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”dog whistle”ってどんな意味?現代社会を読み解くための英単語クイズ!【政治編】

これからの英単語

インターネットやSNSの普及で、新語の誕生と変化が加速している昨今、ネイティブが会話で用いる新語をキャッチアップすることが難しくなっています。アルクの新著『これからの英単語』から、最新語彙がどれくらいわかるか、自分の英単語力を試してみましょう。

英単語クイズ

激動する世界に合わせて、各国政府の政策や方針も大きく揺れ動いています。英国のブレグジット、アメリカの国内政策の強化など、国論を二分し人々の分断を生むような政策に関する語彙が増え続けています。

Q. 1 alternative facts

“Trump Has Made Alternative Facts a Way of Life” (headline,New York Times)

トランプは(    )を生き方にしている

Q. 1 答えと解説

  A. 1 もう一つの事実、代替的な事実(虚偽であることの婉曲表現)

 トランプ大統領の就任式に集まった群衆の人数を実際より多く述べたシーン・スパイス報道官を、ホワイトハウス顧問のケリアン・コンウェイが擁護しようとして使ったフレーズ。それ以来、alternative factは、証拠のある現実ですらねじ曲げる行為への軽蔑を込めて使われるようになった。

Q. 2 dog whistle

“House Minority Leader Kevin McCarthy said Friday that the Republican Party is not the party of ‘nativist dog whistles’ in an apparent response to a new right-wing caucus that explicitly calls for promoting ‘Anglo-Saxon political traditions.’” (The Hill)

下院のケビン・マッカーシー少数党院内総務(共和党・カリフォルニア)は金曜日、「アングロサクソン的政治伝統」をあからさまに推し進める新右派の幹部会へのはっきりとした応答として、共和党は「移民排斥主義者の(    )」の党ではないと述べた。

Q. 2 答えと解説

 A. 2 犬笛、特定の相手だけにわかるメッセージ

  特定の集団に向けて発信され、彼らだけが理解できるように作られた政治的メッセージのこと。犬笛の周波数は高すぎて人間には聞き取れない。同様に、その真の意味が隠されていて、特定の人しか理解できないメッセージをdog whistleと呼ぶようになった。

Q. 3 purple state

Jack observed that due to the way the U.S. electoral system works, people who live in purple states have more political power than people who live in red or blue states, whose votes the political parties take for granted.

アメリカの選挙制度の仕組みでは、(     )に住む人の方がレッドやブルーの州に住む人たちより政治的な力を持つとジャックは見ている。レッドやブルーの州では各党が票を取れて当然と見なすからだ。

Q. 3 答えと解説

 A. 3 パープルステート、民主党と共和党が拮抗している州

 共和党の強い州を示す「赤」と、民主党の強い州を示す「青」を混ぜると、紫になる。そのときの投票次第でどちらの党に傾くか分からない州を示す便利なやり方だ。こうした州はswing state(揺れる州、激戦州)とも呼ばれる。

Q. 4 systemic racism

“The U.S. should consider ‘a wide range of possibilities’ to make up for the impact of slavery and systemic racism on the financial health of Black families, with reparations one of the options, Atlanta Fed president Raphael Bostic said on Thursday.” (Reuters)

合衆国は一つのオプションとしては賠償金も視野に入れて、奴隷制や(    )の悪影響を償うために黒人家族への財政支援を「可能性の幅を広く」考慮すべきだ、とアトランタ連邦準備銀行のラファエル・ボズテック総裁は木曜日に述べた。

Q. 4 答えと解説

 A. 4 制度的人種差別

 法制度や社会規範を通じて、社会、ビジネスなどの全体に深く根差した人種差別。institutional racism(構造的人種差別)とも言う。2020年のBLM(Black Lives Matter)運動でこの表現が広く使われるようになった。黒人以外、例えばカナダの先住民たちへの扱いの問題などでも使われている。

Q. 5 whataboutism

“It’s tempting to look at whataboutism dismissively, as I’m certainly guilty of, and it is unquestionably used plenty of times by overzealous partisans who are operating in bad faith.” (Washington Post)

(     )を軽視したい気持ちに駆られるし、私も確かに同罪だが、行き過ぎた熱意を持ち誠意のない行動を取る一派によって何度となく使われているのは間違いない。

Q. 5 答えと解説

 A. 5 そっちこそどうなんだ主義

 批判された人が、What about ~?(じゃあ~はどうなんだ?)と話の矛先を変えようとすること。特に、相手にも問題があると指摘することで、相手の信用を無くそうとする手法。1970 年代に初めて使われたと言われるが、近年では、SNS内の議論でよく使われている。

『これからの英単語』pp. 81-100を基に作成

激動の時代を読み解くための最新キーワード集

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