超効率的に英単語を暗記するカギは「語源」にアリ!【英単語帳レビュー】

1単語につき1イラスト!ページをめくるたびに重要単語が頭に飛び込んでくる。漢字でいう、偏(へん)・旁(つくり)・などにあたる「語源」を学び、超効率的に英単語を覚える本をご紹介します。

「接頭語とかよく聞くけどちょっと難しそう…」
「語源って授業ではほとんど習ってないし、苦手だな…」

このように、語源との付き合いを避けてきた方も多いのではないでしょうか。

中級者以上の単語学習では、語源に注目すると一気に成長を早められます。なぜなら語源の知識により、連想ゲームのように単語のレパートリーを増やせるようになるからです。

実は英語のエキスパートでも、桁違いの単語数をすべて丸暗記しているわけではありません。語源をヒントにある程度の意味を頭に入れれば、新しい単語を目にしても大まかな訳を推測できるようになるのです。

そこで今回は、単語帳の中でも珍しく語源をベースに展開する「英単語の語源図鑑」を紹介

英語の語彙を確かなものにするには、初心者向けの単語帳を卒業し、いつかは語源の世界にも飛び込んでみるのがおすすめですよ。

【前提知識】英語の「語源」の概要をサクッとおさらい

そもそも英語の語源とは、漢字でいう「へん」「つくり」といったパーツ(部首)のこと。

多くの単語は次の3つのパーツから成り立っています。

● 接頭語:語根の前にあるパーツ
● 語根:単語の基本的な意味の部分
● 接尾語:語根の後ろにあるパーツ

例えば和製英語としてもよく聞く「monologue(モノローグ)」なら、このような語源で分解できます。

● mono(接頭語:1人の)
● logue(語根:話す)

つまり「1人で話す=1人芝居」を意味する単語なんです。

「英単語の語源図鑑」ってどんな単語帳?

「100の語源で10,000語が身につく!」というキャッチコピーを掲げる英単語集です。
効率的に単語を覚えるには語源に注目すべきだと考え、普通の単語帳とは少し変わったレイアウトに仕上がっています。

構成は、左右の見開きページでワンセット。例えば右ページで「ad(接頭語)」を解説し、左ページで「ad」から始まる代表的な単語をピックアップしています。

1つの語源を知るたびに、関連する複数の単語を一緒にインプットできる作りです。

「英単語の語源図鑑」で語源に注目する3つのメリット

①単語を連鎖的に覚えられる

語源を意識して暗記すると、連鎖的な単語学習ができるようになります。同じ語源を持つ単語同士は、自然と意味に共通点が生まれるものだからです。

例えば語根の「just、jur」には「正しい」という意味が含まれています。

「just、jur」がつく単語をピックアップしてみると…

● jury:jur(正しい)+y(集団)=陪審員(正しい集団)
● justice:just(正しい)+ice(名詞になる表現)=正義(正しいこと)
● justify:just(正しい)+ify(動詞になる表現)=正当化する(正しいことにする)

例として初めて「justice」と出会っても「just」さえ知っていれば、意味に辿りつきやすくなります。
「正しい」という意味とほかの語源の知識を結びつけ、大体の意味を連想できるのです。

「justice」の意味を丸暗記するよりも、何倍も効率的に単語を覚えられるでしょう。

②似た単語を見分けられるようになる

単語や語源の知識がないと

● impress
● impose

この2つが似たような綴りで、違いがよくわからない方もいるのではないでしょうか。

しかし語源に注目するとまったく別の単語だと、パッと見分けられます!

im(上に、中に)は共通していますが、それより後ろの部分(語根)が変わる点に目を光らせましょう。

● press(押す):impress=心に押し付ける=印象を与える
● pose(置く):im(上に)+pose(置く)=人の上に置く=押し付ける

特に英語学習の中級者になると、単語のレパートリーが増えるゆえに、意味が混同して困ることがあるかもしれません。

語源が違う点を見つけると、単語の意味の違いが浮かんできますよ。

③他言語の学習にも応用できる

英語の多くは、フランス語やラテン語にルーツがあります。

例えば英語の「partir」は、ある地点から「離れる」という意味から「出発する」と訳せます。対してフランス語の「part」は「離れて」という意味。

意味も綴りもかなり似ていますよね。

英語の語源を押さえておくと、他言語の勉強でも知識がつながるおもしろさを感じられるでしょう。

英語以外の言語を攻略しようとしたとき「ゼロから新しいことを学ぶ」という感覚が薄れて、単語を覚えやすくなるはずです。

語源から単語を覚えるポイントは「イメージ」を活用すること

英語の語源を学ぶのは、漢字でいう部首に目をつけるのと同じ感覚。しかし、語源や部首に注目するのはかなり地味な勉強法です。

学生時代に漢字を学習していても「しんにょうにはこんな意味があったんだ!」とヒラメキを得た経験って、あまりないのではないでしょうか…?

そこでおすすめしたいのが「イメージ」とうまく付き合うこと。

和製英語から連想できないような抽象的な単語は、意味をイメージでインプットするのです。

「英単語の語源図鑑」では各単語にかわいいイラストがついています。イラストによりイメージを頭に刻んだ単語は、強く印象に残って長期的な記憶となるでしょう。

本書イメージ部分まで余すことなく暗記のヒントにし、多方面からの単語学習を楽しんでみてください。

「英単語の語源図鑑」は、第一弾で説明しきれなかった語源を収録した続編や、熟語版もリリースされています。

語源に注目する「丸暗記せずに連想的に覚える方法」に興味を持ったら、ぜひ姉妹本も手にとってみてくださいね。

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イングリッシュおさる
イングリッシュおさる

株式会社LEC代表。英語を教えるオンラインスクールを運営。登録者30万人英語系YouTuber(本格開始11カ月で10万人)。大学から英語学習を開始して、6カ月でTOEIC900取得。3カ月で英会話習得。2カ月で英検1級合格。英検1級語彙セクション満点。25000語暗記。YouTube:英語コーチ - イングリッシュおさる、公式LINE:イングリッシュおさる、ブログ:イングリッシュおさるブログ、Twitter:イングリッシュおさる、Voicy:イングリッシュおさるの英語ラジオ、TicTok:英語コーチ - イングリッシュおさる

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