Can you ~?だけじゃない。英語の依頼表現、どう使い分ける?

英語で依頼をするとき、「Can you ~?」を使っていませんか。シンプルで分かりやすい表現ですが、場面によっては少しきつくて指示しているような印象を与えたり、あるいはぶっきらぼうに聞こえてしまうことがあります。その原因は、Can you ~?が直接的な表現のため、依頼する状況や相手によっては、ふさわしくないことがあるからです。

「Can you ~?」は問題のある表現なのか

結論から言うと、Can you ~?は文法的に問題のない、ごく一般的な依頼表現です。

  • Can you send me the file?
    (ファイルを送ってもらえますか?)
  • Can you help me with this?
    (これを手伝ってもらえますか?)

日常会話でも仕事の場面でも、広く使われています。

ただし、英語の依頼では「正しいかどうか」よりも「どう聞こえるか」が重視される場面があります。日本語でも上司に対して「ファイルを送って」では失礼に聞こえるので、「ファイルを送ってくれませんか」と言いますよね。それと同じように、英語でも依頼をするときには、相手によって、より丁寧に聞こえる表現を用いるのです。

依頼表現の聞こえ方を左右するもの

Can you ~?を使うのが適切な場合もあれば、ぶっきらぼうな印象を与える場合があります。それはなぜでしょうか。きく分けて、次のような要因が関係します。

① 相手との関係性(上下・距離)

たとえば、上司に対して次のように言った場合を考えてみましょう。

  • Can you check this report?
    (この報告書を確認してもらえますか?)

内容としては依頼ですが、相手が上司であれば、「指示」や「直球すぎるお願い」に聞こえることがあります。

目上の相手に依頼する場合、次のような表現を用いるといいでしょう。

  • Could you check this report?
    (この報告書を確認していただけますか?)
  • I was wondering if you could check this report.
    (この報告書をご確認いただけないかと思いまして)

▶ 上記の表現がふさわしい場面

  • 目上の人への依頼
  • 初対面、またはあまり親しくない人への依頼

少し間接的な表現を使うことで、丁寧な依頼ができます。

② 場面(くだけた場面か、改まった場面か)

同僚や親しい相手であれば、次のような依頼は自然です。

  • Can you send me the file?
    (ファイルを送ってもらえますか?)

一方、改まった場面や、ビジネスなど公な場でこう言うと、少し砕け過ぎたり、あるいはぶっきらぼうに聞こえることがあります。

かしこまった場面では、次のような表現を用いるといいでしょう。

  • Could you please send me the file?
    (ファイルを送っていただけますか?)
  • Would you send me the file when you have time?
    (お時間があるときにファイルを送っていただけますか?)

▶ 上記の表現がふさわしい場面

  • 社外へのメール
  • あまり親しくない相手とのやりとり

依頼の表現はそれぞれ丁寧さの度合いが違うので、場に応じた表現を選ぶことが大切です。

③ 話し手のスタイル(個人差)

依頼の仕方には、話し手の好みによる違いもあります。

  • Can you join the meeting later?
    (後で会議に参加できますか?)

これを自然に感じる人もいれば、もう少しやんわりと伝えたい人もいます。

より丁寧に依頼したいなら、次のような表現を使うのがお勧めです。

  • Could you join the meeting later?
    (後で会議に参加していただけますか?)
  • Would it be possible for you to join the meeting later?
    (後ほど会議にご参加いただくことは可能でしょうか?)

▶ 上記の表現がふさわしい場面

  • 相手が親し気な表現を好むかまだ分からないとき
  • 丁寧さを優先したいとき

相手の反応を見ながら、適切な表現を選ぶことも重要です。

中間的な依頼表現:Could you / Would you

英語の依頼表現はさまざまありますが、丁寧さの度合いは同じではありません。

Can/Will(直接的な表現) → Could/Would(間接的な表現)

という段階で考えると分かりやすくなります。

Could you ~?Would you ~?は、Can you ~?より丁寧です。

  • Could you take a look at this?
    (これをご覧いただけますか?)
  • Would you let me know when it’s ready?
    (準備が整ったらお知らせいただけますか?)

先に例文として紹介したI was wondering if ... はさらに丁寧で、場合によっては回りくどいと思う人もいるでしょう。

▶ 上記の表現がふさわしい場面

  • 丁寧に依頼たいが、簡潔さも保ちたい
  • メール・チャットのどちらでも使いたい
  • 使う表現に迷ったときに

Could you / Would you ~?は 多くの場面で使いやすい、バランスの取れた依頼表現です。

どんなときに「I was wondering if ...」が選ばれるのか

I was wondering if you could ...のような、とても丁寧な依頼表現は、相手に断る余地を残す言い方だといえます 。

  • すぐに判断を求めない
  • 相手の都合を尊重する
  • 距離感を保つ

この表現は慎重さが求められる場面や、相手に対する配慮を明示したい状況で使われます。

どう使い分ければいいのか

依頼表現は、表現を一つ覚えれば、どんな場面でも使えるというわけにはいきません。

  • 親しい相手・対等な関係 → Can you ~?
  • 丁寧さと簡潔さの両立 → Could you / Would you ~?
  • 相手との距離や配慮を重視 → I was wondering if ...

というように、状況に応じた表現を選ぶことが、自然な英語につながります。

まとめ

  • Can you ~?は文法的に正しい依頼表現
  • ただし、相手との関係性や場面によって強く聞こえることがある
  • Could you ~? / Would you ~?は中間的で使いやすい表現
  • 「使う場面」を重視して依頼表現を選ぶ

英語の依頼表現は、ただ暗記すればいいわけではありません。相手や状況に合わせて選表現ぶことで、より伝わる英語になります。

参考:丁寧さの度合いで比べる、英語の依頼表現

英語の依頼表現は、「どれくらい丁寧に伝えたいか」で選ぶことができます。

ここでは、同じ内容の依頼を丁寧さの度合いごとに並べてみましょう。

① シンプルで率直な依頼(Can / Will)

  • Can you send me the file?
    (ファイルを送ってもらえますか?)
  • Will you check this report?
    (この報告書を確認してもらえますか?)

特徴

  • 分かりやすく、ストレート
  • 親しい相手や対等な関係の人に用いるのに向いている
  • 場合によっては、少しきつく聞こえることもある

② より丁寧な依頼(Could / Would)

  • Could you send me the file?
  • Would you check this report for me?

特徴

  • Can / Willより柔らかい
  • 簡潔さと丁寧さのバランスがよい
  • メール・チャットのどちらでも使いやすい
  • 迷ったときの無難な表現

③ 最も丁寧な依頼(間接表現)

  • I was wondering if you could send me the file.
    (ファイルを送っていただけないでしょうか)
  • Would it be possible for you to check this report?
    (報告書をご確認いただくことは可能ですか?)

特徴

  • 相手に断る余地を残す
  • 相手との距離感や配慮を明確に示せる
  • 改まった場面や慎重さが求められる状況に向いている

④ 最も丁寧な依頼((I was wondering if ...以外) の例

I was wondering if ... 以外にも、非常に慎重で丁寧な表現があります。

  • I was hoping you might be able to send me the file.
    (ファイルをお送りいただけると大変ありがたいです)
  • If you happen to have some time, I’d appreciate it if you could check this report.
    (もしお時間があるようでしたら、この報告書をご確認いただけると助かります)
  • I know you’re busy, but would you mind taking a look at this when you get a chance?
    (お忙しいところ恐れ入りますが、お手すきの際にご覧いただけますでしょうか ? )

特徴

  • 相手の状況への配慮を強く示す
  • 急ぎでない依頼や、負担の重いお願いに向いている
  • 回りくどく感じられることもあるため、使う場面を選ぶ

どう選べばいい?

  • スピード・明確さ重視Can you ~? / Will you ~?
  • 丁寧さと簡潔さの両立Could you ~? / Would you ~?
  • 配慮・距離感を重視I was wondering if ... / Would it be possible ~?
  • 相手の負担が大きい依頼I was hoping ... / I’d appreciate it if ...

依頼表現は、丁寧さを「調整できる」ことがポイントです。相手や状況に合わせて表現を選ぶことで、英語はより自然に伝わります。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

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