忘れっぽい人の方が知性が高いってホント?【英語多読ニュース】

「英語多読ニュース」(3月13日号)。今回は、物忘れのメカニズムに関する記事を紹介します。

ああ、あの芸能人の名前なんだったっけ?顔は思い出せるのに名前が出てこない。あれ、なんで部屋に戻って来たんだっけ?何かをやろうとしていたのに、忘れた!

そんなことばかり繰り返している私に、とある研究が救いの手を差し伸べてくれました。

Being forgetful has, for the most part, usually gone hand in hand with a lack of intelligence, at least that's what film and TV generally try to tell you.  However , a new study conducted by the University of Toronto is claming that having a strong memory is a severely overrated asset and it concludes that being forgetful could actually be a benefit to your intelligence.

忘れっぽいことの大半は、いつも知性の欠如と深くつながっていると考えられてきた。少なくとも映画やテレビは、概してそのような情報を流している。しかし、トロント大学が行った新しい研究によると、高い記憶力とは極度に過大評価された資質であり、忘れっぽいことの方が、実は知性のたまものである 可能性がある と結論付けている。

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忘れっぽい人の方が知性が高い?あれも、これも…、いろいろなことを すぐに 忘れてしまう人は、ひょっとして大天才?

研究に関わった教授の一人は次のように述べているそうです。

It’s important that the brain forgets irrelevant details and instead focuses on the stuff that’s going to help make decisions in the real world. We know that exercise increases the number of neurons in the hippocampus, but they’re exactly those details from your life that don’t actually matter , and that may be keeping you from making good decisions.

重要なのは、脳は必要のない細かい情報を忘れ、その代わりに現実世界で物事を決定するのに必要な情報に集中するということです。訓練により海馬(新しい情報を記憶する脳の器官)の神経細胞を増やせることは分かっていますが、それらは生活上特に必要のない情報であり、人が優れた 判断 をすることを阻害している 可能性 があります。

なるほど、脳は自然と情報の断捨離を、イマ風に言えば情報の「こんまり」をやっているということなんですね。

先の教授は次のように続けています。

... memory is utilised to optimise decision making by retaining valuable information and letting the other unimportant stuff go, essentially making room for the things that matter .

重要な情報を保持し、必要のないものを忘れ、最適な意思決定を行うために記憶は用いられます。

確かに、必要のない細部情報を詳細に記憶していたら、必要な情報がその中に埋もれてしまって 判断 がつかなくなる場面がたくさん出てきそうです。
If you’re trying to make a decision , it will be impossible to do so if your brain is constantly being bombarded with useless information .

意思決定をしようとしても、意味のない情報を脳が常に受け取っていたら、そうすることは不可能でしょう。

やっぱり、そのとおりですね。

物忘れは知性の証!ほっ…と思いきや…

They are quick, however , to make a point of saying that if people forget important things at an alarming frequency , then this is a cause for concern .

しかし、彼ら(研究者たち)は、重要なことをかなりの頻度で忘れるとしたら、それは 心配 しなければいけないと強調することを忘れなかった。

おや?なんと?

文:山本高裕(GOTCHA! 編集部)

高校の英語教師を経て、今は編集者として、ときに写真家として活動中。最近は思い出せなかったことをメモにまとめ、たまに眺めるようにしています。

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