編集部が選んだ、おすすめのTOEIC対策に役立つアプリを、「総合」「単語」「文法」「リスニング」の強化別に、アプリの選び方と併せて紹介します。この記事で紹介したスマホアプリで勉強し、TOEIC受験でスコアアップを目指しましょう。

TOEIC Listening & Reading Testは、単語や英文法の知識、リスニング力、リーディング力などの実力を測るテストです。テスト対策では、苦手分野を作らない英語学習が欠かせません。また、TOEICならではの出題形式に慣れる必要もあります。

本記事では、TOEIC形式の問題を解きながら総合的なトレーニングができるアプリの他、「語彙」「文法」「リスニング」など、苦手分野を重点的に聞耐えられるものを紹介します。

知っておきたいスマホアプリの選び方

TOEICのスコアを上げたいと思ったとき、多くの方が教材や参考書を活用されるかと思います。

しかし、最近ではスマートフォンやタブレットを活用して学習する人も増えてきました。TOEIC対策のアプリも多くリリースされており、効率的に学習ができる便利なツールとなっています。

そこで、おすすめアプリを紹介する前に、「選び方」についてポイントを絞ってご紹介します。

ポイント1　コンテンツの質と量

TOEIC対策アプリを選ぶ際には、コンテンツの質と量が重要です。正確で豊富な教材が含まれているかを確認しましょう。

ポイント2　コストパフォーマンス（価格と質のバランス）

アプリの価格も大きな要因です。無料のアプリも多くありますが、有料のアプリの方が質が高いこともあります。価格と提供されるコンテンツの質を考慮し、コストパフォーマンスが良いアプリを選ぶことが重要です。

ポイント3　鍛えたい英語分野

TOEICにはリーディングとリスニングの2つの分野があります。また、語彙力や文法力など、自分が何の力を重点的に鍛えたいのかを考え、それに特化したアプリを選ぶことも効果的です。

ポイント4　利用者の評価とフィードバック

アプリのレビューや評価をチェックすることも大切です。利用者の声を参考に、実際の使用感を知ることができます。

ポイント5　カスタマイズ機能

自分の学習スタイルに合わせてカスタマイズできるアプリを選ぶと、より効率的に学習が進められます。

おすすめのTOEIC対策アプリ

まずはTOEICについて、総合的にトレーニングを積むことができるアプリを紹介します。

「総合力」を強化する

Santaアルク

TOEIC対策だけでなく、英語の総合力を鍛えられるオールインワン型のアプリで、テスト15回分という豊富な問題を収録しています。

AIが学習者の解答傾向から、TOEICの理解度やスコア予測、英語力の分析を行い、スコアアップに直結する学習を自動生成します。400万人の学習データと約3億問の解答データを学習した独自のAIが搭載されており、学習者の実力を正確に診断し、一人一人に合わせたカリキュラムを提案できるのが特徴です。

約12問から成る「診断テスト」を受けると、TOEICの予想スコアを95%以上の精度で予測。自身の今の英語レベルをすぐに判定してから、学習に取り組むことができます。

スタディサプリENGLISH TOEIC（R）L&Rテスト対策

リクルートの手掛けた学習アプリとして、高い人気を誇るのが「スタディサプリ」シリーズです。こちらは、TOEICの全パートの対策に特化しています。

まず、予備校講師でありきわめて高い知名度を誇る関正生氏による動画授業が魅力的です。問題に対する答えというより、各パートの対策の立て方や勉強法、もちろん英語の学習法など、学習を進めるためのコツを分かりやすく解説してくれています。

またディクテーション問題が豊富に用意されており、聞き取った内容を入力する作業を繰り返すことでリスニング力を飛躍的にアップさせられます。シャドーイングのコーナーもあり、リスニングだけでなくスピーキング力の強化にも活用できます。もちろん、全パートの出題形式に合わせた演習問題も用意されています。毎月問題が配信されており、コンテンツがブラッシュアップされるのが特徴です。

毎月課金されるため、あらかじめ学習計画を立ててから利用し始めるとよいでしょう。利用する前に、TOEICの本番や模試を一度受けてみてどのパートが苦手なのか把握することをおすすめします。

abceed：映画やドラマ/TOEIC(R)/英検(R)で英語学習

さまざまな教材コンテンツを一つに凝縮したようなアプリです。提携している教材の音声を無料で聞いたり、その教材を別途購入したりすることで、その問題をabceed上で解くことができたりと、複数の教材を管理する手間を省いてくれます。提携教材の中にはTOEICの公式問題集や「金のフレーズ2」なども含まれており、TOEIC向けの単語・文法・リスニング・リーディング学習も問題なく可能です。

問題を解いたら自動採点とスコア分析、最適な問題のレコメンドなどもやってくれるため、自分で判断することなく学習に集中できます。プレミアム会員（月300円～）になれば、ディクテーション機能や問題の絞り込みなどさらに多彩な機能を使えるようになります。

ここからは特定の分野に特化して、英語力が鍛えられるアプリを紹介します。

「語彙」を強化する

キクタン All in One TOEIC

ベストセラー「キクタンシリーズ」の3種類の単語集を一つのアプリに凝縮。TOEICの単語対策をこのアプリ一つだけでカバーできるのは、学習者にとって大変助かります。

可能であれば、単語ごとに記載された例文の読み上げ音声だけでも追加購入してリスニング力も鍛えられるようにするとよいでしょう。

GENIUS動画英単語2200

2200個の単語全てに動画の解説が付いています。価格は1200円ですが、コンテンツ量だけでいえば、他の単語集に劣らないレベルです。また、詳しい解説が付いた「学習モード」、暗記カードの要領で使える「暗記モード」、覚えられたかどうかをチェックするための「テストモード」があり、単語を深く理解して覚えやすくする工夫が詰まっています。

一般的な単語集が無味乾燥で覚えられないと感じる人や、英語の初心者など、これまで苦手意識を持っている人ほど動画解説を利用するのに適しています。

ジーニアス英和・和英辞書

英語学習に欠かせない辞書「ジーニアス」のアプリ版です。価格は5000円とかなり高いですが、英和辞書と和英辞書の書籍版を購入するより30％以上安く済みます。

基本的にオーソドックスな辞書ではありますが、書籍版にない機能として音声読み上げや単語のコピー＆ペーストなどに加え、「なぞってジャンプ」と呼ばれるものもあります。

この「なぞってジャンプ」とは、アプリ中の単語をなぞることで英和・和英をまたいで検索できる機能です。単語検索がスピーディーになり、学習効率がアップします。

コンテンツが多いのに軽快に操作でき、不便さは感じられません。英語力の高さによらず、学習の助けになるはずです。TOEIC学習のお供に、スマホへインストールしてみてもよいのではないでしょうか。

「英文法」を強化する

動画英文法2700

英文法の解説アプリとして高い評判を得ているのが、この動画英文法2700です。アプリ名の通り、2700問の英文法問題に対して動画の解説が付いています。文字では頭に残りにくいという人でも、動画で解説してくれるのなら理解しやすいのではないでしょうか。文法だけでなく構文も解説してくれますので、リーディング力のアップも期待できます。

コンテンツ量が多く解説が丁寧であるため、英語に苦手意識を持つ学生や社会人が文法を学び直すのに最適です。文法問題が苦手と言う方は、こちらの動画英文法を利用して文法の総復習をするとよいでしょう。

早打ち英文法

いきなりTOEICの対策となるとハードルが高いと感じるなら、気軽に英文法の復習ができるこのアプリがおすすめです。英文法や英単語関連のアプリの多くは、コンテンツ量が多いだけに有料となりがちです。しかし早打ち英文法は無料で利用できるため、「ちょっと英語の復習でもしようかな」と思い立った人が最初に使うのにおすすめです。

「正しい順序で風船を割る」というゲーム性、かわいらしいイラストが取り入れられており、あまり「勉強している」と意識することなく学習を進められます。動詞の活用や中学英文法など、基礎からスマホで復習できるアプリはほかになかなかありません。こちらで文法の基本を身に付けたら、TOEIC対策のアプリや書籍へ進みさらなるレベルアップを目指しましょう。

「リスニング」を強化する

ListenUp - 英会話リスニングチャレンジ

TOEICでは、アメリカ英語以外のリスニングが必要になるケースもあります。したがって 、イギリス英語やオーストラリア英語のリスニングにも取り組んでおきたいところです。

この「英会話リスニングチャレンジ」はTOEIC向けに作られたアプリではありませんが、イギリスやオーストラリアなど各国の英語のリスニングができるという特徴があります。2名の会話を聞いてクイズに答えるだけというシンプルな構成ではありますが、各国の話者のナチュラルスピードの英語を体験できます。

会話スピードが速いので、決して初級者向けではありません。TOEICですでに600点以上獲得できた人が、さらなるリスニング力のアップを目指すのに利用するとよいでしょう。

duolingo

英語のみならず、非ネイティブ向けにさまざまな言語の学習コンテンツを収録したアプリです。無料で単語やリスニング、スピーキングと幅広く学ぶことができます。

単語のレベルはそれほど高いわけではなく、リスニングする会話のスピードもゆっくりであるため、初心者の方に適しています。スピーキングも学習に取り入れることで、TOEICにとどまらない英語力を身に付けるようにするとよいでしょう。

無料で利用でき、コンテンツが豊富で多言語対応であることから、世界で最もダウンロードされた言語学習アプリとも言われています。効果は折り紙付きとも言えるので、TOEICの本番や模試の問題レベルに全くついていけないと感じている人は、最初にduolingoのマスターを目指すのがおすすめです。

まとめ

紙の本での勉強もよいですが、手軽にどこでも開ける良質なアプリを幾つかインストールしておけば、隙間時間でも有意義なテスト対策ができるはず。今回ご紹介したアプリを使って、TOEICの点数を飛躍的にアップさせましょう！

ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう！

トップ写真：Rodion Kutsaiev from Unsplash

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