日々の生活の中でしばしば使われるイディオムは、私たちの日常や感情を色鮮やかに描き出します。この連載では、そうした表現の背後にある意味や文化的な背景を探ります。今回のテーマは、休息や就寝を表す「hit the sack」です。
眠りにつく?!hit the sackの本当の意味は?
「hit the sack」というフレーズは、文字通りの意味は「袋を打つ」ですが、実際には「寝る」「就寝する」「休息に入る」といった行為を表すイディオムです。
この表現は、かつてアメリカで、藁(わら)を詰めた袋(sack)状の寝具で眠っていた習慣に由来するとされています。寝るためにその寝具に身を投げ出す様子を、「hit(打つ)」という動詞で表現したことから、「寝る」そのものを指す言い回しとして使われるようになりました。
hit the sackの現代的解釈
hit the sack は、日常会話の中で自然に使われる、くだけた表現です。
一日の終わりに「そろそろ寝よう」「今日はもう休む」といった気持ちを、相手に軽く伝える場面でよく用いられます。
一方で、口語的な響きを持つため、ビジネスメールや改まった文章では使われにくい表現でもあります。そうした場面では、口語ではない言い回しが選ばれる傾向があります。
hit the sackと似た表現との違い
英語では「寝る」を表す表現がいくつかあります。
go to bedは最も基本的で、場面を選ばず使える表現です。
turn inはやや口語的で、「その日の活動を終えて寝る」という意味合いがあります。
crashは「疲れ切って倒れるように寝る」というニュアンスが強く、くだけた印象を与えます。
これに対してhit the sackは、「一日の終わりに休息に入る」という感覚を、会話的に伝える表現です。crashのように疲労を強調するわけではなく、「今日はここまで」という区切りを示す言い方として使われます。
例文紹介
では、hit the sackの用例を見てみましょう。
After a long day at work, I can’t wait to hit the sack.
長い一日の仕事の後、寝るのが待ち遠しいです。It’s getting late; I think I'll hit the sack now.
遅くなってきたので、そろそろ寝ます。
どちらも、相手に対して状況を説明するような、気負いのない言い回しになっています。
最後に、turn inとcrashを使った例文も見ておきましょう。
I’m pretty tired, so I think I’ll turn in for the night.
少し疲れたので、今夜はもう寝ようと思います。I was exhausted and crashed as soon as I got home.
とても疲れていて、家に帰るなり倒れるように寝てしまいました。
hit the sackと比べると、turn inは落ち着いた印象で「一日を終えて寝る」ことを示し、crash は強い疲労感を伴って眠りに落ちる様子を表していることが分かります。
まとめ
hit the sackは、文字通りに訳すと意味が分かりませんが、「一日の終わりに休息を取る」という行為を表すイディオムです。くだけた会話の中で使うと、自然で親しげな雰囲気が出ます。
一方で、改まった場面では浮ついた印象を与える可能性があるため、使う相手や文脈に応じて別の表現を選ぶことが大切です。
イディオムは、意味だけでなく、「どんな場面で用いるのに適しているか」を意識することで、より自然な英語表現につながります。
boocoで読める!アルクの新刊、続々登場
語学アプリ「booco」なら、アルクのベストセラー書籍200タイトル以上が、学習し放題!
「キクタン」などアルクの人気書籍800冊以上が音声対応。「読む」に対応した書籍では、本文と音声をスマホで手軽に利用できるほか、一部の書籍では、学習定着をサポートするクイズ機能で日々の復習や力試しも可能です。さらに、Plusプランに加入すれば200冊以上の書籍が学習し放題に!
boocoの「読む」機能では、次のような使い方ができます。
① 学習したいページを見ながら音声を再生できる
② 文字サイズや画面の明るさを調整できる
③ 書籍内検索ができる
※ これらの機能には一部の書籍が対応しています。

▼「booco」の無料ダウンロードはこちらから
