ちょっとした一言で会話が生き生きと弾む、話し始めの英語表現【場面ごとの鉄板言い出しフレーズ】

簡単な一言で会話が生き生きと弾む英語表現を、デイビッド・セインさんが紹介します。ロールプレイで実際の使い方やニュアンスをつかみましょう!

ちょっとした一言で広がる会話

私の英会話教室に通ってくれる生徒さんたちの目標は、ビジネスでの流暢な英語コミュニケーションから留学、英語の検定など、実に多岐に渡っていますが、最も多いのが日常での英語を理解することです。「ドラマや映画を字幕なしで見られるようになりたい」「アーティストがコンサートで言っていることをリアルタイムで分かるようになりたい」など目的はさまざまです。特によく聞くのは「海外旅行をもっと楽しみたい!」という希望です。コロナで落ちていた海外旅行の需要も、渡航制限がなくなってじりじりと高まりつつあります。

生徒さんたちは「旅先で一緒にアクティビティーをした海外の人と仲良くなったのに、言いたいことが言えなかった」「タクシーのドライバーさんがとてもフレンドリーだったので、もう一言最後に何か言いたかった」などと後悔している方も多く、「もっと英語がペラペラだったら・・・」と思われているようです。

でも、実は英語がペラペラな必要があるかというと、そうとも限らないんです。英語が堪能でなくても、ちょっとした一言を自分から発するだけで、話が一気に弾んだりするものです。自分から相手に投げ掛けることで、相手も会話のキャッチボールの準備をしてくれるはずです。ぜひ最初の一歩を踏み出しましょう。

相づちは会話の潤滑油

例えば、ホテルで「Have a nice day!」と言われたとき、Thanks.と返すだけでも十分ですが、Thanks, you too! (ありがとう、あなたもね!)なんて返すだけでもなんとなくコミュニケーションが一歩進んだものになる気がしませんか?相手から何か聞かれたとき、それにyes/noで答えるので精一杯かもしれませんが、ちょっとした一言を追加するだけでも随分印象が違います。

また、相づちは会話の潤滑油となり、会話をとても生き生きとしたものにしてくれます。Uh-huh.(うんうん)やHmmm.(なるほど)などと挟むだけでも、相手とのキャッチボールがスムーズに運びます。

以下に代表的に使えるものを挙げておきます。

相手の話に少し驚く
Really? (本当ですか?)
Is that so? (そうなんですか?)

相手の話に驚く
No way! (まさか!)
You must be joking! (嘘でしょう?)

相手の話に納得する
It sure is. (その通りですよね)
Can’t agree more. (私も本当にそう思います)

相手の話を理解する
I see. (分かりました)
I got it. (理解しました)

いかがでしょうか?このような表現を使い回せれば、十分だと思いますよ。

拙著の『10年ぶりの英語なのに話せた! あてはめて使うだけ英語の超万能フレーズ78』(アスコム刊)では、誰でもすぐに使えるようなシンプルな言い出しフレーズを場面ごとに紹介しています。少しずつ自分の中での鉄板フレーズを増やしていきましょう。

これまで5回に渡って連載してきた「場面ごとの鉄板言い出だしフレーズ」ですが、いよいよ今回が最終回です。今回は第6章の「ちょっとした一言」から、いくつかピックアップしてご紹介します。

How was ~?で感想を尋ねる

How was ~?は、「〜はどうだった?」と感想を尋ねるフレーズになります。How wasの後に、人や物、イベント名などを入れて使います。また、仕事や学校から帰ってきた家族に、How was your day?(今日1日どうだった?)のように使ったりもします。

How was the concert?
(コンサートはどうだった?)

回答例)
It was fantastic!
(最高だった!)
It was awful.
(ひどかったよ)

また、How was your flight?は「フライトはどうだった?」という意味のフレーズで、飛行機ではるばるやってきた人をねぎらってかける定番の一言になります。It was great. / It was okay.(快適だったよ/まあまあです)のように答えます。

That sounds ~.で相手の話への感想を述べる

soundは、相手から情報を聞いて「〜だと思う、~と感じる」という意味があります。話を聞いて、その内容や状況に対する感想や反応を述べるときに使います。肯定的な意味でも否定的な意味でも、驚きや興味を示す際に使われます。

I‘m thinking of going to Okinawa on my summer vacation.
(夏季休暇に沖縄に行こうと思っています)

回答例)
That sounds great!
(それはいいねえ!)
Wow, that sounds exciting!
(わあ、それは楽しそう!)

応用として、相手に意見を求めるときに、How does that sound?(どう思う?)という使い方をします。例えば、家族にI‘m thinking of adopting a rescued dog. How does that sound?(保護犬を迎え入れようと思うけど、どうかな?)のように使います。

nothing beats ~で大好きなものを伝える

beatには「~をやっつける」という意味があり、nothing beats ~で「〜に勝るものはない」と自分の中で最も好きなものなどを述べるときに使います。大好きなものをオーバーに伝える言い方になります。

Nothing beats a cup of hot chocolate on a chilly morning.
(寒い朝はココアが一番)

回答例)
I’m on the same page.
(同感です)
You’re absolutely right.
(まったくその通り!)
I prefer a cup of hot coffee!
(私はホットコーヒー派だな!)

また、類似表現で食べ物に対しては、hit the spotという表現を使ってもOKです。Beer really hits the spot in mid-summer!(真夏はビールに限る!)のように使います。好きな気持ちがより強調される言い方になります。

ロールプレイで使い方を確認!

最後に、これまでに紹介した鉄板フレーズを使った会話例を紹介します。会話の中でどう使われているかを見て、フレーズの使い方やニュアンスをつかみましょう!

A: I just got back from a weekend camping trip in the mountains.(週末の山でのキャンプから戻ってきたところなんだ)
B: You did?? How was it? (そうなんだ!どうだった?)
A: It was fantastic! Nothing beats waking up to the sound of birds!(素晴らしかったよ!鳥のさえずりで目覚めるのは最高!)
B: You must have had a really good time.(とても良い時間を過ごしたんだね)
A: Yeah. You should come with us next time!(うん。次は一緒に行こう!)
B: That sounds cool! I’ve always wanted to go camping.(いいね!ずっとキャンプに行ってみたかったんだ!)
A: Great! Let’s go camping sometime soon!(よし!近いうちにキャンプに行こう!)

ちょっとした一言ですが、会話が一気に生き生きしてきます。難しいことを言う必要はありませんので、気軽に使ってみましょう。徐々に自然に会話が弾むようになるはずですよ。

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目次
pp.44-45

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デイビッド・セイン David Thayne
デイビッド・セイン David Thayne

英会話教室「A to Z English」代表。アメリカ出身。日本人に合う、日本人のための英語学習法を考え続けて約40年。これまで累計400万部の著作を刊行してきたベストセラー著者。現在も自ら英会話を教えている。「日米バイリンガル」として、日常会話からビジネス英語、TOEICに至るまで、幅広く教えている。NHK英語番組雑誌監修、日経・朝日・毎日新聞での連載などメディア出演多数。著書に『爆笑!英語コミックエッセイ 日本人のちょっとヘンな英語』『10年ぶりの英語なのに話せた!あてはめて使うだけ英語の超万能フレーズ78』(どちらもアスコム)などがある。Youtubeチャンネル:【公式】AtoZ English Instagram:atozenglish_teachers

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