近年、留学試験として急速に存在感を高めているDuolingo English Test。すでに世界6000以上の大学などが入学要件として認めている一方、日本ではまだ情報が十分に広がっているとはいえません。Duolingo English Test対策の著書がある西部有司先生に、テストの特徴と対策のポイントを聞きました。
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Duolingoはどんなテストなのか
――Duolingo English Test(以下DET)は、TOEFLやIELTSとかなり形式が違いますよね。
そうですね。問題形式がかなり独特です。ただ、文章の内容そのものは特別に奇妙というわけではありません。単語や文法、コロケーション(単語の組み合わせのパターン)など、英語の基本的な知識が問われている印象ですね。
アカデミック色はそれほど強くない
――TOEFLやIELTSと比べて、アカデミック色は弱いという印象があります。
テストの構造上、文章が短いので、アカデミックなジャンルを深く扱うことは難しいですね。ただし語彙については、それなりにレベルの高い単語も出てきます。
単語の出題はかなり幅広い
――先生はDETの単語集も書かれていますが、他の試験の単語と違う点はありますか。
TOEFLやIELTSはかなりアカデミック寄りの単語が多いんですが、DETはもう少し幅広い語彙が出ます。ですから、既存のTOEFLやIELTS対策の単語集をそのまま使うと、ややレベルが高すぎる部分もあります。
――逆に言うと、語彙の難易度が極端に高いわけではない。
そうですね。それが一因で、スコアが出やすいという面もあると思います。
「偽単語問題」というユニークな形式
――DETには、本物の単語かどうかを見分ける問題がありますね。
いわゆる「偽単語(pseudo word)問題」ですね。語学研究の概念としては以前からあるものですが、それをテストに取り入れたのはDETが初めてだと思います。
――語彙力を直接測るわけですね。
そうですね。英単語をどれくらい知っているかを、比較的シンプルに測る方法です。
アダプティブテストの仕組み
――DETはアダプティブテストを採用しています。
受験者の解答によって次に出題される問題の難易度が変わる仕組みですね。この方式だと、少ない問題数で正確に能力を測定できるので、試験時間を短くできます。
――だから1時間程度で受験できるわけですね。
そうです。この手軽さが人気の理由の一つだと思います。
対策のポイント
――DET対策として重要なことは何でしょうか。
まずは形式に慣れることですね。問題形式が独特なので、最初は戸惑う人が多いと思います。それから語彙力と基本的な文法力。この2つが非常に重要です。また、スピーキング、ライティング問題の種類も意外と豊富なので、こちらへの対応力も軽視できません。
Duolingo English Testはさらに広がるのか
――DETの対策教材はまだ少ないですよね。
まだ始まったばかりなので、しばらくは総合的な参考書が中心になると思います。将来的には、スピーキングだけ、ライティングだけといった専門的な教材も出てくるかもしれません。
――今後、Duolingoはさらに広がると思いますか。
可能性は高いと思います。IELTSがTOEFLを逆転したようなことが、DETでも起きる可能性があります。特に若い世代には受け入れられやすいテストですね。
留学を目指す人へ
――この変化に戸惑っている人も多いかもしれませんが、最後に留学を目指している皆さんへ、先生からのメッセージをお願いします。
留学はとても大きな目標です。その分、試験対策は大変です。ですから、勉強の優先順位をしっかりつけて取り組んでほしいですね。努力は必要ですが、留学が叶えばその先には大きなリターンがありますよ!




