「英語力に直結する語彙力をつけたい」そんな英語学習者に長年選ばれてきたのが、アルクの英単語帳『究極の英単語』シリーズです。本記事では、『究極の英単語』がどんな単語帳なのかをはじめ、レベル別の違いや選び方、効果的な使い方を、初めての方にもわかりやすく解説します
目次
『究極の英単語』シリーズって?
『究極の英単語』は、語学教育出版社アルクが長年にわたり蓄積してきた英文データと語彙研究をもとに制作した英単語帳シリーズです。
発行から約20年にわたるロングセラーで、シリーズ累計80万部を突破しています。
さらに2024年は、最新の英語使用データに基づいて内容を刷新し、『改訂版 究極の英単語』として生まれ変わりました。
膨大な語彙データから作られた「日本人」のための単語帳
英単語帳の中には、編集者や著者の経験に依拠したのもありますが、『究極の英単語』はそうした作り方とは一線を画します。
『究極の英単語』は、アルク独自の語彙基準「SVL12000」をもとに制作されており、「日本人にとって本当に必要な英単語」だけを、無理のない順序で学べるよう設計されています。
そのため、初級から超上級まで語彙力を積み上げていくことができます。
アルク独自の語彙基準、SVLって何?
SVL(エス・ブイ・エル)は、“Standard Vocabulary List(標準語彙水準)”の頭文字をとったものです。
- ネイティブスピーカーがよく使うか
- 日本人の英語学習者にとって役に立つか
を基準に、「日本人が学ぶべき英単語1万2000語」を12段階に分けた語彙リストです。
はじめに学ぶとよい英単語1000語がSVL 1、次の1000語がSVL 2……といった具合に、1000語ずつの区切りで、SVL 12まであります。
SVLは、2000年代の発表から20年を経て、2024年に「新SVL12000」へ全面刷新されました。
現代の英語使用実態・教育改革・試験改訂に合わせて語彙の追加・削除が行われています。
SVLは各種英語検定試験の単語を幅広くカバー
SVLは主要な英語試験との対応が非常に高く、
たとえば、
- SVL3までの単語で、英検3級の語彙の約98.7%をカバー
- SVL5までの単語で、英検2級の語彙の約98.4%をカバー
しています。
改訂版『究極の英単語』は、この最新の新SVL12000をもとに制作されているため、「本当に必要な語彙だけ」を無駄なく、効率よく学べる単語帳になっています。
結論:『究極の英単語』はこの基準で選べば失敗しない
先に結論からまとめると、『究極の英単語』は目的別に次のように選ぶのがおすすめです。
1.英語を基礎からやり直したい/中学レベルから不安
→ 『改訂版 究極の英単語 Vol.1』
2.英検・大学受験・TOEIC対策をしたい
→ 『改訂版 究極の英単語 Vol.2』
3.仕事や資格試験で英語を使いたい/TOEIC高得点を目指したい
→ 『改訂版 究極の英単語 Vol.3』
4.英語ニュースや洋書を読みこなしたい
→ 『改訂版 究極の英単語 Vol.4』
このあと、それぞれのレベルについて詳しく解説していきます。
どのレベルを選べばいい?(Vol.1~Vol.4の違い)
『究極の英単語』シリーズは、SVL12000の語彙をレベルに応じて4冊に分けているので、自分の覚えたい単語のレベルを選ぶと良いでしょう。

改訂版『究極の英単語 Vol.1』(SVL1~3)
- 対象:中学レベル/CEFR A1/英検3級/TOEIC 450~500点台
- 日本人英語学習者が最初に覚えるべき3000語
- 小・中学校で習う英単語の復習に
- TOEIC®テストや英検受験、ビジネス英語の基礎固めに
英語を「ゼロからやり直したい人」「基礎固めをしたい人」が最初に選びたい1冊です。
改訂版『究極の英単語 Vol.2』(SVL4~6)
- 対象:高校レベル~準上級/CEFR A2~B1/英検準2級~2級/TOEIC 500~700台
- 大学受験・検定試験前に絶対押さえたい3000語
- 「読む・聞く・書く・話す」英語力の基礎固めに
- 大学入試や英検など、英語試験の備えに
試験対策を強化したい人、日常英語から一歩進みたい人におすすめです。
改訂版『究極の英単語 Vol.3』(SVL7~9)
- 対象:英語上級/CEFR B2~C1/英検準1級/TOEIC 730~
- ビジネス・時事・アカデミックに対応する上級3000語
- TOEICや英語資格試験でハイスコアを狙う人向け
より実践的に英語を「使う」段階に進みたい社会人・大学生に最適です。
改訂版『究極の英単語 Vol.4』(SVL10~12)
- 対象:超上級/CEFR C1~/英検1級/TOEIC 860~
- 英語ニュースや洋書を読みこなす語彙3000語
- 大学入試、TOEIC、英検など主要試験の語彙を幅広くカバー
- 語源解説付きで難語も覚えやすい
Vol.4は、難易度の高い語彙を楽に覚えられる「重要語源36」が特長です。
どうやって使う?効果的な学習スタイル
『究極の英単語』の特長は、単語の選定法だけではなく、例文を中心に単語を覚える構造にもあります。
1冊あたり3000語の単語を覚えるのは単調になりがちですが、『究極の英単語』は「使える例文から覚える」学習スタイルで、効率よく学べる構成になっています。
たとえば、『改訂版 究極の英単語 Vol.2』の最初のページを見てみましょう。

The day’s agenda was altered in response to changes in regulations regarding agricultural imports.
その日の議題は、農産物輸入に関する規制の変更に応じて変更された。
この一文の中で、Vol.2で学ぶターゲット語は agenda / altered / agricultural の3つ。
例文の意味を確認しながら読むことで、自然とターゲット単語の意味も把握できる仕組みになっています。
アプリで学習すればさらに効率アップ
『究極の英単語』は紙の書籍だけでなく、アルクの公式アプリ booco(ブーコ)でも学習できます。
無料で音声と紙面の一部PDFを見ることができ、音声は速度を変更できたり、特定の場所を設定して繰り返し聞くことができたりと、「語学学習に欲しい機能」がつまっています。
booco Plusなら学習効率がアップ
無料でも十分“痒い所に手が届く booco ですが、booco Plusを有料で購読すると、有料限定機能が「使い放題+学び放題」になります。
booco Plusを利用すると、「クイズ」や「AI暗記」といったアプリならではの機能も使えるようになるので、単語の定着率をさらに高めることができます。
※書籍を購入した場合、アプリの有料機能を利用するには、アプリ内で書籍を購入するか、booco Plusの有料購読が必要です。
参考: boocoのAI暗記機能とは?
究極の英単語プレミアムって何?(Vol.4のさらに上)
『究極の英単語』には、Vol.4よりさらに上級者向けのプレミアムがあります。
ネイティブ知識人が使う語を選定しており、「英単語を極めたい」人におすすめです。
※『究極の英単語』プレミアムは、SVLに基づいた単語選定ではありません。
究極の英単語プレミアム Vol.1
- ネイティブ知識人が日常的に使う難関語彙1000語を厳選
- 3段階の難度で、無理なくレベルアップ
- 一流メディアを参考にした高品質な例文
究極の英単語プレミアム Vol.2
- Vol.1よりさらに難度の高い語彙を厳選
- 医学・金融・社会など専門分野の語彙も収録
- 反意語・類義語・語源・背景知識も充実
ネイティブの議論や論文、専門的な英語に挑戦したい方に向けた内容です。
究極シリーズで英語学習を極めよう
語彙力は英語力の土台です。
アルクには、SVLを切り口にしたリーディング・リスニング教材もあり、組み合わせて学習することで、覚えた単語を「読む・聞く」の中でさらに定着させることができます。
参考: SVLを軸したリスニングやリーディング教材ラインナップ
まとめ
『究極の英単語』は、
- 最新の新SVL12000に準拠した語彙リスト
- レベル別に無駄なく学べる4冊構成+プレミアム
- 例文中心の学習で「使える語彙」が身につく
- アプリ連携で継続しやすい学習環境
という点で、アルクが提供する語彙学習の決定版ともいえるシリーズです。
自分のレベルに合った1冊から始めて、「究極」の名にふさわしい語彙力を少しずつ積み上げていきましょう。
