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英語コーチが伝授!TOEICスコアアップのために必要な心構え

英語コーチが伝授!TOEICスコアアップのために必要な心構え

この連載ではコロナ禍でのTOEIC対策に役立つ情報をお届けしています。第3回からは英語コーチとして活躍する星名亜紀さんにTOEICの勉強方法やモチベーションの保ち方についてお話していただきます。今回は、星名さんがTOEIC満点を取得するまで道のりとスコアアップのために必要な心構えについて教えていただきました。

皆さま、初めまして!英語コーチの星名亜紀と申します。現在は英語コーチ、TOEIC講師として活動をしておりますが、私が英語学習を始めたのは中学1年生のとき。英語にまったく興味のない両親の下、海とお茶畑に囲まれた小さな田舎町で生まれ育ち、英語習得に恵まれた環境ではありませんでした。

しかし、現在は、TOEIC Listening & Reading Test満点と英検1級を取得し、昔から憧れていた「英語を仕事にする」を実現しました。もちろん憧れと現実は違うこともありますが、こうして自分の「好き」を仕事にできたことはとても幸せなことだと思っています。

実際は、勉強すればするほど、自分の英語力の未熟さにがっかりすることもありますが、それでも英語が好きという思いや、もっと自由に英語でコミュニケーションを取れるようになりたいという思いを常に持ち続け、毎日英語学習に取り組んでいます。

この連載では、コロナ禍で大きく影響を受けているTOEIC受験に対応するため、おうち時間を生かした学習方法や、モチベーションの保ち方など私の経験を基に皆さまのお役に立てるような情報やお話をシェアできたらと思っています。

TOEIC満点を取得するまでの道のり

TOEICの勉強を始めたきっかけ

さて、私のTOEIC初受験は大学生のとき。カナダに1年間ワーキングホリデーをした後で英語に慣れていたのもあり、初挑戦した公開テストの結果は自分でも驚きの860点でした。「TOEICのスコアが高くても実際には英語を話せない人も多いんでしょ?」と言われることもありますが、それでも基礎力がなければスコアを取ることはできませんし、日本ではTOEICのスコアが就職や転職活動で大きなアドバンテージとなってくれることは間違いありません。私はこの学生時代に取得したスコアに助けられて、これまで航空会社や外資系企業の外国人役員付き秘書の仕事を手に入れることができました。

TOEICスコアのメリットを知っているからこそ、5年ほど前、当時1歳の娘を抱えて離婚を考え始めた私が真っ先にやり始めたことがTOEICの勉強でした。出産と同時に仕事は辞めてしまったため、そのときの私は専業主婦。離婚した後、英語を使う仕事をもう一度手に入れるためには、TOEICスコアのアップデートが絶対役立つはずと考えたのです。

娘を寝かしつけた後、夜な夜な勉強をして920点までスコアを伸ばし、離婚後、無事に英語を使う仕事に就くことができました。しかし、東京から静岡の田舎町に戻った私が就くことのできた「英語を使う仕事」は楽しかったものの、ワーキングマザー、特にシングルマザーに優しい職場とはかけ離れていました。自分が望む仕事を自分の望むスタイルで仕事をするため「英語コーチ」としての活動を始めました。

TOEIC満点を目指した理由

数年前から、英語を「教える」よりも英語学習の「コーチング」を主とするサービスを展開している大手企業も増えてきたので、「英語コーチ」という名前を聞いたことのある方も多いかもしれません。英語力を上げるには、英語のレッスンを受けるだけではなく、自宅(レッスン以外)で継続して自己学習することが大きな鍵です。

私が英語コーチとしての活動をしようと思ったのは、英語学習をする方々が継続して自己学習するために、一緒にライフスタイルを見直し、サポートを行い、モチベーションキープのお手伝いをしたいと思ったからです。

その中で、私自身もTOEIC満点を目指し、満点取得までの過程を皆さんに見ていただけたら役に立つのではないかと思いました。田舎生まれ、田舎育ちで、小さい頃から英語をやっていたわけでもなく、現在はシングルマザーの私。その私が目標を達成する姿をお見せすることで少しでも私の周りの英語学習者の励みになれば・・・これが満点取得を目指したきっかけでした。

そんな私が満点を取ると決めてから「変えた」ことをいくつかご紹介します。

TOEICの目標スコア取得のために大切なこと

1. バランスを取ろうとしない

シングルマザーで子育て中。仕事もあり、同時に勉強の時間も作りたい・・・。TOEICの勉強時間を確保するためにまずしたことは、金曜以外は娘の寝かしつけをやめたことでした。それまでは1時間近くかけて娘の寝かしつけをしていたのですが、なかなか寝ないことにイライラし、それを感じる娘はさらに寝つきが悪くなったり、最終的には一緒に寝落ちしてしまったり・・・とまったくいいことはありませんでした。日本では「子どもの寝かしつけは大事」と考える傾向が強く、保育士をしていた母からも散々言われてきたので、「寝かしつけすらしっかりできない私は母親失格・・・」とさえ感じていました。

しかし、以前読んだ堀江貴文さんの著書『本音で生きる』の中に「バランスなんて取ろうとするな。仕事、家庭、趣味、すべてのバランスを取ろうとする人は中途半端になる。」といったような言葉があったのを思い出し、これまでの思い込みを捨て、「私はTOEIC満点のために頑張っているんだから仕方ない!」と割り切ってからは気持ちも楽になりましたし、何より夜の貴重な学習時間を確保できるようになりました。

もし皆さんが誰かの価値基準でバランスを取るために頑張っていることや時間を割いていることがあれば、そこを見直し、自分の価値基準で、今のご自分にとって重要なことのために時間を使ってみてはいかがでしょうか。

2. TOEICの優先順位を上げる

厳しい言い方かもしれませんが、私は「忙しくて時間が取れない」は言い訳だと思っています。TOEICの勉強時間が取れないのは忙しいからではなく、ほかのことより優先順位が低いから。

私は、TOEICの優先順位を高くしてからは、朝食を作りながら公式問題集のリスニング問題を1.5倍速で聞き、仕事のお昼休憩中に文法問題を解き、夜は大好きな海外ドラマを封印してひたすら模試を解いていました。友人とランチをしたり、メールをしたりする時間すらもったいなく感じ、TOEIC優先の生活を送っていました。今思えば人間らしさのない残念な生活ですが、そのときの私にとって、TOEICで満点を取ることの優先順位はそれほど高かったのです。

今の皆さんにとってTOEIC学習の優先順位はどのあたりでしょうか。もし10位くらいにあるとしたら、短期間でTOEICスコアアップは難しいでしょう。TOEICスコアアップが絶対に必要な方はご自身の生活を見直し、「今だけは」TOEICのために諦めることをピックアップしてみてください。そうです、その生活はずっとは続きません。目標のTOEICスコアを取得するまでの期間限定でTOEICの優先順位をぐっと押し上げ、ご自身の未来のために頑張ってみませんか。

3. TOEICでスコアアップした後の目標を明確に思い描く

TOEICの目標スコアを取ることがゴールではなく、そこがスタート。その後どうしたいのかという明確な目標を思い描きましょう。私はこれがとても重要なことだと考えています。

私が満点を達成できたのは2019年9月ですが、実は2018年にも満点取得に挑戦したことがありました。そのときはただ単に「満点がほしい」と思っていました。それ自体が私のゴールだったのです。当時のベストスコアは980点。あと10点ならすぐだろうと簡単に考えていたものの、2、3回挑戦してもなかなか満点には手が届かず。そのうちに「980点でも満点と10点しか違わないし、すごいよ!」という周りの声に逃げ、満点を目指すのを諦めました。

2019年7月にもう一度本気で満点を目指すと決めたときには、私のコーチングを受けてくださっている生徒さんに見せたい姿があったのはもちろんですが、「なぜその点数が欲しいのか」「その点数を達成した私は、次に何をしたいのか」が明確になっていたこと、そしてまだ満点講師ではない私に、一緒にセミナーを開催するチャンスを下さった、70回以上満点を取得されている濱崎潤之輔先生に少しでも近づきたいという思いがあり、気持ちがぶれることなく、挑戦し続けることができました。

皆さんもぜひ、その目標を達成した後にどのような世界が待っているのか、そこから何に挑戦したいのかを思い描いてみてください。

机に向かわずとも英語の勉強はできる!

満点を目指して勉強する中で、「日本に住みつつも、英語に触れる時間」が増えていきました。「勉強は机に向かわないとできない」と思っている方もいるかもしれません。でも、そんなことはまったくありません。

そもそも英語は「コミュニケーションツールの一つ」なので、机に向かわずとも英語に触れる機会は山ほどつくることができます。私が英語に触れている時間のうち80%は机以外の場所で、スキマ時間を活用したり、ながら学習を取り入れたりしています。次回の記事では、日本にいながらどのように英語環境を作っているのかをご紹介したい思います。

TOEICの勉強は未来への投資

昨年の3月以降TOEIC公開テストの受験ができなくなってしまってから、多くの学習者の方々から「モチベーションが上がらない」というお声を頂きました。しかし、IIBC(TOEICの実施団体)の皆さんの尽力のおかげで、最近では申し込みをすれば高確率で受験ができるようになりました。

さらに、Stay Home中に勉強に力を入れた努力が実り、一気に100点以上スコアを伸ばして次の目標に向かってスタートされた生徒さんからのご報告も多数頂いています。皆さんのやる気が盛り返している姿を見ることは何よりもうれしいです。

今やっている努力は絶対に無駄になりません。今、やりたいことを我慢して学習に割いている時間は、「犠牲」ではなく未来への「投資」です。おうち時間を活用し、お互いに目標スコアを達成できるよう一緒に頑張っていきましょう。

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星名亜紀

星名 亜紀(ほしな あき) 英語コーチ、TOEIC講師。大学卒業後は全日本空輸株式会社で客室乗務員として勤めたのち、外資系企業にて外国人役員秘書を経験。現在は完全マンツーマンの英語コーチのほか、専門学校のエアライン科や企業研修でTOEIC講師として活動中。また、濱崎潤之輔先生と一緒に「濱崎TOEIC研究所」オンラインサロンを開講中。TOEIC L&Rテスト990点。英検1級。
Instagram: https://www.instagram.com/hoshina_aki/