ぽっちゃりさんが別人のように生まれ変わるコマーシャルで話題になったトレーニングジム「ライザップ」。あのライザップが英語スクールも始めたと聞いて気になった方も多いのでは?このたび、ライザップ式の英語トレーニングを自宅で体験できる本が出ました。これなら、スクールが遠くて通えない方でも試すことができますね。早速読んでみましょう!
徹底した反復練習で、英語脳を鍛える
「筋肉と同じように、脳も反復すればするほど鍛えられる」 というのが、ライザップ式英語トレーニングの考え方。やさしい構文を、大量に音読・暗唱することで、英語脳を鍛えるのです。それも、スピーディーかつ徹底的に繰り返すのです。
本書では、ライザップ式「発話トレーニング」のルールとして次の3つを上げています。
- 中学レベルの単語・構文を使って繰り返し暗唱する
- 身体になじませ、口に記憶させて発話する感覚を身につける
- 毎日2~3時間の勉強時間を確保する
本書では学習スケジュールの立て方も解説しています。まとめて2時間、3時間を確保しようとすると社会人にはとても無理ですが、次のように考えると意外と時間はあると思いませんか。
- 通勤時の電車の待ち時間(5分)
- 通勤時の電車内(20分)
- 店で料理が出てくるまで(5分)
- ランチ後の休憩時間(10分)
- 帰宅時の電車内(20分)
合計すれば、これでもう1時間です。通勤時間はもっと長い人もいるしょう。「これならできそう」という気がしてきますね。
2カ月で10周!英語の構文を音読・暗唱
本書には反復トレーニングに使う例文が、16ユニット、計391文も掲載されています。この構文を、繰り返し音読・暗唱して覚えてしまうのです。
例文そのものは簡単。こんな感じです。
This is my colleague , Sara.(こちらは)私の 同僚 、サラです。
These cabinets are for this department.これらのキャビネットはこの部門用です。
What is this?colleague ( 同僚 )、department(部門)、branch(支店)など、ビジネス用語がいくつか含まれているものの、文法は中学レベル。日本語訳も付いているので、意味がわからないということはなさそうですね。これは何ですか?
This is the floor plan for the new branch.
これは新しい支店の間取り(フロアプラン)です。
2カ月間で、この16ユニット、391文を、最低10周繰り返します。
ダウンロードして使えるお手本の音声が付録としてついていますが、発音を気にするのは5周目くらいからでいいそう。まずは英文が体になじみ、スッと口から出てくる状態を目指します。
トレーニング後はテストに挑戦
10周の反復トレーニングを終えたら、「ファイナルチェックテスト」に挑戦。課題として出題された日本文を、英語で言ってみます。出題されるのはこんな文章です。
休憩室で会いましょう。ちょっと長い気もしますが、反復トレーニングで覚えた構文を使えば、きちんと英語で言うことができます。3階の大きな部屋です。
私は普段そこで食事をします。
午後1時に会いましょう。
私の本を持って来てください。
机の上の青い本が私のものです。
Meet me at the break room.これだけの長さの英文を言えれば、「英語を話せた!」という達成感が得られそう。また、実際の会話でも「通じた!」という経験をする方も出てくるのでは?It's the big room on the 3rd floor.
I useually eat there.
Let's meet at 1 pm.
Please bring my book.
The blue one on the desk is mine.
何度も繰り返すことで、脳が勘違いする!?
「年を取って物覚えが悪くなってきた」「繰り返し音読しても覚えられない気がする」という方は、本書に掲載されている脳科学者・池谷裕二先生のコラムに注目してください。
脳に覚えさせるには「繰り返し」が大切
なんと脳は、覚えることより「覚えないこと」のほうが得意なんだとか。脳には毎日たくさんの情報が入ってくるので、必要な情報と必要でない情報を仕分け、必要と分類された情報のみが記憶されるのです。
脳に「この情報は必要だ」と思ってもらうには、何度も繰り返し反復するしかありません。 何度も繰り返すことで、脳が「これは大切なことなんだな」と勘違いするそう。
そういえば、通勤ルートやその途中で見かける看板、よく会う人などは、知らぬ間に覚えてしまいますね。毎日繰り返すことによって、脳が「これは大切な情報だ」と錯覚しているわけです。
復習は1カ月以内に
脳に入ってきた情報を 整理する のは「海馬」という部分。この部分では、1カ月かけて情報を「必要」か「不要」かに分類しているそう。そのため、 海馬に「これは必要な情報だ」と思わせるには、最初の学習から1カ月以内に復習したほうがいい のです。
本書では、最短2カ月で10回の反復トレーニングを行うことを勧めていますが、これも脳の働きにかなっているんですね。
まとめ
「英語を話せるようになりたい!」という気持ちは本物でも、とにかく始めないことには何も変わりません。教材やスクール選びに迷っているうちに、あっという間に1カ月や2カ月は過ぎてしまいます。
まずは2カ月頑張り抜くと決めて、本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。
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構成・文:浦子
GOTCHA!のエディター兼ライター。ライザップは英会話もダイエットも気になります。