英検®2級のライティングで得点を伸ばすには、要約問題と英作文それぞれの「型」を身につけることが重要です。合格点を狙うには、各問題の出題形式を理解した上で、解法の型に沿って書く練習を繰り返す必要があります。
この記事は、アルク刊『1カ月で攻略! 英検2級』のライティング対策パートの内容をもとに、Web記事向けに再構成したものです。要約問題・英作文で使える基本の「型」を、記事用に補足しながら紹介します。
英検2級ライティング問題の基本情報
英検2級のライティングは「要約問題」と「英作文」の2題で構成されており、合格を狙う上で最重要パートと言えます。具体的にチェックすべきポイントは次の3点です。
- ライティング対策が合否を左右する理由
- ライティングの出題形式と配点
- ライティングに使える時間の目安
まずは試験の全体像をつかみ、対策の優先順位を見極めていきましょう。
ライティング対策が合否を左右する理由
ライティングはたった2問で全体の約4分の1の配点を占めるため、合否を大きく左右するパートです。逆に言えば、ライティングで安定して得点できれば合格はぐっと近づきます。

効率よく高得点を狙うために必要なのは「型」を身につけることです。要約問題にも英作文にも決まった構成パターンがあり、型に沿って書く練習を重ねれば、本番でも迷わず手を動かせます。
型を覚えたら、時間が許す限り模試や過去問を解いて、問題の特徴と時間配分をマスターしましょう。
ライティングの出題形式と配点
英検2級のライティングは、要約問題と英作文の2題が出題され、それぞれ記述式で解答します。
要約問題では、150語程度の英文を45~55語に要約し、英作文では指定されたトピックについて自分の意見を英語で論述する形式です。
要約問題、英作文の採点は次のような4つの観点で行われ、各観点0〜4点の5段階評価、それぞれ合計16点満点となります。
要約問題
- 内容:要旨をとらえているか
- 構成:つなぎ言葉を使って論理的に構成できているか
- 語彙:適切な語彙を使い、表現を言い換えているか
- 文法:文法上の誤りなしに、文を言い換えているか
英作文問題
- 内容:トピックに対する明確な意見と、説得力のある理由が2つ書かれているか
- 構成:意見→理由2つ→まとめの構成で、論理的でわかりやすく書かれているか
- 語彙:適切な語彙・表現が使えているか
- 文法:文法上の誤りなしに、適切な構文を使えているか
スコアはCSEスコアに換算され、リーディング・リスニングと合算されて一次試験の合否が決まります。
ライティングに使える時間の目安
要約問題に約20分、英作文に約30分を確保するのが理想的な時間配分です。
リーディング・ライティングのおすすめの時間配分は、以下のとおりです。
- 短文の語句空所補充:8分
- 長文の語句空所補充:12分
- 長文の内容一致選択:16分
- 英文要約:20分
- 英作文:29分
得意な問題は素早く解き、配点の大きいライティングに時間を割く戦略がおすすめです。
英文要約の書き方とコツ
英文要約問題で高得点を狙うために、次の3点を理解しておきましょう。
- 要約問題の基本情報
- 「要点把握の型」で要約を組み立てる方法
- 要約問題で使える表現・論理マーカー
それぞれ詳しく解説します。
要約問題の基本情報
英検2級の英文要約問題は、150語程度の英語の文章を45〜55語に要約する問題が1題出題されます。
例題
以下の英文を読んで、内容を英語で要約しなさい。
●語数の目安は45語~ 55語です。
●解答が英文の要約になっていないと判断された場合は、0点と採点されることがあります。
When students are finished with classes each day, they usually go home to do their homework or spend some time relaxing. However, there is another choice that students can make. Many of them do club activities at their school.
What advantages does this have? Since students become members of a group with the same interests, club activities can help them make new friends. Moreover, students still have to eat dinner, finish their homework, and get ready for bed when they get home after their club activities, so they learn how to manage their time well.
However, some students may have problems keeping up with such a busy schedule. This can lead to them having more stress than other students. Also, if students get home late from club activities, they will have less time to spend with their families. Because of this, some of them may feel disappointed that they cannot talk with their families more.
「1カ月で攻略! 英検2級」 より引用
※2025年度第1回から語数が目安ではなく明確な指定になっています
社会的なテーマが扱われることが多いため、日頃からニュースや時事問題に触れておくと取り組みやすいです。
課題文は通常3段落構成で、第1段落に文章全体のテーマが提示されるパターンが基本です。第2段落と第3段落では、テーマに関する具体的な説明が展開されます。
特徴的なのは、第2段落と第3段落の内容が対立するケースが多い点です。たとえば第2段落で良い点、第3段落で悪い点が挙げられるなど、メリット・デメリット型の構成が頻出です。
「要点把握の型」で要約を組み立てる
要約は各段落から1文ずつ要点を抽出し、3文構成でまとめるのが基本の型です。
課題文の表現をそのまま引用せず、自分の言葉で言い換えながらつなぎ言葉を用いて論理矛盾なくまとめましょう。

ステップ①:1文目に「テーマ」を書く
第1段落を読み、文章全体の主題を1文でまとめましょう。
要約問題にはタイトルがないため、テーマは第1段落の1文目から読み取るのが基本です。ただし、冒頭が「前置き」にすぎないこともあるので、流れをしっかりつかんでテーマの核を見抜いてください。このとき、課題文の表現をそのまま引用するのではなく、自分の言葉で書き換えることがポイントです。
要約文は「読み手が課題文をまったく読んでいなくても概要がわかる」ものでなくてはなりません。1文目でいきなり代名詞や指示語を使わないよう気をつけましょう。
ステップ②:2〜3文目で、各段落のポイントをかいつまんで書く
第2段落以降の要点をそれぞれまとめていきます。すべての段落から何かしらのポイントを拾うのが原則です。
特に注意したいのが、1つの段落に複数のポイントがある場合の"Also" や "Moreover" といった「追加」の論理マーカーです。これらが出てきたら、その前後に別々の要点が含まれている合図です。片方だけ拾って、もう片方を落としてしまうと内容点の減点につながります。
ただし、2つの要点をそれぞれ別の文にすると、45〜55語の語数制限の中で1文が短くなりすぎ、構成点に響くこともあります。複数のポイントは and でつなげて1文にまとめるのがコツです。
ステップ③:「論理マーカー」で構成点を確保する
課題文と要約文の論理構成が一致していることを示すために、論理マーカーを積極的に使いましょう。とりわけ "however"(しかしながら)や "on the other hand"(一方)といった「逆接」、"also"(また)や "in addition"(加えて)といった「追加」のマーカーは、課題文の流れに合わせて必ず入れたいところです。
なお、45〜55語程度であれば段落分けや字下げは不要です。改行せずに、ひとまとまりの文章として書きましょう。
要約問題で使える表現・論理マーカー
論理マーカー(ディスコースマーカー)を適切に使うと、課題文と要約文の論理構成が一致していることをアピールできます。
採点者に「論理的に書けている」と評価されやすくなる重要なテクニックです。
特に押さえておきたいのは、逆接と追加を表すマーカーです。
- 逆接:however(しかしながら)、on the other hand(一方)
- 追加:also(〜もまた)、in addition(加えて)、moreover(さらに)
課題文に逆接や追加の流れがあれば、要約文にも対応するマーカーを必ず入れましょう。マーカーが抜けると論理の流れが伝わりにくく、構成点で減点される原因になります。
英作文の書き方とコツ
英作文で安定して得点するには、次の3つを押さえておきましょう。
- 英作文の基本情報
- 論理的でわかりやすい英作文の「型」
- 英作文で使える表現・フレーズ集
それぞれ詳しく見ていきましょう。
英作文問題の基本情報
英作文では、与えられたトピックについて、自分の意見とそう考える理由を80〜100語で書きます。
例題
以下の TOPIC について、あなたの意見と、そう考える理由2つを書きなさい。
●POINTS は理由に関して参考となる観点を示したものです。ただし、これら以外の観点から理由を書いても構いません。
●語数の目安は80語~ 100語です。
●解答が TOPIC に示された問いの答えになっていない場合や、TOPIC からずれていると判断された場合は、0点と採点されることがあります。
TOPIC
These days, people are often more interested in living in big cities than small towns. Do you think people will continue to move to such places in the future?POINTS
● Jobs
● Lifestyle
● Space
「1カ月で攻略! 英検2級」 より引用
こちらも社会的なテーマが出題される傾向にあり、教育・環境・テクノロジー・労働問題などが頻出ジャンルです。
トピックの最終部分は「Do you think 〜?(あなたは〜と思いますか?)」または「Do you agree with this opinion?(あなたはこの意見に賛成しますか?)」の形が一般的です。賛成・反対の立場を明確にして論じる流れになります。
評価は要約問題と同様に、内容・構成・語彙・文法について各4点、計16点満点で行われます。トピックの下にPOINTSとして観点が示されますが、必ずしも使う必要はなく、自分が書きやすい観点を優先してかまいません。
論理的でわかりやすい英作文の「型」
英作文は6文の「構成の型」に沿って書くと、論理的でバランスの取れた答案になります。型を覚えておけば本番でも迷わず文章を組み立てられるため、まずは型の習得から始めましょう。

1文目:意見表明
TOPICに対して「賛成」か「反対」かをはっきり示します。賛成なら "I agree with this opinion."、反対なら "I disagree with this opinion." でOKです。本来は指示語を使わずにTOPICの内容を盛り込んで書くのが望ましいのですが、英検2級では語数指定が少なく、またTOPIC内で提示された内容について「どう思うか」を答える形式なので、1文目に指示語を使うことが許容されています。とにかく大切なのは、どちらの立場なのかを明確にすることです。
2文目〜5文目:2つの理由を「抽象→具体」の形で書く
2文目と3文目で理由①、4文目と5文目で理由②を書きます。それぞれ「First, +抽象的な理由 → 具体的な説明」「Second, +抽象的な理由 → 具体的な説明」という順序で組み立てましょう。なお、問題文の下に示されるPOINTSはあくまで「参考」です。POINTSの項目にこだわる必要はなく、自分で思いついた理由のほうが書きやすければ、そちらを優先して構いません。
6文目:まとめ
最後に、TOPICに対する意見をもう一度述べて締めくくります。ここでのポイントは、1文目で使った表現を少し言い換えること。1文目で "I agree with this opinion." と書いた場合は、TOPICの英文を活用して具体的に書き直すとよいでしょう。たとえば "Therefore, I believe famous tourist sites in Japan should limit the number of visitors." のように、結論を導く論理マーカー("Therefore" など)を文頭に置くと、構成が引き締まります。TOPICの表現をそのまま使うこと自体は問題ありませんが、1文目と6文目がまったく同じ文にならないよう注意してください。
「1カ月で攻略!英検2級」では、記事で紹介したような本番形式のライティング問題を豊富に用意。今回紹介した型に沿った練習がたくさんこなせるから、本番でもスムーズに英文を組み立てられるようになります。
英作文で使える表現・フレーズ集
理由を論理的につなぐ表現を覚えておくと、文構造のバリエーションが増え語彙・文法の評価が上がります。
接続詞・前置詞・副詞句などを使い分けられるようになりましょう。
押さえておきたい表現を品詞別にいくつか紹介します。
| 品詞 | 例 |
|---|---|
| 接続詞 | because(〜なので) so(だから) as(〜につれて) |
| 前置詞を使ったフレーズ | because of(〜のため) thanks to(〜のおかげで) |
| 副詞(句) | therefore(ゆえに) as a result(結果として) |
同じ表現を繰り返さず、複数のパターンを使い分けることで語彙の幅をアピールできます。
英検2級ライティングでよくある減点パターンと対策
ライティングの「型」を覚えても、本番で減点を重ねてしまうと合格点には届きません。ここでは内容・構成面と語彙・文法面に分けて、頻出の減点パターンと対策を解説します。
内容・構成面での減点例
英検のライティングでは、内容面で「課題で求められている内容が含まれているか」、構成面で「英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか」が評価されます。
それらを外した答案は大きく減点されるため注意が必要です。
たとえば英作文の場合、よくある減点パターンは次のとおりです。
- 理由が書かれていない
- 理由が答えになっていない
- 結論と理由がずれている
- 課題に関係のない情報を入れて流れがぼやけている
対策として、書き始める前に「立場」「理由①」「理由②」をメモにまとめる習慣をつけましょう。
設計図を作ってから書けば、論点のずれや理由の抜け漏れを防げます。
語彙・文法面での減点例
語彙面では「課題に相応しい語彙を正しく使えているか」、文法面では「同じような形の文の繰り返しにならないよう、多様なパターンを使えているか」が評価ポイントとなります。
基本ルールを外すと容赦なく減点されるため、ケアレスミスをなくす意識が欠かせません。
よくある減点パターンは次のとおりです。
- 同じ単語や表現を何度も繰り返す
- 簡単すぎる語ばかり使う、または単語を誤用する
- 主語と動詞の不対応、時制の混乱
- 接続詞の使い方の誤り、同じ文型ばかりで変化がない
- and, but, soだけに頼りすぎる
対策のポイントは、類義語のストックを増やしておくことと、論理マーカーも複数パターン用意しておくことです。
まとめ
英検2級のライティング対策は、要約問題と英作文、それぞれの「型」を身につけることが合格への最短ルートです。要約問題は3文構成で各段落の要点をまとめ、英作文は6文の構成に沿って書く練習を重ねていきましょう。
「1カ月で攻略!英検2級」は、1カ月前からでも英検合格を目指せる構成になっています。要約や英作文で使える書き方の「型」を、豊富な実践練習を通してマスターできます。本番そっくりの完全模試で総仕上げまでできるため、短期集中で合格を狙う方にぴったりの一冊です。試験本番までの貴重な1カ月を最大限活かすために、ぜひ手に取ってみてください。
『1カ月で攻略! 英検2級』
森田鉄也 監修・著
岡﨑修平、斉藤健一 著
英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
構成・文:土屋なな
SERIES連載
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