ハロウィーンといえば『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』|サリー目線で読む英語ストーリー

ハロウィーンにまつわるディズニー作品といえば、ティム・バートン作『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』。英語学習アプリ 「ファンタスピーク」 に、ヒロインであるサリーの視点から再構成した[ショート版]『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(サリー)が新たに追加。その物語を一部引用しながら、サリーの心の声を英語と日本語でたどります。

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』ってどんな話?

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(The Nightmare Before Christmas)は、ティム・バートンによる映画。
ハロウィンタウンのカボチャ大王ジャックが、クリスマスの世界に憧れ、自分たちなりの“ハロウィーン流クリスマス”を作ろうとする物語。

サリーってどんな人物?

ハロウィンタウンに住むサリー(Sally) は、マッドサイエンティストのフィンケルスタイン博士が作った「つぎはぎ人形」。
ハロウィンタウンのカボチャ大王、ジャック・スケリントン(Jack Skellington)を慕っています。

サリーの日常

物語の冒頭の、自己紹介シーンを英語で読んでみましょう。

I am Sally, a living rag doll.
I was created by the scientist Dr. Finkelstein.
He’s always trying to keep me trapped at home.

私はサリー、布でできた人形。
科学者のフィンケルスタイン博士に作られた。
彼はいつも私を家に閉じ込めておこうとする。

英語表現:受動態「~された」

“I was created by the scientist Dr. Finkelstein.” は受動態(be + 過去分詞)。
「〜される側」を主語にした文で、動作主を示すときはby + 人を使います。

ジャックに惹かれるサリー

ある夜、サリーはフィンケルスタイン博士の元をこっそり抜け出し、ハロウィンタウン大王ジャック・スケリントンの嘆きを耳にします。
ジャックは同じような毎日に飽き飽きしていたのです。その思いにサリーは深く共感します。

I hear Jack Skellington singing about how tired he is of this afterlife.
I understand exactly what he means.
If only I could get up the courage to tell him he’s not alone.

ジャック・スケリントンが、この死後の世界にどれだけ飽き飽きしているのか歌うのを聞く。
彼の言いたいことは本当によく分かる。
あなただけじゃないって彼に伝える勇気さえ出せたなら。

英語表現:仮定法「もし~できたら」

“If only I could ...” は、仮定法過去の形です。
実際にはできていないことを「もし〜できたらいいのに」と願うときに使います。
“If I could ...” よりも “only” を加えることで、叶わない願いをより強く表します。

新しい生き方へのあこがれ

サリーは、ジャックが見つけた“クリスマスタウン”の話に心を動かされます。
毎日が繰り返しだと思っていたのに、「私にも新しい生き方があるかもしれない」と感じ始めるのです。

I thought I’d be stuck sneaking out and coming home forever.
But then Jack tells us all about Christmas Town!
I decide that if he can find a new way to live, I can, too.

抜け出しては家に帰るということを永遠に続けるのだろうと思っていた。
ところがそのとき、ジャックが私たちみんなにクリスマスタウンのことを話す!
彼が新しい生き方を見つけられるなら、私にだってできるんだと、私も決心する。

英語表現:would「~だろう」

“I’d” は “I would” の短縮形で、“I thought I’d be stuck ...” は “I thought I would be ...”ということ。
過去の時点からみた未来をあらわす表現で 「〜だろうと思っていた」という意味になります。

クリスマスへの不穏な予感

クリスマスの準備に夢中になるジャック。
しかしサリーは、ジャックがつくるハロウィン流のクリスマスに不安を感じ始めます。

I pluck a flower ... which turns into a Christmas tree ... which bursts into flames!
That cannot be a good sign.

私が花を摘むと……それはクリスマスツリーに変わって……燃え上がる!
そんなの、いい兆候のはずがない。

英語表現:cannot 「~のはずがない」

“That cannot be a good sign.” は、cannot / can't + 動詞の原形「〜のはずがない」と強い否定の推量を表す。
That’s not a good sign. より確信度が高い言い方です。

やっと見つけた“私自身”

最終的にサリーとジャックは、誘拐していたサンディ・クローズをハロウィンタウンの嫌われものウギー・ブギーから救いだします。
そのとき、彼女の中で何かが変わりました。

Finally, Jack sees me for who I want to be.
...
I am Sally.
And I am more than just someone’s doll.

やっと、ジャックは私のことを、私の望む通りに見てくれる!
...
私はサリー。
もう、ただの誰かのお人形じゃない。

英語表現:関係代名詞 who「~という人」

Jack sees me for who I want to be.は、関係代名詞 who が使われていて少し複雑に見えますね。
順番に見ていきましょう。

・ “I want to be …” は「〜になりたい」
・“who I want to be” = 私がなりたい(と思う)人物=なりたい自分
・ “see A for B” = AをBとして(の本質で)見る
Aにあたるのが、me(私)。Bにあたるのが、who I want to be(なりたい自分)

つまり、 “Jack sees me for who I want to be.” 全体で「ジャックは、私が“なりたい自分”としての私を見る」という意味になります。

英語で“サリーの物語”を味わおう

紹介した英文は、「ファンタスピーク」の[ショート版]『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(サリー)からの一部引用です。

物語全文はアプリで読むことができ、英語音声もついているので耳からの学習もばっちり。
さらに、本文に登場する単語クイズやスピーキング練習機能で、物語を楽しんでいるうちに英語が身につきます
「ファンタスピーク」で、いままでにない楽しいだけの英語学習体験をお楽しみください。

▼「ファンタスピーク」のダウンロードはこちらから

英語で読むディズニー作品シリーズ

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

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