月は想像以上に「年上」だった?最新の研究が示す年齢は44億6000万歳【英語ニュースを聞く No-19】

注目を集めた海外ニュースを紹介する、英語音声付きの連載。50年以上前にアポロ17号の宇宙飛行士が持ち帰ったジルコン(鉱物の一種)の結晶を科学者たちが再分析し、月の年齢の真相に迫りました。

月は思っていたよりずっと年老いていた!?

夜空を照らし、私たち人類を見守り続けてきた月。初めて人類が月に降り立った日から半世紀が過ぎた今、その「月の年齢」が、これまでの定説より4000万歳も老いているのではないかという推測がなされています。

New research suggests the age of the moon

Anchor: A group of scientists analyzed microscopic Zircon crystals in lunar dust collected in 1972 by Apollo 17 astronauts and recalculated the age of the moon. Previous age estimates suggested that the moon was 4.425 billion years old, but this new research puts the moon’s age at 4.46 billion years old, which is 40 million years older than what had been thought.

Researchers used the atom probe tomography facility at Northwestern University near Chicago to conduct an atom-by-atom analyzation of the crystals. According to the popular Great Impact theory, Earth had a serious collision with a Mars-sized planet known as “Theia” some 4.5 billion years ago. The debris left from the collision formed a circumplanetary disk of material, which through accretion later formed our moon.

VOA News, October 23, 2023

新たな研究が示唆する月の年齢

キャスター:科学者のグループが、1972年にアポロ17号の宇宙飛行士によって収集された月の砂に含まれる微小なジルコンの結晶を分析し、月の年齢を再計算しました。これまでは推定で44億2500万歳とされてきましたが、今回の新たな研究で月の年齢は44億6000万歳となり、これまで考えられていたよりも4000万歳老いていることになります。

研究者たちはシカゴ近郊にある、ノースウェスタン大学の原子プローブ断層撮影の設備を使用し、原子レベルでの結晶の分析を行いました。一般に知られている「巨大衝突説」によると、地球は45億年ほど前に、「ティア」という名の火星大の惑星と激しい衝突を起こしました。衝突で生じた破片は地球の周囲に物質の円盤を形成し、やがて降着を通して私たちの月を形作ったのです。

語注

語句意味
microscopic微細な
Zirconジルコン
※鉱物の一種。ジルコニウムの珪酸(けいさん)化合物。
atom probe原子プローブ
※probeは「探査、調査」の意。
tomography断層撮影法
Great Impact theory巨大衝突説
※月の誕生に関する学説の一つ。
collision衝突、激突
debris破片
circumplanetary惑星周辺を取り巻く、惑星周辺の
accretion降着(※天文用語)
ENGLISH JOURNAL編集部
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トップ画像:NASA from Unsplash

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