてくださいね。
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