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「a come-on」ってどういう意味?【ドラマで英語】

a come-onってどういう意味?【ドラマで英語】

映画やドラマは生きた英語の宝庫。おすすめ映画・ドラマから、ちょっとおしゃれですぐに使える英語表現を毎回一つ紹介します!今回は前回に引き続き、ドラマ「NYガールズ・ダイアリー 大胆不敵な私たち」から、a come-onの意味と使い方を解説します。

今日のおすすめ表現

a come-on

come on!という言い回しはよく聞きますが、今回のフレーズは、これとはまったく意味が違う、「誘い」や「口説く行為」などを意味する名詞です。動詞come onとして使う場合は、(性的関係を)「迫る」「言い寄る」といった意味になります。

表現の出どころ

今回取り上げたフレーズは、「NYガールズ・ダイアリー 大胆不敵な私たち」(原題:The Bold Type)のシーズン1、エピソード1で使われています。

このドラマは、女性誌『スカーレット』を舞台にしたフィクションですが、アメリカの女性誌『コスモポリタン』と、そこで編集長だったジョアンナ・コールズの経験をベースにしています。『スカーレット』の編集長ジャクリーン(メロラ・ハーディン)は、コールズがモデルなのです。

こんな上司がほしい!と思わせる、芯が強くて優しくて存在感のあるジャクリーンにも注目してくださいね!

ところで前回少し触れましたが、このシリーズは現在シーズン4まで放映(配信)されており、シーズン5で終了することが決まっています。

シーズン4は本来、エピソード18まである予定でした。でも放映(配信)されたのは、エピソード16まで。というのも、新型コロナウイルス感染症の拡大で、撮影をストップせざるを得なくなってしまったからなのです。

ということで、シーズン4は突然終わってしまうのですが、シーズン5の撮影は決定していますので、楽しみに待っていましょう!

ちなみにこちらは、今年1月に行われた、シーズン5の台本読み合わせ(table read)の様子。みんな自宅にいるようですが、普段着の出演者を見ると、親近感が沸きますね!

表現の使い方

前回、イスラム教徒でレズビアンの写真家アディーナ(ニコール・ブーシェリ)が、『スカーレット』での作品掲載を拒んだ、という話をしたのを覚えていますか?

SNSで話題になると考えたソーシャルメディア・ディレクターのキャット(アイシャ・ディー)は、アディーナに直談判を試みます。結局2人は仲良くなり、キャットは撮影で中東へ旅立つアディーナの荷造りを手伝います。

そんなとき、アディーナはキャットに改まった感じで、Can I ask you a personal question?(プライベートなこと聞いていい?)と断ってから、こんな質問をします。

What’s your sexual orientation?
あなたの性的指向は何?

この質問にキャットはこう答えます。

Out and proud hetero. Sorry.
カミングアウト済みの誇れるヘテロだよ。ごめんね。

heteroはもちろん、heterosexualつまり異性愛者である、という意味です。Out and proudというのは一般的に、「同性愛者であると誇りを持って公表している」という表現ですが、キャットは同性愛者のアディーナに対し、異性愛者の自分も同じ立場であると敬意を示す意味で、このように言っているのかなと思われます。

ここで「ごめんね」と謝られてしまったアディーナは、性的指向を聞いたことで言い寄ろうとしたと誤解されたと思い、こう言います。

It wasn’t a come-on.
口説こうとしたわけじゃないの。

a come-onは、「誘うこと」「口説くこと」といったところです。

キャットはこう答えます。

Oh, it would be okay if it was.
口説こうとしたんだったとしても大丈夫だよ。

この後キャットは、自分は同性愛者にはなれない、と(遠回しに)伝えます。

とはいえ、口説いたのだとしても大丈夫だったのに、という言葉に、キャットの優しさを感じます。本心はキャットに興味があったのだったとしても、こう言われればアディーナは傷付かずに済みますよね!

まとめ

今回は、誘ったり口説いたりする行為を指す名詞のa come-onを取り上げました。ここでは名詞ですが、come onと動詞でも使えます。She was coming on to me.で、「彼女に迫られた」といった感じです。

動詞としてのcome onは、日常的にかなりいろいろな場面で使われるイディオムです。当然ながら、今回ご紹介した以外にも、たくさんの意味があります。文脈で判断してくださいね!

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松丸さとみ

松丸さとみフリーランス翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員としてイギリスで計6年強を過ごす。現在は、フリーランスにて時事ネタを中心に翻訳・ライティング(・ときどき通訳)を行っている。訳書に『限界を乗り超える最強の心身』( CCC メディアハウス)、『 FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略』(サンマーク出版)などがある。
Blog:https://sat-mat.blogspot.jp/
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