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2017年12月15日(金)より全国で公開される『ユダヤ人を救った動物園~アントニーナが愛した命~』。ポーランドで300人ものユダヤ人の命を救った勇気ある女性、アントニーナ・ジャビンスカを描いたこの映画のおすすめポイントを、映画ライター中島もえが「4コマ漫画」で分かりやすくご紹介します。映画を英語で説明できるフレーズもありますよ。
『ユダヤ人を救った動物園』のあらすじ
4コマ漫画でざっくり説明してみるとこんな感じ
1939年、ポーランド・ワルシャワ。ヤン・ジャビンスキと妻のアントニーナは、当時ヨーロッパ最大級の規模を誇るワルシャワ動物園を営んでいました。アントニーナは夫を手伝い、献身的に動物たちの世話をしながら幸せに暮らしていました。
しかしその年の秋、ドイツがポーランドに侵攻し、第2次世界大戦が勃発。 同時に ナチス・ドイツによるユダヤ人への迫害が始まります。ユダヤ人たちの悲惨な状況を見かねて、彼らを救い出そうと立ち上がるヤン。ドイツ兵に気付かれれば、全員、命はない。葛藤しながらも、アントニーナは夫と共にユダヤ人を救う決断をするのでした。
第2次世界大戦中、「全ての命を守りたい」という信念を貫いて300人ものユダヤ人の命を救ったアントニーナ。命あるものへの深い愛情と勇気を持った女性と家族の、実話に基づく感動の物語です。
予告編はこちら!
映画の見どころと映画を語れる英語フレーズ
女性の目線で描かれた戦争映画
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この映画は第2次世界大戦中にナチス・ドイツに占領されたポーランドの動物園を舞台に、 1人の女性の勇気ある行動を描いた実話に基づく物語 です。戦時中、ユダヤ人を救おうと立ち上がったのは、オスカー・シンドラー、杉原千畝だけじゃなかった! しかも女性!!という点でがぜん興味が湧いてきます。
"The Zookeeper's Wife"(飼育員の妻)という原題のとおり、主人公は女性です。女性目線で戦争を描いているところが、 よくある男性中心の戦争映画とは違う、珍しい切り口 です。戦争の恐ろしさや悲惨さだけでなく、愛や命の力強さ、人間の気高さなど、普遍的なテーマについても触れられています。
主人公のアントニーナ(ジェシカ・チャステイン)は、控えめで心優しい絵に描いたような「貞淑な妻」です。男勝りな部分は微塵もなく、ドイツ軍に盾突くようなことは絶対にしそうにない。そんな彼女が、「全ての命を守りたい!」と自分の命の危険も顧みず、ユダヤ人たちを救うために奮起し、夫が不在の時には一家のリーダーにもなるたくましさを発揮します。 女性らしいしなやかさと内に秘めた意志の強さで困難を切り抜ける彼女の姿には、今の時代を生きる女性も共感できる と思いますし、勇気や感動をもらえるのではないでしょうか。
使ってみて!この映画を語るときに使える英語フレーズ(1)
There’s a little chunk of history in this film.この映画には歴史の一片が混ざっています。
アントニーナが美し過ぎる問題
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ジェシカ・チャステインは何も悪くないし、演技も素晴らしいのですが、 私が1つ「ん?」と思ったこと、それは「アントニーナが美し過ぎる」ということ です。
この映画は、さわやかで美しいシーンで始まるものの、戦争に突入するやいなやドイツ軍がポーランドを占領し、ユダヤ人たちがゲットー(ユダヤ人の強制収容所)へ連行され、街は爆撃を受けて壊滅状態になるというかなりシビアな場面が盛り込まれています。しかしそんな中でも彼女の言動は常に優雅で、乱れません。服装も花柄のワンピースなどフェミニンなものばかり・・・。アントニーナが美し過ぎるために、戦時中であることや彼女たちが非常に危険な状況に置かれているということをうっかり忘れてしまいそうになるのです。
作中、「普通そんな格好で動物の世話はしないから!」と思わずツッコミたくなるような服装でゾウのお産を手伝うアントニーナ。彼女のエレガントな装いには「戦争中だろうが何だろうが女性らしさを損なわない」という彼女の心意気が現れています。
また、この美しい人妻のアントニ―ナに興味を持ち、ちょっかいを出すドイツ人の動物学者ルッツ・ヘック(ダニエル・ブリュール)との駆け引きも見どころです。夫の留守を狙ってアントニーナを訪ねては、いろいろアプローチするダニエル・ブリュールの演技は気持ち悪いけどインパクトがあり、面白いです。
この映画では 人妻を狙うゲス男として登場するヘックですが、実は動物学者としてはちょっとした有名人 です。ベルリン動物園を経営し、絶滅したオーロックス(ヨーロッパの家畜牛の原種)を、交配によって復元するという学術的に大きな功績を残しています。
この映画には、ルッツ・ヘックの他にも、小児科医のヤヌシュ・コルチャックなど 歴史的有名人がちょこちょこ登場 しますので、探してみるのも面白いかもしれません。
原作はこちら
- 作者: Diane Ackerman
- 出版社/メーカー: Headline
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日本語版はこちら
- 作者: ダイアン・アッカーマン、翻訳:青木玲
- 出版社/メーカー: 亜紀書房
- 発売日: 2017/10/24
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使ってみて!この映画を語るときに使える英語フレーズ(2)
The film takes place during World War II in Poland.次はどんな映画を見ようかな~♪この映画は、第2次世界大戦中のポーランドを舞台にしています。
英語フレーズは「1000時間ヒアリングマラソン」の映画コーナーからの 抜粋 です。映画を英語音声で聞き取れるようになるための練習や、ネイティブスピーカー同士の映画を見た感想なども「1000時間ヒアリングマラソン」に教材として収録されているので、興味がある方はぜひ!
映画情報
『ユダヤ人を救った動物園~アントニーナが愛した命~』は2017年12月15日(金)から全国で公開です!
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1000時間ヒアリングマラソン
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