定額動画配信サービス「Netflix」のflixはどういう意味?

定額動画配信サービス(SVOD=subscription video on demand)として、日本でも大きなシェアを占めている「Netflix」。このサービス名の Netflix はどんな意味なのでしょうか。その名前の由来や人気の秘密について調べてみました。

※ 2019年7月22日公開、2023年11月8日更新

Netflix=net+flix

初めのnetはなんとなく「インターネット」の意味だと分かりますよね。でも、後ろのflixは?

flixの意味は?

辞書でflixという単語を調べてみると、すぐに出てくるのは「動物の毛皮」という意味です。特にビーバーの毛皮を指しことが多いようです。

The soft fur of some animals, especially the beaver.
特にビーバーなど、動物の柔らかい毛皮。

これだと「インターネットの毛皮」???ですね・・・・。

でも、そんな訳があるはずもなく、実はflixは、同じ発音を持つ語flick(s)に由来するようです。

flickの意味は「映画」

flick

verb to make a short, sudden movement that causes something to move
noun a movie

動詞 何か動かすような、短い、突然の動きをする
名詞 映画

Cambridge Dictionary

この名詞の意味に注目です。これなら、Netflix は「ネットの映画」となるので、納得できますね。

また、flick(s)の動詞の意味であれば、スマホの画面を指でさっとスワイプしたりタップしたりする動作も連想でき、Netflixのイメージにとてもフィットする気がします。

flickを使った例文

せっかくなので、flickを使った文をいくつか見てみましょう。

She flicked the bug off her sleeve with a quick movement of her fingers.
彼女は指を素早く動かして、袖に付いた虫を払った。

We watched an old western flick at the drive-in theater.
私たちはドライブインシアターで古い西部劇映画を見た。

米国ではGAFAではなくFAANG

映画やドラマ、アニメを見るサービスのためか、日本では「IT企業」のイメージはあまり強くない Netflix ですが、世界的には、GoogleやAmazonに並ぶ、巨大IT企業の一つとして位置付けられています。

GAFAは、Google、Amazon、Facebook(現Meta)、Appleの頭文字。こんな本のタイトルにもなるように、強力なIT企業はGAFAと呼ばれたりします。ちなみに、米国ではこれにNetflixのNを加えて並びを変えた「FAANG」の方が一般的のようです。

下の画面はGoogle Trendsのスクリーンショットです。過去5年間のアメリカでのGAFAとFAANGの検索ボリュームを示しています。赤がFAANG、青がGAFA。Netflixを含むFAANGがメジャーであることが分かりますね。

シンプルな月額料金&見放題で急成長したNetflix

Netflixの料金プランは、広告付きベーシック、スタンダード、プレミアムの3種類があります。

プラン名月額料金画質同時試聴できる台数
広告付きベーシック790円フルHD画質(高画質)2台
スタンダード1,490円フルHD画質(高画質)2台
プレミアム1,980円UHD 4K画質(超高画質)4台

同時に見られる台数や、画質などの違いはありますが、最も特徴的なのが、いずれのプランでも「映画やドラマが完全見放題」であることです。

エンタメ以外にも広がる「サブスク」ビジネス

Netflix以外にも、Amazonのプライム会員、Apple Musicなど、FAANGに代表される、今伸びている企業の多くはいわゆる「サブスク」のビジネスモデルを採用している場合が多いです。

また、毎月の定額で新車に乗れるトヨタのKINTOなど、デジタル以外の世界にも、サブスクサービスはどんどん登場してきています。

念のため「サブスク(サブスクリプション)」の英語subscriptionの定義を確認しておきましょう。

subscription

  1. an occasion when shares in a company are issued , or the number of shares involved
  2. the act of asking or agreeing to buy shares in a company
  3. an amount of money paid regularly to receive a newspaper or magazine, to use a phone line or internet service, or to be a member of an organization, or the act of paying this money
  1. 会社の株式が発行される機会、またはその株式数。
  2. 会社の株式を購入することを依頼または同意する行為。
  3. 新聞や雑誌を受け取ったり、電話回線やインターネットサービスを利用したり、ある団体の会員になったりするために定期的に支払う金額、またはその支払い行為

Cambridge Dictionary

この3つ目が、私たちがよく使っている「サブスク」と同じ意味ですね。

おすすめの本:「サブスク」を正しく理解するには?

兵庫県立大学の経営学者、川上昌直教授によれば、サブスクリプションは「リカーリング」というビジネスモデルの一つ。また、サブスクビジネスの成否を分けるのが、顧客と企業の「つながり」であるといいます

川上教授の著書『「つながり」の創りかた』では、サブスクを自社のサービスに展開しようと考える時に気になる次のようなポイントについて、わかりやすく解説されています。

  • 売り切りモデルは何が問題なのか?
  • サブスクとフリーミアムの違いは?
  • 継続の拘束力は何か生まれるか?
  • 利益を支える課金のしくみとは?

Netflixのように、多くのユーザーに支持されるサービスや事業を育てるためのヒントがたくさん得られる本ですので、オススメです!

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

【1000時間ヒアリングマラソン】 ネイティブの生音声を聞き取る実践トレーニング!

大人気通信講座が、アプリで復活!

1982年に通信講座が開講されて以来、約120万人が利用したヒアリングマラソン。
「外国人と自由に話せるようになりたい」「仕事で困ることなく英語を使いたい」「資格を取って留学したい」など、これまで受講生のさまざまな夢を支えてきました。

アプリ版「1000時間ヒアリングマラソン」は、アウトプット練習や学習時間の計測などの機能を盛り込み、よりパワーアップして復活しました。

「本物の英語力」を目指す人に贈る、最強のリスニング練習

・学校では習わない生きた英語

実際にネイティブスピーカーと話すときや海外映画を見るとき、教科書の英語と「生の英語」のギャップに驚いた経験はありませんか? 1000時間ヒアリングマラソンには、オリジナルドラマやラジオ番組、各国の英語話者のリアルな会話など、学校では触れる機会の少ない本場の英語を届けるコーナーが多数用意されています。

・こだわりの学習トレーニング

音声を聞いてすぐにスクリプトを確認する、一般的なリスニング教材とは異なり、英文や日本語訳をあえて後半で確認する構成にすることで、英語を文字ではなく音から理解できるようにしています。英文の書き取りやシャドーイングなど、各トレーニングを一つずつこなすことで、最初は聞き取りが難しかった英文も深く理解できるようになります。

・あらゆる角度から耳を鍛える豊富なコンテンツ

なぜ英語が聞き取れないのか? には理由があります。全15種類のシリーズは、文法や音の規則、ニュース英語など、それぞれ異なるテーマでリスニング力強化にアプローチしており、自分の弱点を知るきっかけになります。月に一度、TOEIC 形式のリスニング問題を解いたり、書き取りのコンテストに参加したりすることもできるため、成長を定期的に確認することも可能です。

1000時間ヒアリングマラソンは、現在7日間の無料トライアルを実施中です。さあ、あなたも一緒にランナーになりませんか?

SERIES連載

2025 06
NEW BOOK
おすすめ新刊
仕事で伝えることになったら読む本
詳しく見る

3分でTOEICスコアを診断しませんか?

Part別の実力も精度95%で分析します