【英語ニュースを聞く No-70】絶滅した動物を復活へ?DNA編集で挑む新たな研究

注目を集めた前月の海外ニュースを紹介する、英語音声付きの連載。今回は、アメリカのある企業が目指す、ある絶滅種の復活に関するニュースを取り上げます。

ニュースを聞いてみよう

今回のニュースを聞いてみましょう。再生ボタンを押すと音声が流れます。ボタンが見えない方はオリジナルサイトでご覧ください。

絶滅種の復活への期待

アメリカの企業が、絶滅した哺乳類の一つ、ブルーバックの復活を目指しています。DNA編集技術を使って絶滅種をよみがえらせることに対して、期待と懸念の声が上がっています。

U.S. Biotech Company Seeks to Revive Extinct Bluebuck

Anchor: The bluebuck was a graceful, silvery blue-gray antelope that once lived in South Africa’s southwestern Cape. It disappeared around 1800 because of hunting and loss of habitat. It is often described as one of the first large African mammals to become extinct in modern times.

Now, Dallas-based Colossal Biosciences says it aims to revive the animal. The company has added the bluebuck to its “de-extinction” program, which focuses on using modern science to revive extinct animals. Researchers have studied DNA from bluebuck specimens kept in museums and compared it with that of related antelope species alive today. Their plan is to use cells from one of those species and edit the DNA so the new animal would have important bluebuck traits. The baby animal would then grow inside a female antelope before being born.

The project has drawn both excitement and caution. Supporters say the same technology could help protect endangered animals today. Critics question whether such an animal would truly be a bluebuck, and whether money for such projects might be better spent on conservation efforts for currently endangered species.

アメリカのバイオ企業、絶滅種のブルーバック復活を目指す

ブルーバックは、かつて南アフリカ南西部のケープ地方に生息していた、銀色を帯びた青灰色の優雅なレイヨウでした。狩猟や生息地の減少のために、1800年ごろ絶滅しました。ブルーバックは近代に絶滅したアフリカの大型哺乳類の中でも、最初期のものの一つだとよく言われます。

現在、アメリカのダラスに拠点を置くコロッサル・バイオサイエンス社は、この動物の復活に取り組んでいると表明しています。同社は現代科学を駆使して、絶滅種をよみがえらせることを目指す「絶滅種復活」プログラムの対象にブルーバックを加えました。研究者たちは、博物館に保管されているブルーバックの標本からDNAを調べ、現生の近縁種のレイヨウのものと比較しました。計画では、そうした種の一つから採取した細胞を利用してDNAを編集し、新しく生まれる動物にブルーバックの重要な特徴を持たせようとしています。その後、胎児は生まれるまで雌のレイヨウの体内で育てられることになります。

この計画には、期待の声と慎重な声の両方が寄せられています。支持する人たちは、同じ技術が現在絶滅の危機にある動物の保護に役立つと述べています。批判的な人たちは、そのような動物が本当にブルーバックといえるのか、またそのようなプロジェクトにお金をかけるなら、今なお危機的状況にある種の保全活動に使ったほうがよいのではないか、と疑問を投げかけています。

語注

語句意味
bluebuckブルーバック ※18世紀末に絶滅した、ウシ科ブルーバック属に属する哺乳類の一種
graceful優雅な
silvery銀色がかった
antelopeレイヨウ ※ウシ科の動物
Capeケープ地方
habitat生息地
mammal哺乳類
become extinct絶滅する
Colossal Biosciencesコロッサル・バイオサイエンス社 ※アメリカの企業
revive~をよみがえらせる
“de-extinction” program「絶滅種復活」プログラム
specimen標本
related近縁種の
trait特徴
endangered絶滅の危機にある
critic批判的な人
conservation保全、保護
cell細胞

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ENGLISH JOURNAL編集部
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