スキマ時間を活用してTOEIC満点を目指そう!伸び悩みを乗り越えるためのポイント3つ

濱崎潤之輔さんと星名亜紀さんの交互執筆連載!通勤電車の中で、バスを待っている間に、寝る前の時間やお昼休憩、家事の合間に・・・。忙しい中でもなんとか時間を見つけてTOEIC(R)L&Rテストのスコアアップを目指したい人のための学習法を紹介します。第1回では、星名さんが、TOEIC満点を取るまでのご自身の経験談と、スコアが伸び悩んだときのマインドセットを紹介します。

「忙しい人のための」TOEIC塾、連載スタート!

皆さんこんにちは!英語コーチの星名亜紀です。大学卒業後は客室乗務員として勤務し、外資系企業での秘書へと転職。現在は複業会社員をしながら、専門学校のトラベルエアライン科でTOEIC講師としても活動しています。

この新連載では、濱崎潤之輔先生と一緒に、 「忙しいあなたのための」TOEIC L&Rテスト(以下TOEIC)の学習法をシェア していきたいと思います。

間もなく4月も終わりを迎え、2021年も3分の1が過ぎてしまいましたね。きっと皆さんは、今年も新年の誓いを立てたのではないでしょうか。

その目標はどこまで順調に進んでいますか?すでに「目標を立てたことすら忘れていた!」という方もいらっしゃるかもしれません。

でも大丈です。ここでしっかりと目標を立て直し、スキマ時間をうまく活用しTOEICスコアアップを狙っていきましょう!

第3回からは具体的にスキマ時間の見つけ方やスキマ時間での学習方法についてお話ししていく予定ですが、今回は、私が満点を取るまでのことについて書いてみようと思います。

公式問題集を2、3回解いて満足していませんか?

私が初めてTOEICテストを受けたのは、大学生のとき。客室乗務員の採用試験を受けようと思い、募集要項にTOEICテストのスコアが明記されていたため、取りあえず公式問題集を購入。

その頃は、「公式問題集を2、3回解いておしまい!」。公式問題集を活用してシャドーイングをするとか、精読をするとかはまったくせず(むしろシャドーイングや精読という勉強方法すら知りませんでした)、なんとなく数回解いて答えを覚えてきたらその本は終了!・・・そんな勉強しかしていませんでした。

今私のところに来てくださる生徒さんを見ていると、当時の私と同じような方に頻繁に遭遇します(笑)。

公式問題集を何度か解いて答えを覚えてしまうのは当たり前。そこからが本当の勉強のスタート です!

この辺りは、今後この連載で紹介する「スキマ時間を使った学習法」の中で具体的に解説していきたいと思います。

初TOEIC受験の感想は「なんでこんなに長いの!」

大学生で初めて受けたTOEIC。「本当に使える英語力を伸ばしたい」というより、単に就職のためにスコアを必要としていました。

当時は学生だったので、朝から夕方まで椅子に座る生活には慣れていましたが、それでも2時間のテストは苦痛でしかありませんでした。最後の方になると集中力、そして時間との闘い。

残り10分くらいのところで、「あ?、全然終わらない?!!」と焦って飛ばし読みをし、そのせいで文章の内容がちゃんと頭の中に入らず、 結局読み返して、余分な時間をかけてしまっていました (この経験があるから、今皆さんのお悩みを伺うと共感ポイントがたくさんあります!)。

900点以上取れるようになった後も、数年前に普段の学習に精読を取り入れ、公開テスト本番でも 「速く読むこと」ではなく、「一度でしっかり内容理解すること」を意識する ようになるまで、ずっとこの傾向は続きました。

初受験のときに幸運にも800点を超え、JALやANAで求められる600点を大きく上回ったことに 安心し、それ以上TOEICを突き詰めることをしなかったので、そこから数回受けるも、スコアは少し上がったり下がったりの状態。

そんな私が、将来 こんなにTOEICテストに夢中になる とは思ってもいませんでした!

985点と990点満点の違い

2019年9月に990点満点を取るまで、私の最高スコアは985点でした。

ブログ等でプロフィールを書くときに、「TOEIC L&Rテスト 990点講師」と書けたらいいなと思いつつ、周りの「もう985点あるんだったら、990点とそんな変わらないし、全然いいんじゃない?」という優しい言葉や、985点でも私を頼ってレッスンを受けてくださる生徒さんもいらっしゃったことに甘え、満点を取るための対策をしっかりと行いませんでした。

しかし、「今後英語コーチとしてやっていく!」と覚悟を決めたとき、 「生徒さんよりまず自分自身が目標を達成するべきでは?」と考えを改め、満点を取ることを決めました

そして、 Instagramで勝手に「満点を取ります!」と宣言 。後には引けない状況をつくりました。

私の弱みは、語彙・語法問題と、2時間というテストに打ち勝つ集中力。

そこからは 毎日模試を200問、2時間ちゃんと時間を計って解く生活 を始めました。

この連載テーマでもある「スキマ時間の活用」、つまり忙しい生活の中でスキマ時間を活用するのは本当に大切なことですが、公開テストでいつも最後の方で集中力が切れ、体力が持たないことが大きな課題だった私にとっては、「2時間通しで解く」ということは満点取得のためにとても大切なことだと考えていました。

当時はスキマ時間を活用して語彙・語法の問題を解いたり、シャドーイングをしたりしつつも、 必ず夜寝る前に2時間の模試を解く修行僧のような生活 をしていました。

夜、なかなか寝付かない子どもをやっとのことで寝かすと、遅いときは23時過ぎから模試を解き始め、終わる頃には1時を超えていたこともしばしば。そして、 その生活を1カ月半続けた後の公開テストで、初めて990点満点を取ることができました

この期間にこれだけ必死になってTOEICの学習をしたことで、得たものはたくさんあったと感じています。語彙力が付いたり、英文を読む速度が上がったり、内容理解もずっと確実にできるようになったりと、英語力が上がったことはもちろんですが、それ以上によかったのは、 「ついに目標を達成できた!」と達成感が得られたこと、そして「私もやればできるんだ!」と自信が付いたこと かもしれません。

今読んでいる洋書『GRIT: The Power of Passion and Perseverance』(日本語版:『やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』)は、私の最も尊敬するTEDスピーカーのうちの1人、アンジェラ・ダックワースさんの本ですが、その中でも 「やり抜く力が生まれ持った才能以上に大切であること」 が述べられています。

皆さんが英語学習を続けていく上で参考になることがたくさん述べられていますので、日本語でも英語でも、ぜひお時間を見つけて本書を読んでみることをおすすめします!

点数が伸び悩んだときの大事なポイント3つ

TOEIC学習者の皆さんから、よく 「点数が伸び悩んでいます。今の学習方法が合っているのかわかりません」 というお悩みの声を聞きます。

私は運よく、本気で満点を目指してから1カ月半の修行で目標を達成できましたが、皆さんの中には、1年くらいずっと勉強を続けているのに全然スコアが上がらない方や、目標を達成したと思ったら次のテストでは一気に50点以上落ちてしまったという経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

私が伸び悩みの時期に大切だと考えていることが3つあります。 まずは、英語学習の中に楽しみを見つけること。そして、目標をもう一度思い出すこと。最後に、人と比べずマイペースでいることです。

1. 英語学習の中に楽しみを見つける

英語は試験のためにあるものではなく、あくまでコミュニケーションツールの1つ。机に向かって学習をする以外にも、英語に触れる環境はいくらでもつくることができます。

テスト勉強に疲れてしまったときには、好きな洋楽を聴いたり、Netflixで洋画や海外ドラマを観たり、 自分が純粋に「楽しい」と思える方法で英語に触れる時間をつくってみてください 。英語とのお付き合いは、きっと今だけではなく一生もの。「英語に触れていると楽しいな」という気持ちは、いつも持ち続けてほしいと思います。

2. 目標をもう一度思い出す

そして、テストスコアにこだわり過ぎてしまうと、そもそも自分がなんのために英語学習を始めたのかを見失いがちです。しかし、きっと皆さんの最終目標は、スコア以上のところにあるのではないでしょうか。

例えば、「英語ができるようになったら転職して新しい可能性に挑戦したい!」「日本に来てくれた外国人の方たちに、日本の魅力をもっとお伝えしたい!」など。

なかなか点数が伸びずに苦しくなってしまったときには、 ご自身が英語学習を始めようと思ったきっかけをもう一度思い出してみましょう

3. 人と比べずマイペースでいる

最後に、 いつでもマイペースでいることを忘れないでください

学習仲間がいることはとても有益で、InstagramやTwitterなどで知らない人とつながり、励まし合いながら学習を続けている方もいらっしゃるかと思います。私がTOEIC満点を目指したときも、英検1級を目指したときも、Instagramでつながっている方たちの投稿にはたくさん励ましてもらいました。

しかしどんな場合でも、 「それでも私は私!」と割り切ってマイペースでいることが大切 です。ライフスタイルや得意・不得意な分野、現在の英語力、目指している英語力、それらはすべて一人ひとり異なります。

同じように860点を目指して学習していた方が目標達成し、自分だけが700点台にスコアダウン・・・という状況になれば、落ち込んでしまうのは当然ですが、 「きっと私だってスコアには表れていない力が付いているはず!」 と信じ、自分のやるべきことをコツコツと続けていくことが大切です。

忙しくても大丈夫!一緒に目標を達成しましょう

きっと皆さんは毎日の忙しい生活の中で、どうやってTOEICの学習時間をつくろうかと試行錯誤されているのではないでしょうか。

4月から新しい環境になり、プライベートの時間をつくりにくくなってしまった方もいらっしゃるでしょう。計画を立てたものの、仕事や家庭の都合で、思うように学習が進まず、イライラすることもあるかもしれません。

でも、同じように忙しい中でも、なんとか時間をやりくりし、目標を達成されている方がたくさんいらっしゃいます。 だからあなたも大丈夫! 諦めずに目標達成に向かって努力し、TOEICスコアを達成したときには、 きっと英語力以上のものを得られるはず です。

この連載ではこれから、 忙しい皆さんでも毎日の生活に取り入れていけるような「スキマ時間の活用方法」 をいろいろとご紹介していきます。

ぜひ一緒に目標に向かって頑張っていきましょう!

星名 亜紀
星名 亜紀

* 英語コーチ、TOEIC講師。大学卒業後は全日本空輸株式会社で客室乗務員として勤めたのち、外資系企業にて外国人役員秘書を経験。現在は完全マンツーマンの英語コーチのほか、専門学校のエアライン科や企業研修でTOEIC講師として活動中。また、濱崎潤之輔先生と一緒に「濱崎TOEIC研究所」オンラインサロンを開講中。TOEIC L&Rテスト990点。英検1級。 Instagram: https://www.instagram.com/hoshina_aki/

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